徹子の部屋!葉っぱ切り絵アーティスト、リトさんの世界。




徹子の部屋!葉っぱ切り絵アーティスト、リトさんの世界

青い空を背景に、1枚の葉っぱに刻まれた切り絵が、生き生きとしたストーリー性を持ち、物語の世界が展開されて行きます。

「葉っぱ切り絵」の作品がツイッターに連日投稿され、大きな反響を呼んでいます。

会社を辞め、大切なことに気がついたと言うのが〝葉っぱ切り絵”と言う、新たなアートを創造したリトさんです。

彼の創り出す作品が、今の時代に”癒される”と注目を集め、現在SNSのフォロワーは、40万人を超えています。

その人気の中心は30代、40代の女性で、その優しい世界観が、ファンを増やしているそうです。

情熱大陸に登場したリトさん。



そんなリトさんの活動ぶりが2022年2月13日の「情熱大陸」で放映され、

2022年2月21日の「徹子の部屋」にも出演し、黒柳徹子さんのインタビューを受けました。

(「徹子の部屋」の内容は後半に掲載)

リトさんの作品には、擬人化したカエルやウサギ、小鹿やドラゴンなどの動物が登場し、

葉っぱ切り絵に映し出される、彼らが独特の世界観を創り出しています。

彼らが食事をしたり、遊んでいたりする、日常の何気ない場面を、アイデアを駆使して緻密に構成し、

1枚の葉っぱから、影絵のように切り出した切り絵を、

横浜のご自宅近所の公園で、額縁代わりの空をバックに、写真を撮れば作品が完成します。

葉っぱ切り絵コレクション いつでも君のそばにいる 小さなちいさな優しい世界 [ リト@葉っぱ切り絵 ]



SNSで発信される葉っぱ切り絵。


それらは例えば、葉っぱの中に浮かんだ大きな水族館や、動物たちが思わず踊り出す、森のピアノ教室。

サメは、海に大切なものを落とした女の子に、落とし物を届けるものだったりして、

それらがストーリー性を持っていて、見る人の想像力を掻き立てます。

リトさんは、作製した葉っぱ切り絵を手に持って、自然の風景の中で青空や、雲、樹木を背景にして、

スマートフォンで1作品につき、100枚以上撮影しています。

そして、その中から飛び切りの1枚を選び出し、SNSで発表しているのです。

そこには、計算された、彼独自の世界観があったのです。

この葉っぱ切り絵を、SNSに投稿すると、瞬く間に”いいね”がつけられて行きます。

こうして、リトさんは、ほぼ毎日、1作品を発表しています。

その作品は、癒しの作品とは裏腹に、意外にも毎日苦闘していました。

葉っぱ切り絵メッセージカードBOOK 離れていても伝えたい [ リト@葉っぱ切り絵 ]



葉っぱ切り絵に込められた思い。


手のひら大の葉っぱに、物語性を込めたメッセージを、どのようにしたら伝えられるのかと、構想で悩み、下絵を何度も書き直します。

しかしいざ、葉っぱを切り抜く段階になると、

一心不乱に、デザインナイフ1本で、1ミリに満たない穴や線を辛抱強く、確実に切り取っていくのです。

リトさんは、「毎日、葉っぱ切り絵をする時間以外は、葉っぱを探したり、創作のアイデアを出すために、ひたすら歩いています。2万歩ぐらい歩きます」と語り、

ご自宅のある、横浜周辺の公園や路地を歩いては、葉っぱ切り絵の構想の、アイデアを探す生活をしているのです。

リトさんのアトリエは、ご実家のご自分の部屋で、そこには、溶液に浸けられた葉っぱが、常時用意されていました。

切り絵の構想が決まったら、その物語を、まず紙に描き出し、その後、葉っぱの裏にペンで模写します。

その後、デザインナイフで切る作業は「だいたい1~2時間で仕上げます」とのこと。

リトさんは、ここ1年でSNSの世界を飛び出し、作品展やイベントなどリアルの世界へも活動の場を広げて来ました。

高いもので30万円超の作品が、すぐに売り切れてゆき、メディアの取材も殺到しています。

激変した生活に「慣れない」と語るリトさんですが、実は数年前まではサラリーマンでした。

葉っぱ切り絵メッセージカードBOOK離れていても伝えたい[リト@葉っぱ切り絵]


