2021年4月1日から、驚きのCMが流れました。
それは、往年の世界の恋人と言われた、オードリー・ヘップバーンの名作、『ローマの休日』をアレンジしたものでした。
さんまさんが、オードリー・ヘップバーンと、夢の共演をしていたのです。
CM「ハコネーゼ」のさんまの休日編。
このCMは、映画『ローマの休日』で、グレゴリー・ペック演じるジョーが、
オードリー・ヘップバーン演じる、アン王女を驚かせようと、
真実の口に入れた手が、抜けなくなるフリをする有名なシーンをアレンジして、アン王女の相手役として、さんまさんが登場し、
真実の口から手を引き抜いた後、ハコネーゼを手に「一緒に食べる?」と問いかけた後に、
「その休日をもっと素敵に」と言うナレーションが流れます。
その後に、「箱がないからハコネーゼ。」と言う、さんまさんのセリフと共に、CMが終わるのです。
元々『ローマの休日』は白黒の映画ですので、
さんまさんの、引っ込めた手から急にカラーの「ハコネーゼ」が現れる、インパクトが鮮明に視聴者に残る構成になっています。
このCMは、4月1日から全国で放映開始となっていて、創味食品のパスタソース「ハコネーゼ」のCM『さんまの休日編』で、
名女優オードリー・ヘップバーン(1993年死去)と、時空を超えた“共演”を果たしているのです。
『ローマの休日』は1953年公開された、アメリカ、パナマウント映画が制作した白黒映画です。
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ヘップバーンの『ローマの休日』
イタリア経済の復興映画。
この映画によって、オードリーヘップバーンの魅力が、世界中に発信されました。
既に公開されてから68年経っていますが、いまだに、世界中に影響力を与えている映画です。
この映画は、第二次世界大戦後のイタリア経済の復興と、アメリカ人観光客誘致のために、作られたと言われています。
その物語の筋は、ヘップバーン扮する、アン王女が欧州親善旅行で、最後の訪れたローマを舞台に、
アメリカ人新聞記者ジョー・ブラドリー(グレゴリーペック)との淡い恋心を描いた作品です。
いつも窮屈な王室で暮らす王女が、旅先でしか出来ない冒険や恋心を、24時間と言う時間の中で、上手に表現しています。
映画の至るところに、ローマの街並みが出て来て、旅心を誘うように、演出されています。
それでなくても、ローマには世界遺産が、溢れています。
スペイン広場に腰掛けて、ジェラートを食べるシーンは、今では飲食は禁止されていて、おおらかな時代背景を感じます。
映画の中のトレヴィの泉では、子供たちが泉に入って遊んでいて、のどかな時代だったと、彷彿させられます。
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そして有名な、「真実の口」のシーンです。実は真実の口は、紀元前のマンホールらしいです。
「真実の口」は、ローマのサンタ・マリア・イン・コスメディン教会の外壁、教会の正面柱廊の奥に飾られているもので、
元々はフォロ・ボアリオ地区の寺院内にあった、集水器の覆いであったと考えられています。
刻まれている顔は、海神オーケアノスのものとされています。
手を口に入れると、偽りの心がある者は、手を抜く時にその手首を切り落とされる、
手を噛み切られる、あるいは手が抜けなくなるという伝説があるのです。
映画『ローマの休日』では、グレゴリー・ペック扮する新聞記者のジョーが、
オードリー・ヘップバーン演じるアン王女を驚かそうとして、
伝説に基づき悪ふざけで「真実の口」に手を入れて、抜けないという演技をします。
この時、うぶな王女はそれを真に受け、恐怖のあまり叫び声を上げ、あげくに泣き出してしまったのでした。
このあまりにも有名なシーンは、元々台本にはなく、全てアドリブだったそうで、
緊張気味だった、新人女優のオードリー・ヘップバーンの緊張を和らげるために、アドリブをしたのだそうなのです。
なのであのオードリー・ヘップバーンの驚きは、演技ではなく本物なのだそうです。
ヨーロッパ史跡巡歴 ローマ文明の周縁を歩く [ 橋本龍幸 ]
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「真実の口」の歴史。
この「真実の口」は、古代ローマ時代のマンホールの蓋だったようです。
古代ローマ時代には「水をよく飲み込む」と言う意味を込めて、
マンホールの蓋には、水に関わる神様の顔が、良く彫られていたそうです。
両目、鼻、口に穴が開いてるのは、そこから水が流れるためです。
勿論その当時は「真実の口」なんて呼ばれていませんでしたし、
「偽りの人が、海神の口に手を入れると手が切り落とされる」なんて伝説も存在しませんでした。
いつ頃から、このような伝説が、語られるようになったのかと言うと、
中世の時代の裁判の時に、被告人が、この口の中に手を入れ、嘘をついていることが判明した場合に、
後ろに隠れた斧を持った男に、入れた手を切り落とされたと言う怖い逸話が、
少しずつ形を変え、尾びれがつき、語り継がれ「真実の口」の伝説になったと言うのです。
既に、12世紀の巡礼用のガイドブックには「真実の口」の伝説が載っていて、
キリスト教徒巡礼者にとっては、古代の異教の遺物はとても珍しかったようで、
数々残る古代ローマの遺跡、遺物のひとつとして、伝説とともに説明されていたようです。
そして「真実の口」は、1631年に、現在の場所に設置されたようです。
英語で読むローマの休日 (IBC対訳ライブラリー) [ イアン・マクレラン・ハンター ]
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ヘップバーンの経済的効果。
世界中から、多くの観光客が押し寄せるローマは、映画公開から半世紀以上経った今でも、
ヘップバーンの面影を残し、大きな経済効果を生み出していると言います。
ローマは、パリ、ロンドンに次ぐ、世界第3位の観光誘致を果たしているのです。
【抽出】
オードリーヘップバーンの『ローマの休日』『ティファニーで朝食を』の経済効果は。
【関連)
オードリー・ヘップバーンの気品ある美しさ 『ローマの休日』DVDで学ぶ [ マダム由美子 ]
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「明石家さんま×ヘップバーン夢の共演CM「真実の口」の伝説」への4件のフィードバック
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