お金にまつわる物語は、昔から多く語られて来ました。お金は富の象徴であり、多くの人々が、それを得ようと努力しています。
しかし、同じように学び、仕事をしていても、お金持ちになる一部の人と、そうでない大多数の人が出てしまいます。
お金持ちになった人は、何が違って、どんなことをしたので、お金持ちになったのか、知りたくありませんか?
『漫画 バビロン大富豪の教え』
それは、『漫画 バビロン大富豪の教え』です。アメリカ人の原作者のジョージ・S・クレイソンでが、
1874年に出版した、『The Richest Man In Babylon(バビロン一の大金持ち)』を、漫画家の坂野旭さんが、コミック化したのです。
『漫画 バビロン大富豪の教え』は、このシーンから始まります。
漫画 バビロン大富豪の教え 「お金」と「幸せ」を生み出す黄金法則 [ ジョージ・S・クレイソン ]
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漫画 バビロン大富豪の教え、冒頭シーン。
古代バビロニアを舞台に、お金を貯め、守り、増やす原理原則が学べるこの物語は、
資産家や銀行員たちに読まれ、瞬く間にベストセラーとなり、今なお、多くの人に読まれています。
100年近くたった今でも、世界中で、この物語が読まれているのは、目先のお金を得るためのテクニックではなく、
「お金に愛される知識を身に着けること」や「働くことの大切さ」「人との付き合い方」など、
時代を超えて通用する、人間が幸福になるための心理が、書かれているからかもしれません。
バビロン大富豪の教え 「お金」と「幸せ」を生み出す五つの黄金法則 [ ジョージ・S・クレイソン ]
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借金に窮する考古学者への依頼。
元大学教授・考古学者の大場拓也の元へ、中東・イラクの近藤グループ第9代社長・近藤武から、電話が掛かって来ました。
「調子はどう?」「悪い」「大学教授の仕事は?」「クビになった」大場拓也は離婚し、娘の親権も、妻へ行ってしまったのでした。
今は、ボロアパートでの一人暮らし、
非常勤講師で、月給は13万円。それも、大学を辞める時に、大学に紹介して貰った仕事だったのです。
「ウチには値こそつかなくても、考古学的には貴重なものが沢山あるんだ。馬鹿にしていると、痛い目見るぜ」
「俺の会社で、発掘事業に投資したのは知ってるだろう?」イラク…遥か昔の国。此処は昔のバビロニア。「お前の専門分野だろ」
バビロニアは、紀元前18世紀から、紀元前4世紀頃に、現在のイラクあたりに存在した王国。首都はバビロン。
資源が乏しかったことから、他地域との交易が盛んであり、数学や金融が発達した。
神殿では穀物などの、貸付をおこなっていたことから、銀行の起源とも言われている。
世界の大富豪2000人がこっそり教えてくれた3週間で人生を変える法【電子書籍】[ トニー野中 ]
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『黄金の法則』が書かれた粘土板。
「首都のバビロンのあたりで、粘土板が発見されたんだ。それもバビロニアの発展を与えた『黄金の法則』が書かれた粘土板だ」
「解読して欲しいんだ、考古学者であるたくやんに、考古学者は天職の筈だ」
そんな、大場拓也の部屋には、金融業者からの、催促書や督促状が来ていたのです。
「チャンスだ、俺にとってもたくやんにとっても。世紀の大発見に近づくかもしれないんだ」
そして、急遽帰国した近藤武が、大場のアパートにやって来ました。
「小手先のhow toじゃないんだ。太古から脈々と築かれた『黄金の法則』と、
この粘土板には「富を得るための真理」が、記されているかもしれないんだ」と、近藤武が語ったのでした。
こうして、『漫画 バビロン大富豪の教え』の物語が、スタートするのでした。
バビロンの大富豪 「繁栄と富と幸福」はいかにして築かれるのか [ ジョージ・S.クレイソン ]
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原作は、1926年に出版された。
『The Richest Man In Babylon』
『漫画 バビロン大富豪の教え』は、1926年に出版された『The Richest Man In Babylon(バビロン一の大金持ち)』を翻訳、脚本、漫画化したものです。
古代バビロニアを舞台に、お金のことが学べる、物語になっています。
古代バビロニア王国は、現在のイラクがある地方に、紀元前1600年頃から栄えた王国です。
楔形(くさびがた)文字や、ハムラビ法典が有名です。
