スコットランドヤード。
警視庁特命係の、杉下右京のは、過去の一時期、イギリスのスコットランドヤードに研修として在籍していた過去がありました。
その辺の話については、ドラマの中でイギリス滞在中の出来事として、何回か紹介されているシーンがありました。
やはり、右京さんには、格式と伝統に満ち、お茶の文化の発祥地でもある、英国文化が似合っています。
『相棒』まとめ記事一覧
右京さんはブリティッシュスタイル。
ブリティッシュスタイル。
杉下右京の装いは、ブリティッシュスタイルで決めた、ダークスーツが印象的です。
ブリティッシュスタイルというのは、固めの生地で、カッチリとして、重量感のある、堂々としたスタイルです。
イギリススタイルが、このブリティッシュスタイルになったのには、気候によるものが影響しているようで、
イギリスは、年を通して曇りの日が多く、湿度が高い気候が影響しているようなのです。
それに加え、イギリスの国民性も反映していて、
イギリス人の、勤勉で伝統を重んじる、保守的な国民性の表れが、こんなスタイルになった要因だと言われています。
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ヨーロッパの雰囲気のある「フィガロ」。
右京さんの愛車「フィガロ」。
杉下右京の愛車「フィガロ」は独特の雰囲気を持っています。
これは日産の初代マーチ(K10型)をベースにした、パイクカーシリーズの第3弾で、
1991年~1992年の間に、限定2万台生産したもです。
このフィガロと言う名前は、モーツァルトの歌劇「フィガロの結婚」に登場する、機知に富んだ主人公に由来するそうです。
「フィガロ」はターボエンジンを搭載車し、燃費は11.3Km/L、発売当時の、新車価格は187万円だったようです。
レトロ調のデザインの小型オープンカーで、コンセプトは「日常の中の非日常」だったそうです。
限定2万台の販売でしたが、海外での人気も高く、結構イギリスに行っているようで、
一時はロンドンにフィガロ専門の、中古車店があった程だと言います。
イギリスでこの車が人気があったのには、
日本と同じ右ハンドルの国で、レトロ調のデザインに、本格革張りの内装が、英国人の好みに、合っていたからでしょう。
そんなこんなで、やはり杉下右京は、かなりの英国通なのかもしれません。
season18 2週連続スペシャル。
ドラマ『相棒』season18の第14話は、2週連続スペシャル前半『善悪の彼岸~ピエタ』と、後半『善悪の彼岸~深淵』です。
『善悪の彼岸~ピエタ・深淵』
スコットランドヤードの南井十(ミナイツナシ)。
ここに登場するのが、伊武雅刀さんが演じる、南井十(ミナイツナシ)です。
南井十は、スコットランドヤードに所属していた警部で、杉下右京のロンドン研修時代の相棒です。
国籍はイギリス人で、日本人の両親が戦後間もなくイギリスに渡り、帰化した経緯を持つため、
日本人と変わらない日系のイギリス人です。
しかし、その出生については、表向きはそうであっても、実際には1952年に発覚した、
「貰い子殺人事件」の舞台となった孤児院で、劣悪な環境下で育てられていた、子供たちの生き残りであったようです。
南井十の歪んだ正義感。
人心掌握術と歪んだ正義感の持ち主。
南井十は鋭敏な頭脳を持ち、人の心を開かせる才能である、人心掌握術を持ち合わせています。
そんな南井を杉下右京は、「犯罪者さえも南井の前では、自供を始める」と言っているのです。
歪んだ正義感を持つ南井は、
「贖罪の心を持つことが出来ない犯罪者は、自らの死でその罪を、贖わせるのが相応しい」と考えています。
南井は過去に、日本観光のついでに、
スコットランドヤード時代の、旧知の仲だった杉下右京に会うために「花の里」にやって来ました。
その時彼は、日本で発生した連続殺人事件に、強い興味を示したのです。
その殺人事件の犯人が、自殺と言う形で事件が解決した直後に、関与を疑われながらも、イギリスへ帰国してしまうのでした。
彼の歪んだ正義感は、贖罪の心を持つことが出来ない犯罪者や、
裁きを逃れた犯罪者を、自から手を下すことなく、死に追いやっている疑いを、懸けられているのです。
今までに、南井十が登場した話は、
2017年相棒season16第7話『倫敦からの客人』と、2018年相棒season17第17話『倫敦からの刺客』で登場しています。
そして、南井十が属していて、杉下右京も過去に研修を受けていたのが、スコットランドヤードです。
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スコットランドヤードと桜田門の関係。
倫敦のスコットランドヤード。
スコットランドヤードとは、イギリスのロンドンのほぼ全域を管轄する警察組織で、ロンドン警視庁の本部を指す換喩です。
公式にはニュー・スコットランドヤードと呼びます。
ロンドン警視庁本部の初代庁舎が、ホワイトホール・プレイス4番地に所在していた頃、
その庁舎の裏口がグレート・スコットランドヤードと言う名の通りに面していたことに由来します。
時を経て、この通リの名は、ロンドン警視庁と同義になったのでした。
これは、経緯は異なりますが、日本の警視庁を桜田門と呼ばれているのに似ています。
小説に登場するスコットランドヤード。
スコットランドヤードは、多くの推理小説作品に登場し、探偵や刑事、警察のシンボルとして、国際的に有名です。
アーサー・コナンドイルの推理小説、シャーロックホームズシリーズに登場する、
ホームズとよく協同したり、場合によっては敵対する、例えばレストレード警部が、その代表例でしょう。
また、イアン・フレミングらによるジェームス・ボンドの小説や短編小説シリーズでは、
スコットランドヤードで働く、ロニー・ヴァランス警視監などが登場しています。
2週スペシャル前半 『善悪の彼岸/ピエタ』
謎の女マリアの登場。
『善悪の彼岸~ピエタ』では、伊武雅刀さんが演じる、南井十(ミナイツナシ)と、石田ニコルさんが演じる、謎の女マリアが登場します。
ピエタとは、(イタリア語でpieta:哀れみ、慈悲などの意)聖母子像のうち、
亡くなって十字架から降ろされたキリストを抱く母マリア(聖母マリア)の彫刻や絵のことを指します。
多くの芸術家がピエタの製作をしている中で、
ミケランジェロが1499年完成させた、現在のバチカンのサン・ピエトロ大聖堂にあるものが有名です。
『善悪の彼岸~ピエタ』では、南井十がイギリスからやって来て、
警視庁特命係の部屋で、「右京!決着を付けに来た」と、チェスの勝負に興じます。
この勝負は右京さんの「チェックメイト!」と発した言葉で、右京さんの勝利となったのです。
マリア役の石田ニコル登場!
