2021年6月4日の「羽鳥慎一モーニングショー」で、横田慎太郎さんの著書『奇跡のバックホーム』が紹介されました。
その日は金曜日で、長嶋一茂さんがコメンテーターに出演される日でもあったので、
元プロ野球選手の立場からのコメントを受けようと、その日に併せて放映されたようです。
コメントを寄せた長嶋一茂さんは、この本を読んだら途中から涙が止まらなかったと、話されていました。
ドラマ『奇跡のバックホーム』
そそして、この物語が、ドキュメンタリードラマ『奇跡のバックホーム』として、テレビ朝日系で2022年3月13日に放映!
主演を務めるのが間宮祥太朗さんです。
この物語は、プロ野球選手として、将来を嘱望されながら病魔に襲われ、
24歳という若さで引退した元阪神タイガース選手・横田慎太郎さんの、自伝的エッセイをドラマ化したもので、
主演を務める間宮祥太朗さんは、阪神タイガースファンを公言し、中学校3年生まで野球に打ち込んでいた経験もあり、
2019年に甲子園球場で開催された、阪神タイガース対横浜DeNAベイスターズ戦の、
ファーストピッチセレモニーに登板したときは139キロの速球を投げ込んだことでも話題になりました。
鹿児島実業から阪神球団へ。
横田慎太郎さんは、鹿児島実業から2013年ドラフト2位で、阪神に入団した素材型の外野手でした。
高校時代はエースで4番、通算29本塁打のスラッガーで、
190cmの恵まれた体格で2位指名され、阪神球団の期待も大きかった選手でした。
そして、2016年の金本監督1年目のシーズンで、オープン戦で打率.393を残して一躍有名になり、
開幕を、1番高山・2番横田で迎えたのでした。
しかし、シーズン途中で二軍降格になってしまったものの、横田選手の将来性を感じさせるものがありました。
2017年も、キャンプに一軍で帯同しました。
FAで糸井選手が加入したことで、一塁の守備練習も取り組みを、開始した時期でもありました。
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突然の脳腫瘍宣告。
今年こそはと、大きな飛躍を期待されましたが、キャンプ中盤に、突然の原因不明の、頭痛が続いたことから離脱します。
ファンの間で、心配の声が大きくなっていた矢先に、脳腫瘍だったとの報道がされたのです。
キャンプ離脱後の精密検査で脳腫瘍と診断され、診断から半年にわたる入院加療によって、症状が寛解したことが公表されます。
長時間に渡る手術を乗り越え、体重は16㎏も減少したようですが、その後も過酷なリハビリに取り組みました。
阪神球団では、横田慎太郎さんが、翌2018年2月のキャンプインを目標に、リハビリに取り組むことを視野に、
11月16日付で、横田慎太郎と育成選手契約を、結んだことを発表します。
球団では、横田の背番号を124に変更した一方で、移行後の年俸を前年と同額(推定870万円)に据え置き、
更に、横田が支配下登録選手へ復帰するまで、背番号24を空番として扱う方針を明らかにしたのです。
2018年は、実戦への復帰には至らなかったものの、体調は徐々に回復し、シーズン中には、ウエスタン・リーグの公式戦で、
試合前の守備練習や、イニング間のキャッチボールに参加していました。
育成選手に関するNPBの規約に沿って、10月31日にNPBから、自由契約選手として公示されましたが、
11月15日に、育成選手としての再契約を果たします。
1996年 松山商と熊本工 奇跡のバックホーム (再検証 夏の甲子園 激闘の記憶シリーズ) [ 中里浩章 ]
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ボールが二重に見える。
一軍復帰に向けて、一生懸命リハビリをしていたのですが、
2019年「自分で打った打球が全く見えない」「(打撃練習で)ピッチャーに投げてもらった球が二重に見える」
などと言った視覚面の問題が解消されず、実戦への復帰には至りませんでした。
球団からは、翌2020年も、育成選手契約を締結する方針が示されていたが、
担当スカウトの田中さんが、9月中旬にその旨を横田慎太郎へ伝えたところ、
「来シーズン(2020年)は苦しい」プロ野球選手として続けられないと言うことで、
引退の意向を田中に吐露し、9月22日に、現役引退を正式を発表したのです。
育成選手に引退試合をさせるのは、普通ではありえないそうですが、阪神球団の粋な計らいで「引退試合」が実現します。
奇跡の引退試合。
そして、横田慎太郎さんの引退試合で、奇跡が起こったのでた。
それは、2019年ウエスタンリーグ最終戦、8回2アウト2塁で、横田さんは、全力疾走でセンターに守備につきました。
息を呑むような状況の中、なんとバッターの打球は、センター前に転がり、横田さんの前に飛んでいきました。
ボールが鮮明に見えない中で捕球し、ノーバンでバックホームし、クロスプレーで見事にアウトにしたのです。
このプレーが「奇跡のバックホーム」と呼ばれ、野球の神様が微笑んだ、と言われて話題になりました。
病気が原因で、24歳という若さで引退せざるを得なかった、横田慎太郎さんの努力が結実した瞬間でした。
現役生活でのラストプレーは、「練習でもできなかった」という引退試合でのノーバウンド送球で、
「魂のバックホーム」「奇跡のラストプレー」と形容されるほどの賞賛を受けたのです。
野球の神様が微笑んだ。
横田慎太郎さんも、引退セレモニーでの挨拶で、このプレーに言及し、
「最後にまさかこんなに素晴らしい思いが出来るとは、夢にも思いませんでした。
今まで辛い思いをしてきたこともありましたが、自分に負けず、自分を信じて、自分なりに練習してきたので、
『神様は(そのような自分の姿を)本当に見ている』と思いました」と述べたのです。
セレモニーで、花束を渡した金本監督は、彼の耳元で「今日は素晴らしいものを見せて貰った」と囁いたそうです。
引退後、最初の著書にも、このプレーにちなんで『奇跡のバックホーム』というタイトルが付けられたのです。
横田慎太郎さんの「奇跡のバックホーム」の映像が流されました。全力疾走でセンターの守備についた後、
横田慎太郎の前に落ちたボールを、的確に捕球し、全力でキャッチャーミットへ、ノーバウンドで投げたシーンに感動です。
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「ドラマ奇跡のバックホーム!横田慎太郎へ野球の神様が微笑む」への1件のフィードバック
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