杉下右京、熱燗を飲む。
相棒と言えば、杉下右京が事件解決後に『花の里』に立ち寄り、美味しそうに手酌で熱燗を飲むシーンが印象的ですが、
そんな『花の里』が二代目女将、月本幸子がお店をたたんで立ち去ってから暫く経ちます。
相棒Season18では、『花の里』のシーンが無くなり、寂しい限りです。
『相棒』まとめ記事一覧
もう一度、右京さんの熱燗を見てみたい。
『花の里』で熱燗を楽しむ右京さん。
『花の里』は、白木のL型のカウンターで、
丁度、L型の角の部分に、女将が飾った、小さな花瓶に季節の趣のある花が活けてあります。
その花を観ながら、熱燗を楽しむ右京さんを、早く、見てみたいと思っています。
『花の里』では、カウンターの内側に、燗銅壺(カンドウコ)と呼ばれる、年代物の、お酒を温める道具が鎮座していました。
これは時代物の器具ですが、『花の里』では良い雰囲気を醸し出しています。
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この燗銅壺に徳利を入れて温めたり、チロリと呼ばれる、アルミで出来た、お燗用のカップを入れて温めるものです。
このチロリからグラスに熱燗を注いで貰い、
グラスの下に置いた、小皿などまで垂れるように、熱燗を注いで呉れたものでした。
こんな光景は、今ではもう、あまり見かけなくなりました。
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右京さんの指定席。
右京さんが熱燗を楽しむ場所。
『花の里』では、右京さんの座る席は決まっています。
窓側の席が指定席です。そこに座って、右京さんは、決まって熱燗を楽しんでいます。
『花の里』でのお酒のつまみは、先ず突出しが出て、その後も、女将のお勧めが出て来るようで、
右京さんたちが、注文を頼む光景は、締めのお茶漬けだけのようです。
右京さんの指定席の後ろの窓際に「黄桜」の薦被り(コモカブリ)のミニ酒樽が3つ置いてあり、
シーンによっては、右京さんの隣にも、このミニ酒樽が1つ置いてある光景が映し出されます。
縁起もののようで、置いてあるのでしょうか。良い雰囲気を醸し出しています。
右京さんは熱燗がお好き。
右京さんには、熱燗がよく似合う。
右京さんはいつでも熱燗を飲んでいますが、彼の相棒たちは、どうやら熱燗は飲んでいないようです。
相棒の皆さんは、ビール党が多かったんじゃないかと思います。
冠城亘は、白ワインを飲んでいました。ボトルではなく、一杯ごとグラスで、女将から提供されていました。
右京さんはどうして、熱燗が好きなのでしょう。
お酒をどう飲むかは、趣向の問題ですから、何とも言えませんが、好きなものは、好きなのでしょう。
お燗には呼び名があった。
お燗の温度は段階的に呼び名があるようで、
30℃の日向燗に始まり、人肌燗、上燗、熱燗、飛び切り燗と5℃刻みで、温度が上がっていくようです。
どうしてお酒を温めるのか?
江戸時代には燗徳利が流行していた。
そもそも、日本ではどうして熱燗を飲むようになったのでしょう。
お酒を温めて飲むという飲み方は、世界的にも珍しい飲み方です。
平安時代の『延喜式』には、酒を温める小さな銅製の鍋があったようで、その頃から熱い酒を飲んでいたようです。
そして、江戸時代の文化年間には、銅製または錫製のチロリで、燗をつけていていたようで、
天保年間には、江戸で既に燗徳利が流行していたようです。
江戸時代を舞台にした映画やドラマで、徳利でお酒を飲んでいるシーンはよくある光景です。
日本酒を、何故温めて飲むようになったのは、定かではないようですが、
中国では、寒いときには温酒、夏には冷酒を飲んでいたことが、多くの文献に載っているそうです。
紹興酒もホットワインも温めて飲んでいる
確かに、紹興酒を温めて飲むのは美味しいものです。
あのボトルを、そのまま温めてしまうやり方は、最初は驚きましたが、考えてみれば合理的な温め方です。
また、ドイツでは冬の時期の定番として、ホットワインが提供されています。
徳利からお猪口に入れて飲む楽しみ。
五臓六腑に染み渡る。
熱燗を小さなお猪口に少しづつ入れて、飲む日本酒は美味しいものです。
熱燗が五臓六腑に、染み渡るような感覚が、良いのではないでしょうか。
そんな飲み方を、右京さんは好んでいるのです。
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杉下右京の腕時計が気になります。
杉下右京はブリティッシュスタイルの、ダークスーツにサスペンダー、
腕に輝くのは、アメリカの歴史と共に歩んで来たブランド・ハミルトンの腕時計です。
1910年~1930年代に栄えたアールデコを取り入れた、クラシカルで趣深いモデル・ボストン(H13431553)。
センターセコンドではなく、スモールセコンドと言うクラッシックスタイルの腕時計で、さりげなくオシャレを演出していて、
何故か!気になって仕方がありません。
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「ドラマ『相棒』杉下右京は『花の里』で飲む熱燗がお好き。」への2件のフィードバック
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