また伝説では、世界の7不思議と言われる空中庭園や、バベルの塔があった都市とも、言われています。
バビロニアのマルドゥク神殿に築かれたエ・テメン・アン・キのジッグラト(聖塔)の遺跡が、
バベルの塔だと、唱える学者もいるそうです。
図解 バビロンの大富豪 7人の賢者が教える「お金と幸せ」30の言葉 [ 中野明 ]
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原作者:ジョージ・S・クレイソン。
この本の原作者は、ジョージ・S・クレイソンで、
彼は1874年、米国ミズーリ州ルイジアナ生まれました。ネブラスカ大学卒業後、米西戦争中に、米国陸軍で軍務に就きます。
その後、コロラド州デンバーに於いて、クレイソン・マップ・カンパニーを設立。
1926年に、節約と経済的成功をテーマにした、短編寓話シリーズを発行し、人気を博しました。
後に、このシリーズが『The Richest Man In Babylon(バビロン一の大金持ち)』として単行本化され、
それから95年経った現在でも、世界中で翻訳されて、今なお、読者を増やしつづけているのです。
漫画 バビロン大富豪の教え 「お金」と「幸せ」を生み出す黄金法則 [ ジョージ・S・クレイソン ]
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銀行や保険会社が、彼の寓話を広める。
20世紀初頭にアメリカで出版され、多くの成功者を生み出した、不朽の名著『バビロンの大富豪』。
この本は“元祖・お金のベストセラー”とも言うべき作品で、
古代の寓話を元に、堅実な利殖と倹約の大切さを説き、多くの人々に、世界大恐慌後の、生き残りの道筋を示したのでした。
ジョージ・S・クレイソンは、倹約や金銭的成功についての、
一連の情報パンフレット類の著作家として、最もよく知られている人物です。
彼がそうしたパンフレット類を、書き始めたのは1926年で、古代のバビロンを舞台とした寓話を元にして、語られたのでした。
そして、それを、銀行や保険会社が、彼の寓話を広めるようになります。
その中でも、最も有名になったものが、不朽の名著『バビロンの大富豪- 古代の人々の成功の秘訣
(The Richest Man in Babylon – The Success Secrets of the Ancients)』に、纏められました。
彼は、「まずは自分自身に支払え (Pay yourself first.)」と言うフレーズを定着させた、最初の人物とされています。
この本では、古代バビロニア王国を舞台にして、様々な話を元に、富を築く方法が紹介されています。
作者は言います。「現代における「富の支配法則」とは、
バビロンの市街に、裕福な人がひしめいていた数千年前の法則と、少しも変わるものではない」と。
バビロン大富豪の教え 「お金」と「幸せ」を生み出す五つの黄金法則 [ ジョージ・S・クレイソン ]
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お金を生み出す黄金の知恵。
『漫画 バビロン大富豪の教え』では、大学教授をクビになり、非常勤講師で、月給13万円の、
借金まみれの考古学者、大場拓也の元に、イラクで出土した粘土板の解読依頼が来るのでした。
その粘土板には、古代バビロニアの「お金を生み出す黄金の知恵」が、刻まれていると言うものだったのです。
世界の大富豪2000人がこっそり教えてくれたこと (王様文庫) [ トニー野中 ]
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貧乏な武器屋バンシルの思い。
古代バビロニアの首都、バビロンで暮らしていた、貧乏な武器屋バンシルは、
「どうして自分は貧乏なのか?」「どうやったらお金持ちになれるのか?」と、
その答えを知るために、バビロンで一番の大金持ちアルカドに聞きに行きます。
アルカドはバンシルを見て、可能性を感じ、その答えを話すことにしました。
アルカドは「黄金を生み出す5つの法則」を授け、
金貨を2倍にするまで、バビロンに戻って来てはいけないと言う、厳しい試練を与えたのでした。
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黄金を増やす7つ道具。
黄金を増やす7つ道具として、次の7つを明示します。
- 収入の十分の一を貯金せよ。
- 欲望に優先順位をつけよ。
- 貯えた金に働かせよ。
- 危険や天敵から金を堅守せよ。
- より良きところに住め。
- 今日から未来の生活に備えよ。
- 自分こそを最大の資本にせよ。
『漫画 バビロン大富豪の教え』では、この7つ道具が、お金を増やすものとして、紹介されています。
