『半沢直樹』の第7話の終盤では、料理屋の女将・智美(井川遥さん)と、顔見知りになった、半沢直樹の妻の花(上戸彩さん)が、
半沢直樹に女将・智美が元銀行員で、しかも中野渡頭取(北大路欣也さん)の、元部下だったということを、
告げるシーンが映し出され、視聴者をヤキモキさせる展開になっています。
東京中央銀行の階段のロケ地。
また、ドラマの世界観を演出するロケ地にも、注目が注がれています。代表的な例が、
半沢直樹が、勤める東京中央銀行の「大階段」です。
銀行の偉大さや、社会的存在、権威を表わす一方で、大理石が、銀行の冷たさを表わしているようにも見えます。
このように、階段のシーンは、銀行の重厚さを演出する上で、大きな役割を果たしています。
続編で、大和田と再開したのも、この大階段でしたし、
金融庁検査当日、黒崎駿一が大階段を上がって来て、居並ぶ銀行側の役員・行員の中に、半沢直樹がいるのを見つけたのも、この大階段だったのです。
この階段のシーンは、上野にある、東京国立博物館で撮影されたようです。
第8話。10年前の自殺と残されて遺書。
第8話では、10年前のシーンから始まりました。ホテルの浴室で、一人の男が血を流し自殺していて、遺書があったのです。
そうして、この人物の死で、物語は急展開を迎えることになるのでした。
中野渡頭取に、箕部幹事長(柄本明さん)が、政府と銀行は、いがみ合うのではなく、尊重して行こうと、諭す場面が映し出されました。
一方、東京中央銀行の役員会では、大和田と紀本常務が対立していました。
銀行側が再建放棄を拒否した今、紀本常務は、どう責任を取るかと迫る大和田に対し、
紀本常務は、債権放棄はまだ終わっていない、開発投資銀行と共に債権放棄を断固拒否した
「タスクフォース合同報告会」が原因で、中野渡頭取に対して、参考人招致があるかもしれないと迫るのでした。
その発言に、中野渡頭取は「紀本君は、この話をどこから聞いたのかな」とただしたのでした。
タスクフォース再建草案の中身。
そんな中、帝国航空の山久(石黒賢さん)から、タスクフォースの再建草案を見せてもらった半沢直樹が、
赤字路線の「羽田・伊勢志摩路線」が、再建草案の、撤退リストから外されていることに気が付きます。
半沢直樹は、伊勢志摩は箕部幹事長の政治基盤で、全てのカギを握っているのが、箕部幹事長だと睨むのでした。
同じ頃、金融庁の黒崎駿一も箕部を追っていました。
半沢直樹も必死になって、紀本と箕部の関係を調べます。箕部の番記者だった男にも話を聞きますが、成果は上がりません。
合併前の旧東京第一銀行に派閥が。
しかし、合併以前の旧東京第一銀行の派閥に、絆があるのではないかと察したのです。
そんな中、大和田は、債権放棄の受け入れの提案に失敗した、紀本常務(段田安則さん)を追い落とそうとしますが、
中野渡頭取に、参考人招致の噂があると言われ、動けなくなっていました。
半沢直樹が大和田と連帯を組む。
そこで、大和田は、紀本と箕部幹事長とのつながりを調べ、箕部幹事長の資金の流れを、調べている半沢直樹に、
「どうだろう、改めて私と手を組まないか?」と提案します。
それに対して、半沢直樹は「あなたには何度も掌を返されてきた。1ミリたりとも信じられない!」と突き放します。
大和田は、半沢直樹に「この世で一番、お前のことが嫌いなんだよ」と言い放ち、しかし、
「心配なのは頭取だ! 参考人招致などというバカげたものを止めるためにも、何がどうなっているのか、早急に真相を掴む必要がある。
そのためには猫の手だろうと犬の手だろうと、半沢の手だろうと借りなければいけないのだ。お前だって、これ以上、先に進むことができない筈だ」
と、半沢に右手を差し出したのです。
それに対して、半沢直樹は「人にものを頼むときの大事な7文字を以前、教えていただきました。もうお忘れですか? あなたも小学生以下ですね」
すると大和田が「お……。お……。おねしゃす」と小声で言うと、
半沢直樹は「おねしゃす? 2文字足りない」と指摘します。追い詰められた大和田は大声で「お願いします! これでいいだろっ」と言って、
二人は向き合い、お互いに近づいて行きます。そして、一瞬だけ握手するという展開でしたが、あの因縁の二人が握手をしたのです。
そして、この握手は、半沢直樹にとって、東京中央銀行の未来のために握手をしたのでした。
こうして、半沢、大和田連合軍の倍返しが始まるのでしょうか。
旧東京第一銀行の不正融資。
半沢直樹が入行した、産業中央銀行は、2002年に東京第一銀行と合併し、東京中央銀行になっています。
しかし、合併前の旧東京第一銀行では、不正融資が行われていたようなのです。
そして、旧東京第一銀行で、箕部との間に、取引があった事を突き止めます。
