電車の踏切で、一人の男が、警笛の鳴っている遮断機を、乗り越え線路に入りました。
そこへ電車が、通過したのでした。
時間は午後5時30分、その男は、銀座で画商をしている埜原義恭(蒲田哲さん)だったのです。
踏切で飛び込み自殺した画商。
この埜原義恭は、贋作絵画を売り歩いていたのでした。そして、埜原は死ぬ直前に、捜査二課に自首してきたものの、
買い手たちは、自身の目利き力が傷つくのを嫌い、いずれも「騙された訳ではない」と主張し、
詐欺被害を否定た事から、“被害者が存在しない”という、不可解な状況が発生したため、
経済事件を担当する刑事二課でも、詐欺罪に問えず、自首してきた画商を、そのまま帰すことにしたのでした。
ところがその直後、画商の埜原義恭は、電車に飛び込み自殺してしまったのでした。
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捜査二課の対応にも問題はなく、自殺を疑うような点も見当たらないことから、
埜原の死は、自殺で処理される方向になりますが、特命係の杉下右京は、
「動機については不明と言うことですか」とその“動機”が不明瞭であることが気にかかるのでした。
冠城亘は、その動機を「良心の呵責」と主張しましたが、
右京さんは「どうして自ら命を絶ったのでしょうね」と、呟き、事の経緯から、画商が自ら、警察に逮捕されることで“緊急避難”しようと試みたが、
それに失敗し、自ら死を選んだのではないかと、推理したのです。
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右京さんたちは、埜原義恭が売っていた贋作の作者・中岡丑夫(原勇弥さん)を訪問しました。
埜原の死には驚いた様子ではあるものの、貴重な卸先を失った悲壮感は見られない中岡の態度に、2人は疑問を抱くのでした。
そして、中岡のオリジナルだと言う絵を、右京さんは半ば強制的に、買わされたようになり、その絵を「こてまり」に持参します。
すると、小出茉莉は、この絵は号、いくら位するものか尋ねると、右京さんは「日本人は絵画を値段で判断する」と言うと、
小出茉莉も「要するに買わされたと言う事なんでしょう」と、切り返すのでした。
贋作者の中岡は、案の定、すでに、新たな卸先の画廊を見つけていたのでした。
右京さんたちは、身分を偽り、画廊のオーナー・四条真奈美(野口かおるさん)に接触します。
すると、彼女は死んだ埜原と師弟関係にあり、さらに“ヤクザの情婦”だという情報を掴んだのです。
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内村刑事部長からの咎め。
真奈美の相手だと言う、広域指定暴力団『扶桑武蔵桜』の若頭補佐・虎鉄を訪ねるも、
その事実を知った、内村刑事部長(片桐竜次さん)から、その動きを咎められるるのでした。
内村刑事部長と『扶桑武蔵桜』の組長・桑田圓丈(大石吾朗さん)はツーツーの仲で、
贋作絵画の販売は『扶桑武蔵桜』をあげての“シノギ”なのではないかと察知した「特命係」のもとに、
ある思惑をはらんだ、捜査一課の出雲麗音が派遣されてくるのでした。
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内村刑事部長が襲われる。
そして、贋作工房に乗り込もうとする右京たちの前に現れる伊丹刑事、芹沢刑事、そして内村刑事部長まで来ていたのです。
そんな内村刑事部長を見た右京さんは「わざわざ、現場までお出ましとは、恐れ入りました」と、述べるのでした。
そこに半グレ集団が大挙して押し寄せ、乱闘の中で内村刑事部長が、瀕死の重傷を負ってしまいます。
そして、「東京警察病院」に運ばれますが、臨終となってしまいます。しかし、その後に、息を吹き返したのでした。
生き返った、内村刑事部長は「清々しい。生まれ変わったような気分だ」と、言ったのです。
そして、「反社をのさばらせてどうするんだ」の、一声で、警察は暴力団の一斉検挙に舵を切ったのでした。
療養を経た内村刑事部長は、どういう訳か、正義感を持った警察官に変わったのです。
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内村刑事部長と特命係の握手。
お前たち二人の協力がいる。よろしくな。
特命係の部屋に現れた内村刑事部長は、
「自分の出世のために、正義を犠牲にして来た。それについては、忸怩(じくじ)たるものがある。」
「お前たち二人の協力がいる。よろしくな」と述べると、握手を求めた来たのです。
それに対して冠城亘は「警視庁は、これからどうなるんでしょうかね」と言うと、
右京さんは「さあ、見当もつきません」と、呟いたのでした。
死の淵から生還した内村刑事部長は、ほんとに生まれ変わったようで、別人のようになっていました。
題名の『超新生』は、題名通り、正に転換点になるようだと良いのですが。
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「『相棒19』第10話超新生。絵画贋作事件と内村刑事部長の改心」への2件のフィードバック
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