収入の十分の一を貯金して、残りで自分の欲しいものを買う。そうすることで、本当に必要な物が見えて来ると言うのです。
そして、上手く運用してお金を増やし、それと同時に、天敵からお金を守ることが大切であると説くのです。
良いところに住むと言うことは、心を豊にする投資で、幸せと密着して来ます。
それらを直ぐに行動に移しながら、自分を最大の資本にせよと説くのです。
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お金と幸せを、生み出す5つの黄金法則。
7つの道具を、より高度にしたものが「黄金を生み出す5つの法則」です。
≪法則1.≫
家族と自分の将来のために、収入の十分の一以上を、蓄える者の元には、黄金は自らを膨らませながら喜んでやってくるだろう。
≪法則2.≫
黄金に稼げる勤め先を見つけて、持ち主が群れを膨大に増やす羊飼いのように、賢明ならば、黄金は懸命に働くことだろう。
≪法則3.≫
黄金の扱いに秀でた者の助言に、熱心に耳を傾ける持ち主からは、黄金が離れることはないだろう。
≪法則4.≫
自分が理解していない商い、あるいは、黄金の防衛に秀でた者が否定する商いに、投資してしまう持ち主からは、黄金は離れていくだろう。
≪法則5.≫
非現実的な利益を出そうとしたり、謀略家の甘い誘惑の言葉に乗ったり、己の未熟な経験を、妄信したりする者からは、黄金は逃げることになるだろう。
1億円貯める方法をお金持ち1371人に聞きました [ トマス・J・スタンリー ]
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5つの黄金法則まとめ。
この法則を整理すれば、より多く貯金を貯めれば、それだけ資金を多く蓄えられる。
それで投資先を見つけて、懸命にお金を増やしながら、お金を稼いでいる人のアドバイスを、素直に聞くことが肝要だと言うのです。
しかし、理解できない投資や、非現実的な利益を出す方法に手を出すと、黄金は逃げていくと言うのです。
資金を着実に増やしながら、美味しい話や、怪しい話には乗らないことが、大切であるとも説いているのです。
そして、それ以上に、お金を増やすのに必要なことは「守りたいもの」を持てと言うことでした。
「守りたいもの」が、自分を成長させて呉れる、礎となるからです。
守るべき存在は、自分を強くして呉れるものなのです。そして、それがあれば、何度も戦えると言うのです。
漫画 バビロン大富豪の教え 「お金」と「幸せ」を生み出す黄金法則 [ ジョージ・S・クレイソン ]
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お金より大切なことが生き甲斐に。
お金の増やし方が紹介されていますが、それよりも大切なことがあるそうです。
それが人に感謝されるように、一生懸命働くことです。
そうすれば、お金は後からついて来て、そして、それが生き甲斐になるそうです。
しかし、お金があっても幸せにはならないそうです。最初は幸せでも、すぐに何も感じなくなるからだと言います。
感謝されることには飽きない。それは喜びに繋がるからです。人は誰かと繋がることで幸せになるそうです。
バビロン大富豪の教え 「お金」と「幸せ」を生み出す五つの黄金法則 [ ジョージ・S・クレイソン ]
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労働の喜びを知る。
『バビロン大富豪の教え』では、「労働の喜び」を知る、印象的な話が出てきます。
それは、バニロニアの大商人シャウルが、若い頃に、彼の兄の借金から奴隷に身をやつし、
そこから再び、自由を勝ち取るまでの話で、紹介されています。
彼と一緒に奴隷として売られた4人のうち、2人は懸命に働く道を選び、2人は少しでも楽に、要領よく立ち回る道を選びました。
楽に立ち回る道を選んだ2人は、奈落の底へと落ちていき、懸命に働いた2人は、大いなる自由を得るのです。
シャウルは言います。「働く事をとても嫌がる人間もいる。そういう人間は、仕事を敵に回してしまうのだ。それよりは、仕事を友達として扱って、自分から好きになった方が良い」と。
また、こうも言います。「おまえがやった事を、主人が認めてくれなくても、決して気にしちゃいけない。忘れるなよ。懸命に仕事をやれば、いつかそれだけの見返りは必ずあるんだ」と。
お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方新版 知的人生設計のすすめ (幻冬舎文庫) [ 橘玲 ]
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頑張るあなたを見ている人がいる。
