老後のお金が心配。アパート購入資金の借入は正解なのか?

 

老後のための、アパートを購入ローンは借りられるか?

自営業のMさん(55歳)は、老後の生活資金を考えていて、このまま自営業を続けて行きたいと思っているのですが、

国民年金にしか入っていないので、自営業を辞めてしまった場合に、果たして、生活が出来るのか、悩んでいました。

そこで、アパート経営をしたいと思っていますが、果たして、ローンは組めるだろうかと、思案しています。

アパート購入は老後の助けになるのか。

そんなことから、借金をしてアパートなどの賃貸物件を購入して、老後に備えた、生活資金の一部にしたいと思いましたが、

果たして銀行は、アパート購入資金を、貸してくれるのだろうかと悩んでいたのです。

こんなアパートを希望している。

購入希望のアパートの概要。

Mさんの希望するアパートは、1棟物件で、部屋数は4室、購入価格 4,800万円、築10年の中古アパート、

家賃は月8万円×4部屋=32万円×12ヵ月=384万円 が年間家賃収入となります。

このアパートは最寄り駅から徒歩15分で、周りは住宅街に位置していました。

今は満室ですが、退去者が出た場合が心配だと話しています。 

借入限度額は、購入価の70%。

購入価格の70%が、銀行の査定する、担保価値となりますので、4,800万円×70%=3,360万円が、銀行の借入限度額になります。

自宅に担保価値があれば銀行の見方が変る

頭金がなければ、自宅に担保価値があれば対応出来る。

これだと,1,440万円の頭金が、必要になってしまいますが、お住いのご自宅が自己所有で、担保価値がある場合は、

ご自宅に担保を付けて、それに見合う価値がある場合には、全額の4,800万円の、借入が出来る場合もあります。

中古アパートは築10年、木造であれば耐用年数が20年ですから、

本来の借入期間は10年となってしまいますが、銀行との交渉次第では、20年程度に延ばす事は可能でしょう。

適用金利によって返済額が変わる。

金利によって違う、返済金額のケース。

購入価格の全額を、銀行から借り入れた場合を検証します。

借入金額4,800万円、返済期間20年、元利均等返済だと、毎月の返済額は、下記のようになります。

 金利1.8%変動金利の場合だと⇒毎月の返済額は、 23.9万円 返済総額 5,720万円 となります。

金利2.0%変動金利の場合だと ⇒毎月の返済額 は、24.3万円 返済総額 5,828万円 となります。

金利2.2%変動金利の場合だと ⇒毎月の返済額 は、24.8万円 返済総額 5,938万円 となります。

アパートの満室が返済の条件。

満室でなければ、返済が精一杯で余剰金が見込めない。

家賃収入 月32万円-金利2.2%の場合 24.8万円=7.2万円が余剰となりますので、

このままの状態であれば、7.2万円×12ヵ月=86.4万円となり、年間86万円の家賃収入をもたらしてくれます。

現在は、アパートは満室何ですが、もし空室になったらどうしますか。

もし1室が空室なら、毎月の家賃収入は24万円となり、

これでは返済するだけで精一杯の状況になり、余剰金が見込めず、老後資金どころではなくなります。

この物件は満室で利回り8%の物件です。

この利回りだと、まあまあの物件ですが、1室でも空室になった場合は、アパート経営が苦しくなります。

売り出された経緯の調査が大事です。

購入に際しては、充分な調査が必要です。

中古アパートとして売出されたと言う事は、売り主さん側に、何らかの懸念があるので、手放したいと考えたかもしれません。

もう一度近隣の家賃相場、売買相場や、満室か否かの調査などもする必要があるでしょう。

この物件は、最寄り駅から、徒歩15分と言う事ですが、アパート経営に良いと言われる物件は、

最寄り駅から、徒歩5分、近隣にコンビニがある事が、成約率の高い物件らしいのです。

 そんなことを踏まえて、家賃相場や売買相場を、調査して見ましょう。物件の近隣の不動産屋さんに、聞いて見るのが良いでしょう。

それと頭金です。頭金があれば借入金額を減らせますが、そうすると、老後資金が無くなってしまいます。

老後資金を頭金に使ってまで、アパートを持つ事が、本当に老後資金になるか、よく検討されるのが良いでしょう。

老後資金のためとしても、高齢になり掛けた年代で、借り入れをしてまで、アパートを買う事が、

果たして老後資金のためになるか、考える必要もあるでしょう。