映画「フォレスト・ガンプ」“人生はチョコレートの箱”の名言




映画「フォレスト・ガンプ」人生はチョコレートの箱”の名言

「フォレスト・ガンプ 一期一会」(1995年)は、アカデミー作品賞をはじめ、6部門を受賞したヒューマン・ドラマです。

人より知能指数は劣るものの、純真な心を持ったフォレスト・ガンプが、アメリカを象徴するさまざまな「事件」をオーバーラップさせながら、

アメリカの激動の時代と共にを駆け抜けた、波乱万丈な半生が描かれています。



『フォレスト・ガンプ』の時代背景


原作は、1985年にウィンストン・グルームが発表した小説『フォレスト・ガンプ』で、

エリック・ロスが脚色して製作されましたが、原作からは大きく改変されています。

時代設定は、1950年代から80年代までの、約30年にも及ぶアメリカ現代史のど真ん中を駆け抜けていくというもので、

エルヴィス・プレスリーが登場し、公民権運動、ベトナム戦争、ヒッピー・ムーヴメントなどが起こり、

アポロ11号の月面着陸、ピンポン外交、ウォーターゲート事件、

元俳優ロナルド・レーガンの大統領就任までを、映像でオーバーラップさせながら、

その時代の中でも、誠実に生きることのすばらしさを、愉快に教えてくれる映画です。

架空の人物であるフォレスト・ガンプが、本物のアーカイヴ映像とドッキングして、

あたかも歴史的な現場に、彼が居合わせたようなフェイク映像が劇中に流れます。

また驚かされるのが、

スティーヴ・ジョブズとスティーヴ・ウォズニアックが、1976年に立ち上げたばかりのアップル社のエピソードです。

フォレスト・ガンプは戦友の元上官・ダン小隊長が、最初期の同社に投資して呉れたお陰で、一生お金に困らなくなりますが、

フォレスト・ガンプ自身は、この世界を席巻する一大帝国となるテクノロジー企業を、

「ただのフルーツ会社」としか思っていないのでした。

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『フォレスト・ガンプ』名言


この映画を観て“ちょっといい気分”にさせてくれるのは、

激動のアメリカ史を振り返り、追体験させて呉れると同時に、一種の成功物語でもあるからでしょう。

フォレスト・ガンプは少年期の頃、虚弱児の落ちこぼれでした。

しかし、物語では、人生が大フィーバーの連続となるのです。

観客は、こんな人生が起こるとは… こんな人生が起こればいいのに…と、思うからかもしれません。

この映画のキャッチコピーは、劇中に台詞としても登場する母親の言葉です。

人生はチョコレートの箱、開けてみるまで分からない(Life is like a box of chocolates. You never know what you’re gonna get.)」。