私は聖母でも、マリアでもありません。
そんな中、原宿駅の近隣のビルから転落事故が起こります。その後、日暮里でも殺人事件が起こるのです。
その容疑者として、右京さんたちが目を付けたのが、南井十とマリアだったのです。
マリアの「ゲソ痕」に御用つつじの花びらが付いていて、
千駄木神社がつつじの名所であることから、マリアたちがそこに立ち寄っていたことが判明したのでした。
冠城亘の接触を受けたマリアは、次第に南井を疑いだし、ついにマリアは、南井の恐ろしい野望を知ることになります。
「今のあなたは、私の知っているあなたじゃない」「私は聖母でも、マリアでもありません」と南井に発したのです。
杉下右京は、今回の事件が、過去に、ロンドン地下鉄の環状線で起きた事件と、酷似していることに気が付き、
冠木亘に対して、「僕はもっと怒っています。南井をロンドンには帰しません。」と、発したのでした。
2週スペシャル後半『善悪の彼岸/深淵』
逆五芒星事件。
2週連続スペシャル、後半『善悪の彼岸~深淵』の始まりは、南井十の「さて、どうする右京!」の言葉から始まります。
杉下右京は、今回の連続殺人事件を、ロンドンの地下鉄環状線で起きた「逆五芒星」事件を真似て、事件を起こしていると推理しています。
逆五芒星とは、五芒星(ペンタグラム)の上下を逆向けにした図形で、悪魔の象徴とされ、西洋ではデビルスターと呼ばれています。
五芒星は、悪魔を召喚する際に、こちらに危害が加えらえないようにするための結界の図形です。
五芒星と呼ばれる5つの角を持つ星のマークのうち、互いに交差する長さの等しい5本の線で構成されて、
中心に五角形が現れる図形で、洋の東西を問わず、世界中で魔術の記号として、使われてきたようです。
逆五芒星が指す、ロンドンと東京の謎。
事件は、原宿⇒日暮里⇒品川⇒池袋へ。
事件は、山手線の原宿、日暮里で起き、品川で警察官が拳銃を奪われ、射殺されてしまいます。
杉下右京の推理では、次は池袋で女性の大学学長が狙われると読むのですが、
実際は、赤い高価な傘を持った女性が襲われたのでした。
事件はロンドンの事件をなぞるように行われており、
ロンドンの第5の事件現場で襲われたのが、南井十の相棒の刑事だったことから、
杉下右京は、冠木亘に「君に頼みがあります。特命係を辞めて貰えますか。」と告げるのでした。
ロンドンの「逆五芒星」事件になぞらえれば、犯人が次に狙う標的は、相棒の冠木亘と推理したためだったのです。
しかし、冠木亘が強く反発すると「1つだけ条件があります。ここを出ないで下さい、いいですね!」と強く発したのです。
今回の事件は、原宿⇒日暮里⇒品川⇒池袋と起きていて、次は有楽町になると推理した杉下右京は、
有楽町に向かうと、そこで南井十に襲われた冠木亘を発見し、ついに南井十と、対決することになるのでした。
杉下右京と南井十の対決。
スコットランドヤードで出会った二人。
イギリスのスコットランドヤードで、かつて出会っていた杉下右京はと南井十は、そこで事件を担当するうちに、
南井十は杉下右京の底知れぬ、推理力の高さに驚き、右京を日本のシャーロックホームズと評していました。
しかし、杉下右京は彼と出会う中で、南井十に対する、ある種の違和感を持っていたのかもしれませんし、
それが、今回の事件解決の、糸口になっていたのでしょう。
「『相棒Season18』右京と南井十との対決で、石田ニコル登場」への3件のフィードバック
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