2021年06月04日のテレビ朝日 「大下容子ワイド!スクランブル」の中の、<ワールドニュースベクター>大都市ニューヨークの奇跡として、
地下鉄で家族見つけた、赤ちゃんの絵本が、話題になっていました。
それは、「ぼくらのサブウェイベイビー」と言う絵本で、世界中の人々に感動を与えているそうです。
「ぼくらのサブウェイベイビー」
物語はダニーという男性が、地下鉄の駅で、生まれたばかりの黒人の、男の赤ちゃんを見つけたことから始まります。
それは、トレーナーにくるまれた、生後間もない赤ちゃんでした。
ダニーが地下鉄で見つけたのは、家族を持つなんて、考えたこともなかった男性カップルと、
地下鉄にいた赤ちゃんが家族になるまでの、ほんとうにあった奇跡の物語です。
それは、約21年前に米国・ニューヨーク市で起きた出来事をもとに、描かれた実話でした。
2000年8月、ダニー・スチュワートさん(当時35歳)は、
パートナーのピート・マーキュリオさん(当時32歳)とのディナーのため、ニューヨークの地下鉄の駅にいました。
ダニーさんは壁に人形が置いてあると思いましたが、その人形の足が動いた時、赤ちゃんだと気付き、警察に連絡しました。
スチュワートさんは「この赤ちゃんは服を着ていなくて、スエットにくるまれていました。
へその緒がまだ残っていたので、まだ生まれたばかりでした」と『BCC』のインタビューに答えています。
マーキュリオさんも、赤ちゃんの搬送中に、急いで駆けつけました。
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裁判官から養子縁組の提案。
その後、ダニー・スチュワートさんは、家庭裁判所の公聴会に出席して、その赤ちゃんを発見したことを、証言することになります。
すると、2000年12月の審理で、ダニー・スチュワートさんは裁判官から突然、
「この子を養子に引き取ることに、興味はありますか?」と尋ねられます。
法廷が緊張に包まれる中、ダニー・スチュワートさんは「はい。でも、そんな簡単に物事は進まないと思います」と答えました。
それに対して、裁判官は「大丈夫ですよ」と微笑んだのです。
「私はそれまで養子縁組を考えたことはありませんでした。でも提案された時、その考えを止めることはできませんでした。
縁を感じました。これは贈り物であると」とダニー・スチュワートさんは振り返ります。
親になる戸惑い。
一方で、ピート・マーキュリオさんは、この申し出を飲み込むのに時間が掛かっていました。
この赤ちゃんを迎え入れたいと思いつつも、現実的に考えて不安に感じていたのです。
ところが、ピート・マーキュリオさんは、初めてその赤ちゃんを抱いた時、「一瞬にして温かい波が押し寄せました」と感じ、
赤ちゃんもピート・マーキュリオさんの指を、手のひらで握ったと言うのです。2人はこの赤ちゃんにケビンと名付け、
2002年12月に正式に養子に迎え入れました。
2011年には、ニューヨーク州が同性婚を合法化したことを受け、2人は法的に結婚しました。
結婚を認可したのは、ケビン君の養子縁組を提案した、裁判官だったのです。
20年前に拾われた赤ちゃんの現在は
2人がケビン君を拾って20年経った現在、ケビン君は大学生になり、数学とコンピューターサイエンスを学んでいます。
身長は180センチを超え、両親より大きく成長しました。
「ケビンのことを本当に尊敬しています」とピート・マーキュリオさん。
ピート・マーキュリオさんは2020年、ダニー・スチュワートさんとともに、
ケビン君の両親になるまでの経緯を綴った絵本『Our Subway Baby』を出版しました。
そして、「わたしの島をさがして」のレオ・エスピノサが、絵をつけたのです。
絵本になった実話。
この絵本は、文学賞の最終選考に残るなど、評価を集めました。
生まれた直後に、大きな不幸に直面したケビン君。
しかし、それ以上に大きな幸せを掴んだに違いない、温かい家庭を築いた3人の出会いは、まさに運命だったのでしょう。
こうして、ニューヨーク発の物語が絵本となり、世界で話題となっています。
ダニーさんとピーターさんは、戸惑いや不安もありましたが、
多くの人の助けを借りながら、子育ての本を読みながら、ケビン君を大切に育てたのでした。
きっと、親になると言うことは、子育てをする以上に、親育てになるのでしょう。
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「絵本「ぼくらのサブウェイベイビー」が感動を与えて呉れる。」への2件のフィードバック
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