何回が5,000万円の融資が繰り返された後、20億円の融資が実行されましたが、この融資は、5年間の無担保融資だったのです。
隠されたクレジットファイル。
しかし、この20億円の融資については、クレジットファイルを、いくら探しても見当たりません。
半沢直樹は当時の融資担当者・灰谷に事情を聞きますが、合併前の事に、口出しするなと断られてしまいます。
そこで、検査部の重鎮に意見を聞くと「木は森の中に隠せ…きっと書庫だろう。しかし、その書庫は、全国に7ヵ所ある」とヒントを貰います。
そうこうしていると、紀本常務がそれを聞きつけ、検査部へやって来ますが、寸前のところで回避に成功したのです。
10年前、ホテルの浴室で自殺したのは、旧東京第一銀行の副頭取の牧野でした。
そして、旧東京第一銀行にとっては、触れてはならない過去の闇だったのです。
9月6日は「棺の会」の副頭取の命日。
女将・智美は副頭取の秘書だった。
そして、副頭取の牧野の部下だった人たちが「棺の会」を作り、料理屋の女将・智美は副頭取の秘書だったのでした。
彼の命日は9月6日で、この日は、本来先週(9/6)に放映予定でしたが、諸般の事情で1週間伸びてしまったことは残念でした。
そして、命日の日には「棺の会」のメンバーが牧野家の墓前に集い、結束を固めていたのでした。
そして、その場に、女将の智美もいたのです。
そして、牧野が亡くなった後に、ある人物の口座に現金が振り込まれていた事実が分かります。その人物は紀本常務でした。
半沢直樹は芝居を打ち、その誘いに乗った、紀本常務が智美の元を訪ね、
部下にクレジットファイルの有無を確かめたところで、ついに、クレジットファイルを発見します。
箕部幹事長との対決。
しかし、紀本から、箕部幹事長が、大和田と半沢に会いたいと言われ、向かった先で箕部から「誤解を解きたい」と言いつつ、
この銀行の不祥事を検証するために、金融庁長官にその事実を話すと脅し、長官へ電話を掛け始めます。
この不祥事が、表に出れば、東京中央銀行の信頼は失墜し、業務改善命令、悪ければ業務停止命令にも、成り兼ねない事態となります。
半沢直樹は、東京中央銀行の抱える、とてつもない“闇の扉”を開くことになるのです。
「銀行には時効と言うものがないんだよね。どうする、半沢君!」
「半沢君、どうなの。どうなんだ~ ~ よっ!」と恫喝したのでした。
この事態に、大和田は「幹事長、大変、大変失礼しました」と深々と頭を下げ、半沢直樹も、白旗を上げざる事態となったのです。
それにより箕部幹事長は、金融庁長官への電話を切ったのです。
そして、金融庁の黒崎駿一も、箕部幹事長の手回しで、左遷されてしまったのでした。
黒崎駿一(片岡愛之助)が重要情報を伝える。
半沢直樹は急いで、金融庁に向かいました。そこで、金融庁から出て来た黒崎駿一に出会うのでした。
そこで、黒崎駿一が発します。箕部幹事長の不正を暴けるのは、
「あなたしかいないのよ」と投げかけ、更に、「あなたのことなんて大っ嫌い! だから、最後まで大嫌いなあなたでいてちょうだい」と愛嬌たっぷりに叱咤激励し、
「それじゃ、お世話になったわね」と言って、金融庁を去って行き、政府に逆らう事で、痛い目にあったことを告げたのです。
そして最後に、「伊勢志摩ステートを調べなさい」「今、私に言えるのはここまで」と、語ったのでした。
立ち去る黒崎を呼び止め、なにも語らずとも、一礼で敬意を表す半沢直樹でした。
ここで「半沢直樹 アルルカンと道化師」の紹介。
この作品は、一作目『オレたちバブル入行組』より以前の話です。東京中央銀行大阪西支店で、融資課長を務める半沢直樹のもとへ、
大手IT企業が、業績低迷中の美術系出版社を、買収したいと言う案件が持ち込まれます。
目先の自分の利益だけを考えて、強引に買収案件を進めようとする、大阪営業本部や、上司の支店長に抵抗し、
不可解な買収の理由を追求し、困っている、美術系出版社を守ろとする半沢直樹の、正義感と諦めない姿は、これぞ半沢直樹と言う姿です。
物語では、ある絵画作品が鍵となります。その絵で、一躍、世界的に有名になった画家の、知られざる苦悩や、その絵に隠された秘密が、買収劇に奥行きを与えます。
アルルカンの絵は「この絵を見ているあんたがピエロや、とでもいいたいんちゃうか」と、評されますが、謎に包まれた物語は、登場人物を翻弄するのです。
半沢直樹の「世の中の事象には表と裏があって、真実は往々にして裏面に宿る」と発する、言葉が印象的です。
「『半沢直樹2』ネタバレ名言セリフ第8話.黒崎(片岡愛之助)が金融庁を去る」への1件のフィードバック
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