会社員時代のリトさん。


大学卒業後、寿司チェーンに就職。7年間勤務しました。

しかし、社会に出て待っていたのは、上司に散々怒られて、「自分は何でこんなに仕事ができないんだろう」と落ち込む日々でした。

集中すると、周りが見えなくなるほど没頭してしまいます。

完璧主義で、仕事は丁寧、でも「スピードが遅すぎる」。2度転職しましたが、うまくいきませんでした。

もしやと思い、病院で診てもらうとADHD(発達障害)と診断されます。

ショックだったが、ホッとする気持ちもあったそうで、退職して自分自身と向き合う時間を持ったのです。

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ADHD(発達障害)を生かした仕事。


「これからは、自分の苦手な事を無理に克服するのはやめよう、得意な事を伸ばす生き方を探そう」。

だんだんと、自分や障害に、前向きになれるようになったそうです。

それでも、「得意なこと」が、すぐに思い当たるわけではありませんでした。

障害があっても働ける職場を探そうと、

働くことやコミュニケーションに不安を持つ人の就労支援をする「地域若者サポートステーション」に通いました。

そんなある日、講習を受けながら、ふと、プリントの端に落書きをしたそうです。

「僕は絵がまったく得意じゃなかったんです。だから落書きも、先生やほかの人に、ばれないように小さく描いていました」

その時に描いたのが「ヘンテコな機械の部品みたいな」集合体。

それが、「なんかかっこよく見え」ました。

これを、ノートにびっしりと埋めたらどうだろう、これに色を塗ったらどうだろう、という創作意欲が沸いてきたと言います。

彼が描いていた緻密画を見た母親が、そこに彼の将来性を感じたそうです。

葉っぱ切り絵コレクション いつでも君のそばにいる 小さなちいさな優しい世界 [ リト@葉っぱ切り絵 ]



自分の能力を見つけた瞬間


そこで気づいたのが、子供の頃からあった”集中力”だったそうです。

集中すると、他の事は目に入らなくなる短所を、アートに活かそうと試行錯誤したようです。

でも、なかなか注目を集める作品は生まれませんでした。

取り組む人が多いジャンルほど、SNSでも氾濫していて、埋もれてしまいます。

そんなある日、海外の葉っぱ切り絵作家の作品を目にして、衝撃を受けました。

「葉っぱでこんな緻密な表現ができるのか」これをやろう。

そして、葉っぱ切り絵に絞って、作品を作り続けたのです。

そして彼は、日本では誰も試みなかった「葉っぱ切り絵」と言う、独自のジャンルに挑戦し始めたのでした。

最初に作った作品は、「今見ると、すごく雑で恥ずかしい」と振り返ります。

でもリトさんは、「これを自分の武器にして、これからは生きていくんだ」と、毎日作品を作っては、SNSに投稿し続けました。

サラリーマンとして生活していた頃は、

「みんなと同じことができない」「頑張っても追いつけない」事がコンプレックスでした。

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「人と違うこと」が尊重してもらえる。

でも創作は、「人と違うこと」が尊重してもらえる。「コンプレックスを全部肯定してもらえてる気がする。」と語ります。

表現力が向上し、徐々に「いいね」の数は増えています。フォロワーや、制作を依頼してくれる人も増えて来ました。

「僕みたいに全く仕事が出来ず、それでも働かなきゃいけなくて、無理して今の環境で頑張ってる人が、たくさんいると思うんです。

そんな人たちに、『無理して出来ない事や苦手な事を続けるより、得意な事を伸ばす生き方もある』って事を伝えたいんです」

「美大も行ってないし、コネも無いし、30過ぎて貯金も無い男が、ゼロからアートで成功すれば説得力もあるだろうって。

僕が毎日作品作りを、辞めずに続けていられるのも、それが1番の原動力です」

そんな家に引き籠る彼を非難せず、支えたのが母親でした。

自分の道を見つけて欲しいと、静かに見守り続けたそうです。

リトさんの凄さは、ご自分の弱点を武器にした事です。

誰もが生きづらいと感じている現代でで、一時は取り残されそうになりますが、それをチャンスに変えたのです。

それが、ご自分が子供の頃から持っていた、”集中力”だったのです。

その”集中力”を活かせるものは何だろうと模索し、たどり着いた葉っぱ切り絵と言うジャンルが、

日本で唯一無二の、独創性を発揮出来る舞台だったのです。

そして、それを成功するまで、やり続ける努力をしたからこそ、今のリトさんがあるのです。

感染症と言う、閉塞感にある現代で、リトさんの葉っぱ切り絵は、人々に癒しと勇気を人々に与えています。

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2022年2月21日「徹子の部屋」に出演!

