格安バスツアーに参加した。
普段はマイカーで出掛ける私ですが、
格安のバスツアーがある事を聞いて、どんなものなのか、どうしてそんな価格でバスツアーが出来るものかと思って、申込んで見ました。
それは特別企画のツアーのようで、昼食付で4,980円と格安になっていました。
便利な日帰りバスツアー。
手軽なバスツアー。
ぶどう狩りとワイン工場見学がメインの行程で、集合場所のターミナル駅前の幹線道路には、バスだらけでした。
多くの旅行会社のバスツアーの大型観光バスが、10台以上止まっていて、今時の、バスツアー需要の、旺盛なことに驚きました。
参加者は高齢の方が多く、
自分では車の運転が大変になって来る高齢者には、バスツアーは手軽な、旅行の役割を果たしているように見えました。
参加者はバスツアーには慣れているようで、あまり参加者が集まっていないと思っていたら、
出発時間ギリギリになると、参加者が急に集まりだし、手早く搭乗チェックが済むと、バスは出発しました。
4,980円の日帰りバスツアー。
バスツアーの目的は、多くのお店に立ち寄ること?
バスは目的地のインターで降りたと思ったら、
インター沿いにある漬物販売所に立ち寄り、 ここで30分の試食タイムとなりました。
その後、観光施設での1時間の見学のあと、昼食は国道沿いにある、レストランへ向かいました。
バスがレストランに到着すると、言われるがままにせかされて、席に案内され、直ぐに食事となりました。
昼食は、湯豆腐定食でしたが、何だか寂しい湯豆腐でした。
乗客からは「4,980円の旅行だから、この昼食は、しょうがないよ」の声が出ていました。
午後は、お菓子作りの体験をした後、地元の和菓子屋さんで買い物です。
和菓子屋さんの店内は、今回のツアー観光客が殆どでした。改めて、観光バスツアーの集客力に驚きました。
ブドウ狩りで、農園側にも考えて欲しいこと。
ブドウ狩りでの出来事。
そして、お目当てのぶどう狩りです。
到着した場所から、マイクロバスに乗り換えて、5分程のところにある、ブドウ畑に到着しました。
皆さん、ぶどう狩りを、楽しみにしていましたが、ブドウ園の関係者から、
「一房取ったら絶対に食べ切ってください。食べきれない方は、時価で買い取って頂くことになります。」の声が掛かりました。
「食べきれないと思う方には、こちらに、カットしたぶどうがありますので、これを召し上がってください」の声、
確かに生産者の気持ちは、良くわかります。でも、何故かしっくりしませんでした。
どのぶどうも大きい房で、なかなか、食べきれるサイズで無かったので、
高齢者の方は、渋々、カットされていた、ぶどうを食べていました。
本当は自分で、ぶどう狩りをしたかったんだろうと、少し残念に思いました。
その後は、ワイン工場の見学を経由して、帰路に着いたんです。
バスツアーの目的は、利益か、サービスか。
参加者は納得したのかな。
確かに賃金の高い日本で、昼食付日帰りバスツアーが、4,980円で出来る訳がありません。
そのため、旅行会社は知恵を絞って、いろいろと企画を考えているのでしょう。
確かに4,980円のツアーは、インパクトがありますし、注目を集める事でしょう。私もその価格に飛びついた口です。
でも、乗客の気持ちは、どうだったんでしょうか。
安い料金で旅行が出来る反面、少しは我慢しなければならないと言う、思いが生まれます。
だったら募集の段階で、安い旅行の理由を、募集案内に明示してくれていれば、
乗客側も自分で良く判断し、納得して旅が出来た筈です。
バスツアーの乗客にも、観光会社にも、観光地の業者にも、皆さんが、満足出来ることは、ないだろうかと考えました。
近江商人の「三方よし」。
近江商人の言葉に、「三方よし」と言う言葉があります。三者が納得して、始めてWinWinの関係が、築けると言う考え方です。
確かに4,980円はインパクトがありますが、果たして乗客(お客さま)は、満足していたのでしょうか。
事前に低価格の理由を説明して、乗客の理解を得られていれば、「三方よし」に、なったのではないかと思った旅でした。