『樹木希林展』へ行って見た。
平日の午前中に『樹木希林展』へ行って見ました。平日にも関わらず凄い人でした。
数日前に、安住紳一郎さんのテレビ番組で、この展覧会を紹介をしていたので、その影響もあったと思います。
それにしても、凄い入場者で、希林さんの人気振りを、うかがい知ることが出来ました。
希林ワールドの「書」の世界。
希林さんの達筆な「書」。
来場者の97%は女性で、歯に衣着せぬ言動や、その生き方に共感する人たちでしょうか、会場内は、大渋滞を起こしていたのです。
先ず、驚いたのは、会場に入ると直ぐに、達筆な文章が綴られていたことです。
こんなに綺麗で、しっかりとした文字を、書く人だったんだと感動しました。
「書」には、その人の人格や個性が現れます。
また、「書」を書くことによって、自分を表現したり、顧みたりすることが、出来るのではないでしょうか。
KILINの部屋。
展示場はいくつかの部屋に分かれていました。
「KILIN日本アカデミー賞の部屋」ここでは、受賞当時の写真が飾られていました。
KILIN 映画女優の部屋。
「KILIN映画女優の部屋」ここでは、出演作品50作を超える中から、12作品が紹介されていました。
『ツィゴイネルワイゼン』『ピストルオペラ』『夢の女』『東京タワー~オカンとボクと時々、オトン~』
『歩いても、歩いても』『わが母の記』『あん』『海よりもまだ深く』『モリのいる場所』『万引き家族』『日々是好日』『命みじかし恋せよ乙女』
「KILIN一個人の部屋」は、デビュー前の写真などがあって、一人の人間として生きた歩みが見られます。
KILIN 日常の部屋。
「KILIN日常の部屋」この部屋の展示は、希林さんの好きなものを展示してありました。
来場者が、一番興味のある部屋です。
ここでは、賞で貰ったトロフィーを、電気スタンドに変えた、遊び心溢れる作品が並んでいました。
人からモノを貰うことが嫌いだった希林さんが、
唯一貰ったと言う、娘婿の本木雅弘さんからの、取っ手がやけに大きな、カップなどが並んでいました。
素晴らしいスケッチが描かれていた。
ここに、スケッチブックに描かれた、絵と文章があったのですが、
その絵の確かさに驚きました。色鮮やかな、そのスケッチが凄く素敵だったのです。
「書」といい、「絵」も凄いんです。天は二物を与えたのでした。
「KILIN言葉の部屋」ここでは、多くのメディアで語られた言葉が並んでいました。
ここも、希林さんの思いを噛みしめている方が多く、大渋滞を起こしていました。
掘り出し物の着物を探す。
KILIN 着物の部屋。
「KIKINきものの部屋」には、多くの着物が並んでいました。
希林さんはこられの着物を、古着屋さんなどで買うことを、趣味にしていたようです。
本来なら、100万円するような着物を、1万円程度で買うことに、醍醐味を感じていたらしいのです。
そんな大正、昭和の雰囲気のある味な着物を、上手に着こなす写真が数多く飾られていました。
「遊びをせんとや生まれけむ」梁塵秘抄
梁塵秘抄(りょうじんひしょう)。
梁塵秘抄から引用の「遊びをせんとや生まれけむ」は、希林さんが生前に愛した言葉だと、紹介されていました。
梁塵秘抄(りょうじんひしょう)とは、平安時代末期に編まれた歌謡集で、
今様の歌謡の集成で、編者は後白河法皇と言われ、治承年間(1180年前後)だと言われています。
梁塵とは、名人の素晴らしい歌で、梁の塵も動いてしまうと言う、故事より由来するもので、優れた歌のことを指すようです。
現代語訳では「遊びをしようとして、私はこの世に生まれて来たのだろうか。
戯れするために、生まれて来たのだろうか。
遊んでいる子供の声を聴いていると、感動のために、私の身体さえ動いてしまう」と言うことのようです。
斎藤茂吉や北原白秋が、この歌に感銘を受けたそうなのです。そして、この遊びとは何だったのでしょうか。
