杉下右京が、難攻不落のアリバイ崩しに挑む!
警視庁特命係の、杉下右京と冠城亘はある夜、高級レストランの前で、揉めている男女を見かけ、
仲裁に入ろうとしたところ、2人は大丈夫だと言って足早に立ち去ります。
大手家具販売の若手社長が殺害された。
与党幹事長の娘の婚約者。
翌日、冠城亘は、偶然見かけたネット記事で、昨晩の女性が、与党幹事長の娘・小早川奈穂美(上野なつひさん)だと気づくのでした。
そして、その記事から、小早川奈穂美が、大手家具販売の若手社長と、婚約したことを知るのでした。
その矢先、彼女の婚約者で、業界最大手の家具販売会社社長・星宮光一(田中佑弥さん)が、腹部を刺されて、死んでいるのが発見されました。
死亡推定時間は午後、9時~11時。殺害場所は人気のない河川敷でした。
捜査に乗り出した右京三と冠城亘は、星宮家具で殺害された社長の、父親に事情を聞くと、
昨年社長の座を譲った後、新社長は40名のベテラン社員を、リストラしたと言うのです。そうすると、その怨恨の線も考えられます。
落としたスマホのデータで脅される女。
右京さんは、奈穂美に事情を聞き、揉めていた男の素性を尋ねると、奈穂美は「落とした携帯電話を届けて呉れたお礼に、食事をしただけ」と話し、揉めていたことを認めようとしません。
しかし、実際には、宇野は路上で拾った、奈保美の携帯電話に保存されていた、あるデータを見つけ、
そのデータをコピーして、それをネタに、奈穂美に一方的に結婚を迫っていたのでした。
問題の男は、宇野(柏原収史さん)と言い、宇野は上野界隈を根城とする、キャバクラの客引きで、奈穂美に一方的に、結婚を迫っているらしいのでした。
杉下右京から、奈保美の婚約者が、殺されたことを知らされた宇野は「それはツイてるなあ」と、嬉しさを隠そうともしません。
そして、奈穂美に電話で「きみはもう、僕と結婚する以外に道はないんだ」と勝ち誇るのでした。
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右京さんと冠城亘は、宇野に疑惑の目を向け、星宮社長殺害は、宇野が、大物代議士のセレブ令嬢との結婚を、確実にするための犯行ではないかと疑がいますが、
宇野は「僕には、れっきとしたアリバイがある」と余裕しゃくしゃくです。
その言葉通りに、宇野は奈穂美と別れた後、9:30頃、一人でバーに行き、女性店員に、近くでやっている薬局はないかと尋ねたそうで、
午後11:30に、カード決済で清算し帰ったと言うことで、アリバイが裏付けられたのでした。
「如何にもではありませんか。」
その事を聞いた右京さんは、「如何にもではありませんか」と発し、あまりにも、アリバイ工作が、なされたのでは無いかと、疑い出し、
拾った携帯電話から、奈穂美の弱みを握り、結婚しろと脅しているのではないかと言う、疑いは消せず、捜査を続けます。
右京さんが見つけた鍋の蓋のつまみ。
右京さんと冠城亘は、事件現場に赴きます。
そこは河川敷で、人通りの少ない場所で、そこで、右京さんは、鍋の蓋に付いているつまみが、落ちているのを見つけます。
そこは、ホームレスがいたような形跡があり、捨てられていた夕刊は、事件当日のものだったのです。
もしかしたら、事件を目撃した人物がいるのではないかと、事件解決への期待を込めるのでした。
そんな中、婚約者が殺害されたと言うのに、小早川奈穂美が、婚約パーティーを予定通り行うと言うのです。
その場に駆け付けた右京さんと、冠城亘は、小早川奈穂美が、宇野と婚約したことを知らされ、そのためのパーティーだと告げられるのでした。
そのパーティー出席者の中に、不審な人物がいて、調べたところ田渕洋治と言う男で、
オンラインカジノを行っていて、やくざがらみの男だったことが判明します。
小早川幹事長に贔屓にされた小出茉莉。
夜の『こてまり』に右京さんと冠城亘の姿がありました。話が幹事長の話に及ぶと、女将の小出茉莉は、小早川幹事長とも、芸者時代に知り合いだったことを明かします。
「私の誕生日をどこかで調べて、プレゼントを呉れました」と述べ、小出茉莉が、どれだけ、政界の大物に、贔屓にされていたかが分かる言葉でした。
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宇野の自宅に空き巣が入る。
そんな中、宇野の自宅が何者かに荒らされ、滅茶苦茶にされ、そこに潜んでいた犯人に、ボコボコにされてしまいます。
入院した、宇野を訪ねた右京さんは、「単なる空き巣ではない。どうしても手に入れたい、何かを見つけていたのでしょう」と、発します。
星宮社長殺害の真相を解明するため、捜査一課の刑事、伊丹憲一、芹沢慶二、出雲麗音、
サイバーセキュリティ対策本部の特別捜査官・青木年男(浅利陽介さん)の協力を得て、事件の目撃者を探しを始めます。
すると、一人のホームレスが、鍋の蓋に付いている、つまみが無くなっている鍋で、煮物をしていて、
そのホームレスに聞くと、「声なら聞いた」と、証言を得るのでした。
28年前の事実。運命のいたずら。
そして、右京さんは「我々な大きな勘違いをしていたようです」と発しました。それは、28年前に遡ります。
それを、確認するために、星宮社長の産みの親である、母親と接触し、当時、10歳の星宮と、宇野は同じ墨田区出身で、親友だった事を突き止め、
バーの女性店員も、子供の頃からの知り合いだった事が判明しました。
宇野は、小早川幹事長の屋敷を訪れ、「僕をあなたの後継者にしてください」と、脅します。判断に苦慮した幹事長は「それなら、私の秘書から始めなさい」と、渋々了承したのです。
28年前の運命の分かれ道。
28年前に何があったのでしょう。それが、今回の事件の鍵だったのです。
28年前、宇野は、家庭が苦しく、星宮家へ、養子に出される筈でしたが、親友たちから反対され、養子に出るのを止めた経緯がありました。
しかし、星宮は、母親の再婚に伴って、星宮家へ養子に入り、裕福に育てられ、星宮家具の社長になっていたのです。
運命のいたずらですが、本来、自分が歩む道を、星宮が歩いて来たことに恨みを持ち、殺害してしまったのでした。
結婚式の日、右京さんは宇野の元を訪れ、「犯人は始めからあなただと分かっていました」と語り、宇野のアリバイが突き崩されます。
そして、宇野が隠していたスマホのデータを持っていたのが、バーの女性店員だったことも判明します。
一発逆転を夢見る人生を翻弄される。
何故、宇野は、小早川菜穂子との結婚にこだわったのか、
それは、今までの自分の人生が、何をやっても上手く行かず、底辺で生きているような自分を、
政界の大物の娘と結婚することで、一発逆転の人生に変えたかったのでした。「あいつは俺の人生を奪った」
それに対して、右京さんは「あなたは、大きな思い違いをしています。苦しくても、みじめであっても、それは、あなたの人生ですよ」
「他人とすり替わっるなど、余りにも愚か過ぎます」
そして、伊丹刑事たちに逮捕された宇野は、隙を付いて逃げ出し、式場の屋上から、自ら身を投げたのです。
そして、小早川菜穂子も、田渕洋治と言う、やくざがらみの男との、黒い噂の証拠が出て、式場内で、逮捕される事態となったのでした。
「『相棒Season19』第8話一夜の夢。ドン底男の一発逆転妄想」への2件のフィードバック
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