貯金の目的は「将来のために」。
お金に対する不安はいつも、どんな世代の方にも、つきまといます。
貯金をする目的を尋ねられると、一番多い回答は「将来のために」と言う答えが返って来ます。
確かに、万一の時に、頼りになるのはお金かもしれません。その額は多いに越した事はありませんが、無理をしすぎてもいけません。
では、みんなは、どれぐらい貯金しているのでしょうか。
日本人の平均貯金額。
「家計と金融行動に関する世論調査」
日本人は世界の中でも、有数の貯金好きな国民と言われています。こんなデータがあるんです。
金融広報中央委員会が、全国8,000世帯を対象に、毎年行っている、「家計と金融行動に関する世論調査 2017年版」の調査によりますと、
全世帯の平均値1,151万円、中央値380万円。
2人以上の世帯の貯金の平均値は1,151万円、中央値で380万円だそうです。
この中には、貯金ゼロの世帯が31.2%もいるので、
この世帯を含めて平均値1,151万円という事は、すごい高額の貯金世帯が入っているということのようです。
それなので、平均値はあまり参考にならないと思いますが、
中央値は、調査した全世帯を金額順に並べた時に、中央に位置する値ですから、ある程度信頼性はあるのではないでしょうか。
全世帯の中央値が380万円と聞いて、どう思うでしょうか。
確かに平均値の1,151万円は、多すぎると思いますので、程々の数値のように思われます。
世代別の中央値をよく見よう。
世代別の、平均値、中央値。
世代別では 平均値 中央値
20代 385万円 215万円
30代 612万円 410万円
40代 939万円 602万円
50代 1,650万円 1,074万円
60代 2,202万円 1,500万円
貯蓄の内訳は預金が54.1%、有価証券18%、生命保険16.7%だそうです。
これを見ると、各年代で、平均値、中央値が、年を重ねる毎に上がって行きます。
若い頃は少ないですが、年を経るに従って、上がっているのが分かります。
お金を貯められる時期を逃さないで。
人生で3回巡って来る、貯金が出来る時期。
20代は独身の時代でしょうから、貯金を貯めるには適している時代です。
この時代に結婚資金や、住宅購入の頭金を貯めるようにしたいものです。
30代は、お子さんが小学生でしょうから、まだそれ程、学資資金の負担が少ない時期ですので、計画的に貯めたいものです。
0代⇒30代への伸び率に比べて、30代⇒40代の伸び率が減少しています。
40代頃から、お子さんの教育費が、掛かっているからでしょう。
そして、50代になり、教育費の負担が減ったことで、貯蓄が伸びています。
サラリーマンなら、その年代はポストに就いたりして、収入が高い時かもしれませんので、
その2つの要因が、重なって増えているのでしょう。
この年代は、人生で最後にやって来る、お金が貯められる時期ですので、しっかり計画性を持って貯めたいものです。
そして、60代になると定年退職で、退職金が入り貯蓄額が増加しています。
しかし、ここからは貯蓄が増える事は、極めて難しいでしょう。
こうして見ると、人生の中で、貯金が比較的出来やすい時期がある事が分かります。
ですから、この人生で3回巡って来る、貯金の時期を見逃さない事です。
この結果をご覧になって、どう思うでしょうか。
「結構貯金しているんだ」とか、「こんなもんなんだ」とか、ご意見があるでしょう。
今は、夫婦共働きが当たり前ですから、内助の功が、大いに貢献しているのでしょう
。では、ご自分の貯金額と比較してどうでしょうか。
生涯賃金から考える、貯金額とは。
生涯賃金の20%が、貯金が出来る上限。
収入に対して貯金が出来る割合は20%が上限と言われています。
でも、住宅ローンや、教育資金があって20%は厳しいかもしれません。
サラリーマンの生涯賃金は、2億円~3億円と言われています。最も多い層は2億円前後ではないかと思われます。
仮に2億円としたなら、その10%の2,000万円が、生涯で貯金が出来る金額になるんじゃないでしょうか。
貯金は簡単に貯まりません。でも、貯金をしなければお金は貯まりません。
それには、その時々の、自分の収入に見合った、身の丈に合う生活をして、貯めてゆくしかないのです。