Season17第3話『辞書の神様』。
警視庁特命係の杉下右京の勤務先は、あの特命係の部屋です。
彼が特命係に登庁すると、まず、出退勤確認の木札ボードを、ひっくり返します。黒字が出勤、赤字が退勤又は、外出中の印となってます。
この出退勤確認の木札ボードは、角田課長が飲む、 コーヒーメーカーの上に鎮座しています
警視庁には、タイムレコーダーが無いのでしょうか。
何処にあるのか気になりますが、あのボードだけでは、出退勤の証拠にはならないので、どうしているのでしょう。
職場に私物を持ち込む杉下右京。
チェス、オーディオセット、ティーポット。
「特命係」の部屋には、右京さんが持ち込んだ、色々な物が置いてあります。
杉下右京の椅子は、肘掛けの付いた黒い椅子で、相棒役の椅子は、肘掛けが付いていないので、上司の立場の表れでしょう。
デスクには、パソコンと電話が置いてあり、その左手に、ガラスのチェス盤が置いてあります。なかなか、職場にチェスは置いてありません。
そして、窓際には、レコードプレーヤー付きのオーディオセットや、ヘッドフォンが置かれています。
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ピアノの右京、バイオリンのホームズ。
名器ストラディバリウスを持つ、シャーロックホームズ
杉下右京は、ピアニストとしての腕前もプロ級のようで、本格的なクラッシックファンのようです。
これって、シャーロックホームズと似ていると思いませんか。ホームズは、バイオリンの名手で、名器ストラディバリウスを、所持していたそうです。
そして、極めつけは、紅茶の習慣でしょうか。職場にティーポットを持ち込み、厳選されたお気に入りの茶葉を温め、
あの高い位置からティーカップに注ぎこむシーンは、名物シーンとなりました。
そして、最大の変人振りは職場に10客もの、ティーカップコレクションを持ち込んでいる事でしょうか。
そんな、杉下右京の読書も、変人振りを発揮しています。そんな読書や博識をする事件がありました。
『相棒』Season17第3話「辞書の神様」
『千言万辞』に、人生を捧げた男の物語。
右京さんの、変人振りが披露されたのが、『相棒』Season17第3話の「辞書の神様」だったのではないでしょうか。
辞書にまつわる事柄で、殺人事件が起きます。
それは、『千言万辞』と言う辞書の編集者が、何者かに殺害されてしまい、
その遺体が公園で発見されるところから、事件が始まります。
『千言万辞』と言うのは、架空の辞書のようですが、たぶん『広辞苑』や『大辞林』のような辞書を、イメージしたのでしょう。
その辞書は、厚さも『広辞苑』と同じ位に厚く、赤い外箱の中に、赤く装丁された『千言万辞』の辞書が入っていました。
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眠る前の楽しみに読んでいた右京さん。
この『千言万辞』は、語訳が独創的なことで人気が集まり、右京さんも、この『千言万辞』を、愛読書にしていたのです。
辞書は物事を調べるために、引くものと思っていましたが、右京さんは、辞書を愛読書にしていたのです。
そして、この辞書を、眠る前の楽しみにしていて、この辞書の大ファンだったのです。
その理由が、語訳が個性的で面白いと、語訳も暗記するほどの読書家だったのです。
そんなことが在ってか、右京さんはこの事件に、大変に興味を示したのでした。
右京さんは、辞書を、読み物と認識しているようなのです。
言葉に取りつかれた辞書の神様、森本レオ
言葉探しのメモ魔。
ドラマは、被害者が最後に公園で出会った人物が、捜査線上に浮上して来ます。
その人物が、『千言万辞』を作っている「辞書の神様」と呼ばれている、元大学教授の大鷹公介(65歳)(森本レオさん)です。
「辞書の神様」は、言葉に取りつかれ、辞書に生涯を捧げているような、偏屈な人物で、捜査の目が、その元大学教授に注がれます。
「辞書の神様」は女子高生から言葉を探す
女子高生の会話に耳を澄ます「辞書の神様」。
「辞書の神様」は、日常生活の中でも、常に言葉探しをしていて、
新しい言葉や、気になった言葉を、片っ端からメモにとる程の「メモ魔」です。そして、ドラマの中でも、やたらとメモを取っているのでした。
「言葉と言うものは、石ころのようなものだよ…言葉と言うものは切ないものなんだよ」と発します。
彼にとっては、言葉以外に、興味のあるものはない程のめり込んでいるのでした。
彼は、120万語の言葉を集めて来ました。辞書の業界では20万語集めれば、驚異的と言われており、正に、神様の域に達していたのです。
終いには、女子高生たちの会話から、新しい言葉を拾おうとして、彼女たちに近づく、変態振りをしてしまいます。
そこに、新たな大学教授の存在が、明らかになって来ます。
彼は『千言万辞』の制作のために、辞書の神様の手伝いを担っていた人物です。
しかし、辞書の神様がアルツハイマーになってしまったことを知った大学教授は、辞書の神様を護ろうとして、不審な行動を取ったことから疑われ、
それを知らされた辞書の神様が「俺がやった」と自首したのでした。
そして、いよいよ、結末の、犯人が誰なのかと進むのでした。
「言いたいこと」から引ける慣用句・ことわざ・四字熟語〈辞典〉 [ 西谷裕子 ]
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日本の近代的辞典の刊行は明治24年。
『言海』、『辞林』、『辞苑』、『辞海』。
日本で近代的な辞書が作られたのは、明治時代になってからでした。
その頃になると、外国の辞書が紹介され、日本でも、国語辞典編集の機運高まりました。
その近代的な国語辞典の先駆けと言われるのが、1891年(明治24年)に刊行された大槻文彦著の『言海』でした。以後、
金沢庄三郎著『辞林』1907年(明治40年)、
新村出著『辞苑』1935年(昭和10年)、
金田一京助著『辞海』1952年(昭和27年)と、続いて刊行されて行きました。名前だけは、ご存じかもしれません。
私も若い頃には『広辞苑』を、職場のデスクに持ち込んでいましたが、分厚く場所を取っていました。
今では、辞書を引くことは無くなり、検索する時代になってしまいました。
事件解決後の『花の里』で右京が?
事件が解決した後、『花の里』に、右京さんと冠城亘がやって来ます。
そして、発刊されたばかりの、新版の『千言万辞』を取り出します。
その新刊の『千言万辞』は、緑色の装丁で、その主幹は、辞書の神様と、手伝いをした大学教授二人の名前が印刷されていたのです。
冠城亘が、早速「行き掛かり」の項目を見て「俺たちも行き掛かりなんでしょう」と言うと、右京さんは、「ある意味そうでしょうね」と答え、
次に、へそ曲がりの語訳を例に取り上げて、冠城亘と女将の月本幸子で、右京さんをいじるのでした。
【おすすめ】
杉下右京の腕時計が気になります。
杉下右京はブリティッシュスタイルの、ダークスーツにサスペンダー、
腕に輝くのは、アメリカの歴史と共に歩んで来たブランド・ハミルトンの腕時計です。
1910年~1930年代に栄えたアールデコを取り入れた、クラシカルで趣深いモデル・ボストン(H13431553)。
センターセコンドではなく、スモールセコンドと言うクラッシックスタイルの腕時計で、さりげなくオシャレを演出していて、
何故か!気になって仕方がありません。
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「『相棒Season17』杉下右京の愛読書は辞書の神様の千言万辞」への4件のフィードバック
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