しかし、フォレスト・ガンプ本人は、結果がどうなるか分からない中でも、あくまでも“ひたすら無欲と無心”に走り続けています。

ジェニーとの切ない別れのあと、ガンプは突然やみくもにナイキのスニーカーを履いてアメリカ中を走り出します。

するとマスコミが食いついてきて、「なぜ走るんですか?」と質問します。

1970年代は、アメリカ人の健康志向から、ジョギングブーム起きたことが背景にありますが、

ガンプは「理由はないよ。走りたいから走っているだけ」と答えるのみなのです。

ガンプが、“走る”のを止めた時は静かにベンチに座るだけです。

ガンプの人生は“手放す”ことの連続とも言えるかもしれません。

あらゆるものはただ通り過ぎ、常に変わってゆくと言う考え方が、

『フォレスト・ガンプ 一期一会』という映画の重要な生命線になっているようです。

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『フォレスト・ガンプ』あらすじ


「フォレスト・ガンプ」とは、主人公の名前です。

彼は他人より弱い部分があっても、まっすぐな心を持っていて、

彼を笑う人より、それ以上に良き心を持つ周囲の人々の協力を受けて、

数々の成功を収め、自分だけではなく、周りの人々まで幸せにしてくれます。

そんな彼に影響力を与えて呉れたのは、

フォレスト・ガンプの人生を導いてくれた最愛の母親。

幼少期からずっと愛し続けた女性ジェニー。

ベトナム戦争で知り合った大切な親友ババや、ダン中尉。

そんな彼らもまたフォレスト・ガンプから幸せを貰いました。

フォレスト・ガンプのまっすぐな生き方や、彼を温かく見守りつづけた母の教えは心温まるものです。

母親がフォレスト・ガンプに遺した最期の言葉は、胸に刻まれて、何があってもひたむきに前に進もうと思う筈です。

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バカをする者がバカ


時は1950年代。アメリカ・アラバマ州で、フォレスト・ガンプはIQ75の少年でした。

同級生にバカにされ、石を投げられ、スクールバスの席さえ譲って貰えないいじめられっ子でした。

その時、席を譲って呉れたのがジェニーだったのです。

そんな中で、母親から教わった、

バカをする者がバカなのよ(だからあなたはバカじゃないのよ)」の言葉を受けて、とことんまっすぐに育ちます。

そして月日は流れ、フォレストは高校生になっても、いじめられていて、

クルマで追いかけて来るいじめっ子たちを脚力で振り切り、そのままフットボールのグラウンドに乱入し、

脇目も振らず選手の誰よりも早く駆けぬけます。その足を大学に見初められたところから彼の人生が動き始めます。

1963年、アラバマ大学へ入学しフットボールチームに入ります。

試合ではいつも活躍し、全米代表選手に選ばれるまでになり、ホワイトハウスでケネディ大統領に面会する機会をも得たのです。

フォレスト・ガンプはアメフト選手として活躍したのち、大学卒業後は陸軍の一員としてベトナム戦争へ向かいます。

上官からの命令に対して「はい」と答えるだけでよく、

命令されたことだけをこなせば良い軍隊の生活はフォレスト・ガンプに向いており、健脚を活かした優秀な兵士となるのです。

そこで出会った、エビのことなら何でも知っている黒人のババに、

「帰国したら一緒にエビ商売をやらないか」と持ちかけられます。

しかし、ババは無念にも銃撃に倒れてしまいますが、フォレストは彼との約束を守り、帰国後にエビ漁を開始し、

二人の名をとってババ・ガンプ・シュリンプ社を設立し、

戦地で上官だったダン小隊長と共に、エビ・ビジネスで成功を収めます。

最後の戦いで尻に被弾したフォレストは、両脚の膝下を失ったダン中尉と共に軍病院で手当てを受けます。

療養中の暇つぶしに卓球を始めたフォレスト・ガンプは、ここでも瞬く間に才能が開花します。

卓球全米チームに入るべく帰国し、母親が見守る中、

戦友を救った勇敢な行為に対し、ジョンソン大統領から議会栄誉勲章を贈られたのです。

数年後、フォレストは中国との「ピンポン外交」の主役となり、卓球で世界大会に出場しました。

そして、テレビのトーク番組でジョン・レノンと共演するまでになった。

更に、ニクソン大統領とも面会する栄誉を得ましたが、

その夜、大統領に勧められてワシントンで「ウォーターゲート・ホテル」宿泊します。

そして、「ウォーターゲート・ホテル」の客室から道を挟んだ向かいのビルに侵入者がいるのを目撃して警察に通報します。

それは、ニクソン大統領の辞任へとつながるウォーターゲート事件の始まりだったのです。

そして、その後まもなくしてフォレストは軍を除隊となります。

しかし得たものがあれば、失うものもあり、フォレストは最愛の母を、病気で亡くすことになります。

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人生はチョコレートの箱


生まれつき体が弱く、知能指数も低かったフォレストにとって、母は一番の理解者であり庇護者でした。

背骨がゆがんで、歩行が困難だった息子のために装具を用意した時は、

「これは魔法の靴よ」「他人にバカにされてはダメよ」と勇気づけ、

IQの低さから養護学校への入学を勧められた時も「お前はみんなと何ひとつ違わないのよ」と励ましてきました。

ありのままのフォレスト・ガンプを愛し、何でも分かり易く説明し、

ひとりでも強い心をもって生きて行けるよう、背中を押し続けて呉れたのが母親だったのです。

「じきに死ぬの」と病床でほほえむ母親は、

最後の力を振り絞り、最愛の息子に「自分の運命は自分で決める」ことの大切さを説きます。

人生はチョコレートの箱のようなもの。食べてみるまで中身はわからない。

だからその手で箱を開け、どんな形のチョコレートを選びとるかは、自分自身で決めるのよ、と。そしてこんな言葉を遺します。


“神がお前に与えたもので、ベストを尽くすのよ”


自分の運命は自分で決めるの。神様の贈り物を生かして

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誠実さというギフト


「ギフト(gift)」という言葉には「才能」という意味があります。

その力は神様から与えられた贈りもの、と言う考え方が英語圏にはあるようです。

人が持つ力はすべて神様からの贈りものであり、例えば、人に対する「誠実さ」さえギフトと呼べるかもしれません。

事実、フォレストはその誠実さが好転して、みずからの人生を切り開いていきます。

自分は賢くないことを自覚して、ママの教えをしっかり受け止め、人との出会いを大切にし、人に対してまっすぐ向き合う。

そういう人柄だからこそ、彼を応援したり救ってくれる人が現れるし、運も転がり込んでくるのかもしれません。

打算も野心もない、この純度の高い誠実さは、ひとつの才能なのかもしれません。

彼は、ただ誠実に生きました。人に対しても、自分に対してもです。

もしかしたら私たちは、与えられたもの以上の力を、望みすぎなのかもしれません。

今ある力でベストを尽くさず、他人をうらやみ、必要以上に人より優位に立とうとしているのかもしれないのです。

でも大切なのはフォレスト・ガンプのように、そしてママの言うように「与えられたものでベストを尽くす」こと。

そうすれば、その後の人生はきっと、チョコレートの箱のように楽しいものになるはずなのでしょう。


奇跡は毎日起きるって。嘘じゃない。本当だよ


人間には持って生まれた運命ってのがある。最初から決められてるんだ