これは、真面目に、懸命に仕事をしていれば、そんな頑張るあなたのことを、きっと、見ていて呉れる人がいる、と言う事に繋がるようです。
そんなあなたを見ていて、応援して呉れる人は、あなたが味方だと思っている人より、
あなたがチョット苦手だと感じている人の方が、より客観的にあなたを評価して呉れて、正確な評価を呉れるようです。
バビロンの「金言」。
「お金の知恵」。
バビロンに伝わる「お金の知恵」に関する「金言」では、次のような事が、お金持ちになる秘訣として、言われているようです。
★収入を得るために、真面目に働け。
★働いて得た収入の10分の1以上は、将来のために蓄えよ。
★金貨を財布から取り出す時は、金貨が財布に戻ってくる方法を考えよ。
★自分のよく知らない事業に投資する者から、金貨は逃げていく。
★蓄えた金は投資に回せ。投資は賢明な者の助言に従え。
★もっと知識を増やせ、そうすれば収入は増えていく。もっと仕事の力を高めよ、そう すればより報われる。
★懸命に仕事をすれば、いつかはきっと報われる。いい仕事とは、頑張っただけ人生を向上させるもの。
★明確な目標に向かって、常に自己鍛錬せよ。
これらの「金言」は、現代社会でも、お金持ちになるヒントを伝えています。
例えば、「自分の良く知らない事業へ、投資する者から金貨は逃げてゆく」では、本業以外の事業へ手を出し、失敗する経営者は多くいます。
「もっと知識を増やせ」と、言っているように、生半可な知識で稼げるほど、世間は甘くないのが常です。
マンガ 投資のことはなにもわかりませんが、 素人でも株でお金持ちになる方法を教えてください [ 橘 玲 ]
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投資の神様。ウォーレン・バフェット。
投資の神様と言われている、ウォーレン・バフェットと言う投資家がいます。
彼は大富豪にも関わらず、アメリカ合衆国の中西部にある、ネブラスカ州のオハマと言う、アメリカで言うと、片田舎に住んで、株取引をしている人物です。
彼は、2020年の「フォーブス400」によると、世界の大富豪ランキングの第4位に入っていて、
自らが経営する投資会社、バークシャー ハサウェイのCEOで、総資産735億ドル の資産を持っているのです。
株の世界で常に勝ち続けるのは至難の業です。でも。彼はそんな株の世界で、勝ち続けているのです。
彼は、誰もが知っているコカ・コーラなどアメリカを代表する企業の株を長く保有する事で、莫大な資産を手に入れました。
そんな彼は、自分が分からない分野の企業には手を出さないとして、IT関連株には手を出さず、
その後に起きた、ITバブル崩壊の影響を、受けなかった話は有名です。
そんなことから、世界中の投資家たちが、彼の買った銘柄を、彼の投資法を、知りたがっているのです。
バフェットの投資原則新版 世界no.1投資家は何を考え、いかに行動してきたか [ ジャネット・ロウ ]
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お金持ちは自分に投資する。
例えば、「常に自己鍛錬せよ」では、お金持ちは自己投資をすると言うことでしょう。
お金持ちは投資や、誰かを支援する事に、積極的にお金を使うそうです。価値がある物には惜しみなく使い。
また読書や講演を聴く、人から教えを請う事に、お金や時間を使うそうです。
その反面、無駄遣いはしないようで、
「億万長者の半分は235ドル(約20,000円)以上の腕時計を買ったことが無い」という話もあるそうす。
バビロン大富豪の教え 「お金」と「幸せ」を生み出す五つの黄金法則 [ ジョージ・S・クレイソン ]
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『バビロン大富豪の教え』の要約。
バビロンの教えでは、真面目に懸命に働き、得た収入を将来に備えて貯蓄し、
懸命な投資先を見つけ、賢者の助言を聞きながら、投資をせよと説いています。
そして、それには知識を持つことが大事で、その知識を使って、仕事の質を高めることが、肝要だとしています。
そして「守りたいもの」を持つことが、自分を成長させると言うのです。
そして、お金よりも大切なことがあるそうです。それが人に感謝されるように、一生懸命働くことです。
そうすれば、お金は後からついて来て、それが生き甲斐になると、説いているのです。
漫画 バビロン大富豪の教え 「お金」と「幸せ」を生み出す黄金法則 [ ジョージ・S・クレイソン ]
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