人生で遊びとは何だろう。
希林さんの、遊びをせんとや、とは何。
希林さんは、人生を遊びと捉えていたのでしょうか。
この捉え方には、二通りあるように思えます。
一つは、人生には遊びも必要だよ。楽しむために人生はあるんだよ。とって言っているようにも思えますし、
もう一つは、人生に遊びの暇なんかない。自分の大切なものを探す、大切な時間だと言っているようにも思えます。
どちらなんでしょうか。
不動産が大好きだった希林さん。
希林さんが、不動産が好きだったことは、あまりにも有名です。
モノを貰うことが嫌いな希林さんが、不動産に凄い興味を持っていたのです。
利殖や財産の保持には、預金、有価証券、不動産に分けて保持するのが良いと、昔から言わられていますが、
今や、預金金利は、ゼロ金利、マイナス金利の時代になっていて、とても利殖とは呼べません。
預金は一時的に預かって貰っているという状況でしょうか。
有価証券はプロと素人の間に、情報量で大きな差が存在します。
そして、魑魅魍魎の株の世界に、足を踏み入れて勝つには、絶対に勉強が必要です。
不動産の良いところは、同じ物件が二つと、無いと言うことではないでしょうか。それが面白いという人は多くいます。
それに有価証券ほど、価格の変動が少ないところが、良いのではないのでしょう。
利回りにしても6%~10%程度で回っているようです。
不動産の良いところは、唯一無二の物件。
不動産融資の判断基準と、銀行の見方。
銀行が賃貸用の不動産に融資をする場合の基準は、物件にもよりますが、不動産の収入が安定していて担保価値があること、
万一、賃貸価格が下落しても、下落幅は10%前後で、リスクが少なく、賃貸相場もそんなに大きな変動がないからです。
銀行は、バブル時の反省を踏まえて、
担保査定を強化し、価格の下落リスクや、入居率のリスクを適正に判断して融資額を決定しています。
如何に良質な不動産を見つけるには。
それだけに、その不動産物件が良質か否かが問題になるのです。
それには、物件が持っている価値を、如何に見出すかに、掛かっていると思います。
更に、不動産はその物件が唯一無二で、二つと同じ条件の不動産がないことから、不動産に対する、目利きが重要になるのです。
不動産を一つ手に入れれば、それが担保となり、次の不動産購入時の担保になる場合もあることから、
収入増と、資産価値アップに繋がって行く可能性があるのです。
銀行は購入物件の70%に価値があると見ています。
つまり購入価の30%の頭金があれば、その物件の収益性を評価し、
問題ないと判断した場合には、融資に応じる可能性があるからです。
但し、賃貸不動産物件の場合、その部屋数も重要な要因になります。
1室所有しているのであれば、入居者が退室してしまうと、家賃収入が無くなり、翌月からの返済原資が無くなってしまいます。
しかし、10室所有していれば、そのリスクは10分の1に抑えられます。
希林さんが、自分の目と足で探した不動産
不動産の面白いところ。
部屋数が多い物件は、それなりに購入金額も大きくなり難しくなりますので、
どれだけ、その賃貸物件に魅力があるかを、見極める事が重要になって来るのです。
不動産を探すには、多くの不動産を見て歩く必要があります。
不動産を見れば、見るほど、物件の良し悪しが、分かって来るでしょうし、
相場観が養われ、正確な相場を知る手立てとなる筈です。
樹木希林さんの目利き術。
希林さんは、そんな不動産の、駆け引きを楽しみ、自分の目利きを信じて、
掘り出し物の不動産を見つけるのを、楽しんでいたんだろと思います。
それは、希林さんが、古着を探し、その中から、価値のある良い着物を見つける事と、同じだったのではないでしょうか。
きっと、自分の目利きと、力量を信じて、掘り出し物を探す事が、好きだったのではないでしょうか。