1枚の葉っぱに物語を込めた「葉っぱ切り絵」をSNSで発信すると、世界から注目されネットニュースで話題になりました。

それは、中国、イタリア、アメリカ、ブラジル、アルゼンチンなどで一気に反響を呼び、1日に何十件もの反応が来たそうです。

作品は展示会で30万円の価格がついたものもあり、「それぐらいの価値を感じて呉れた人がいたんだと」思ったそうです。

自分にしか出来ないオリジナリティに、涙を流す人がいて、とても感動したそうです。

「徹子の部屋」では、リトさんの作品が紹介されました。

リトさんの誕生日7月14日に投稿したのは「誕生日」で、ウサギ君が嬉し涙を流している作品でした。

その他に、「受験勉強」、「引っ越し」では、ウサギが指切りげんまんで、お別れをしている光景でした。

「カメレオンとメロン」では、カメレオンが、メロンの模様に擬態する様子が表現されています。

「旅行シリーズ」では、「鳥取」では、因幡の白兎とラクダ、「沖縄」では、ジンベイザメとシーサーと首里城。

「横浜」では、みなとみらいとランドマークタワーと観覧車。と作品が紹介され、その繊細さに徹子さんはびっくりです。

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葉っぱは「アイビー」


使用している葉っぱは、アイビーの葉っぱで、葉っぱの保存の仕方は、海外の方から教えて貰ったそうです。

それまでは、投稿すると、葉っぱは枯れてしまうので、処分していたそうです。

作品の作り方は、0.05㎝のペンで葉っぱに下書きし、それをデザインナイフで切り出して行きます。

完成したら携帯で、葉っぱ切り絵を片手に持って撮影します。

作成時間は1~2時間で、細かい作品になると、6時間程度掛かるものもあるそうです。

「アイデアが泉のように湧いて来るのではない」としながらも、

作品を見て呉れる方々が、たくさんいらっしゃることが、励みになっているそうです。

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リトさんの遍歴。


大学では商学部を卒業し、会社勤務をしていましたが、

要領の悪さで、いつも怒られるのではないかと、ドキドキして仕事をしていて、3社ぐらいを転々としていたそうです。

何で要領が悪いんだろうと、ネットで調べてみたら、発達障害だったそうで、

その時、当てはまったのが、要領が悪い、順序だて出来ないなどの症状でした。

そして更に、医者に診てもらうと、やはり発達障害だったそうでした。

その時、自分の生きる道を、真剣に考えだしたそうでした。

その中で思ったのが「過集中」でした。1つの事に没頭し過ぎる事でした。

どうやって生きて行けばいいかと悩み、そんな仕事をして行こうと思っていたそうです。

しかし、仕事を辞めると悩みも、少なくなって行ったそうです。

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一番好きな作品は「アクアリュウム」


一番好きな作品はと問われ、「アクアリュウム」での、ジンベイザメの作品だと語りました。

この作品を投稿すると、凄い反響があったそうで、これで生活して行けるんじゃないかと、思ったそうです。

そして、この日リトさんは、黒柳徹子さんへプレゼントを用意していました。

それは「ウエルカム」と言う作品で、作中の徹子さんが、「徹子の部屋」の開いたドアから、一歩踏み出すと、

動物たちの歓迎会が、待っていると言うもので、飾られた風船にはパンダがいました。

これからの抱負としては、日本全国に作品を届けて行きたいと話されていました。

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リトさんのプロフィール



1986年神奈川県生まれの36歳。

大学卒業後、寿司チェーンに就職。7年間勤務するがADHD(発達障害)の診断を受け、退職を余儀なくされます。

その後、独自に葉っぱ切り絵を考案し2020年1月にSNSで発表すると瞬く間に人気を博します。

現在インスタグラム、ツイッター合わせて約40万人のフォロワー。書籍も出版。アート本としては、異例の販売部数を上げています。

2022年2月13日「情熱大陸」で放映され、2022年2月21日の「徹子の部屋」に出演。