『半沢直樹』は金融と言う世界を通して、銀行の閉鎖的体質、そして、その銀行の監督官庁である金融庁、更に、行政、政治の世界にはびこる権力や圧力、不正に対して、
半沢直樹が正義感を持って立ち向かう、勧善懲悪の世界を描いていて、抵抗勢力からの、
重圧や嫌がらせの、ピンチをチャンスに生かして行く様子に、胸のつかえが解消するような、爽快感を与えて呉れています。
このドラマには、多くの名言・名セリフが登場しました。
その中には、半沢直樹に対して、これでもかと言うような、凄い圧力的な言葉もありましたが、このドラマの重要な役割を果たしていました。
ドラマの中で、キャストたちが放って来た、名セリフや名言を紐解くと、正義感を持つことの。大切さを教えて呉れていました。
◆半沢直樹(堺雅人さん)
君の仕事に正義はあるか。
正義感の強さや、バンカーとしてのプライドを守り抜く主人公で、彼の心情は「君の仕事に正義はあるか」です。
『半沢直樹』続編でも、さまざまな危機に遭遇しながらも、ピンチをチャンスに変えていきました。
「帝国航空編」では、東京中央銀行は、帝国航空に700億円の融資をしていますが、
このうちの500億円を債権放棄しろと、白井国土交通大臣らの政府側から、圧力を掛けられてしまいます。
この局面を、自分が持てる最大限の努力をして、最終的には「1,000倍返し」を、果たすのでした。
「時間外取引だ!」
「何かあれば人事、人事と、先生に言いつける小学生のようだ。証券営業部の部長がそんなことしか言えないとは、情けない。
人事だろうと何だろうと、好きにすればいい。私はこのまま終わらせるつもりはありません。
この借りは必ず返します。やられたら、やり返す。倍返しだ!それが私の、モットーなんでね」
「弱者が強者に勝つ秘訣は、攻め続けるしかない」
「大事なのは感謝と恩返しだ。その2つを忘れた未来は、ただの独りよがりの絵空事だ」
「自分の仕事にプライドを持ち、達成感を持っている人は勝ち組だ」
「明日は天王山だ!」
「一番厄介なのは、敵が自分自身の時だ。正しいことを正しく行う。ひた向きに、誠実に働いて、正しく評価して貰こと」
「仕事は客のために、ひいては社会のために。自分のためにした仕事は、醜く腐って来る。敵はいつも自分自身だ!」
「これから、ある人に会いに行く。敗れれば出向だ。たぶん地方だ…」
「あなたこそ負け犬だ。私はあなたを見返す鍵を握っている。私を利用しませんか?」
「この稟議には、重大な欠陥がある!ごみ箱からは、ゴミでしか出てきません」「ゴミ扱いではない、ゴミだと申し上げている」
「この稟議にはゼネラル電設について、1つも触れていない。300億円で事業譲渡されているが、100億円の資産価値しかない」
「電脳の粉飾を見抜けていない」
「明日の役員会で、私に発言をさせて貰いた」
「貸すも親切、貸さぬも親切」
「帝国航空を見くびらないで貰いたい。誇りを持って働いているんだ」
「永田!お前だ、同じ東京中央銀行のお前は、バンカー面(ズラ)して、ここにいる資格はない。出て行け!」
「ここはまだ死んではいません」
「警察にあって銀行にないものがあります。 時効ですよ…きっちりとケジメをつけるのがバンカーの掟です」
「当行の正式回答なら、既に決まっておりますが。我が東京中央銀行は、債権放棄を拒否いたします」
「このきちがいメ、お前には分かるのか…企業再生とは、そういうものだ。お前のような奴が、銀行をこの組織を腐らせる!」
「俺は、絶対に帝国航空を再建させてみせる。やられたら、やり返す、倍返しだ。まずは、この銀行にいる裏切り者をあぶり出す!」
「ここにいる、全ての銀行は債権放棄を拒否します」「白井大臣、あなたは現場の人員をネジだと言いました。ネジにも役割があります」
「あなたは、足元のネジを軽んじた!」
「人にものを頼むときの大事な7文字を以前、教えていただきました。もうお忘れですか? あなたも小学生以下ですね」
「箕部のクレジットファイルを、あなたが何もせずに返す筈がない…」「私が死ねば、あなたも死にます。喋るか、死ぬか、どっちなんだ!」
「頭取、私は銀行を信じています。」そして。箕部幹事長に対しては「あなたは欲にまみれた、ただの老いぼれだ!」
「この借りは必ず返します!やられたら、やり返す!倍…いや3人まとめて1,000倍返しだ!」
「もう、ごちゃごちゃ考えるんは止めた!」
「ここは国会ではありません。国民に向けてキチンと説明してください」
「心の底から詫びてください。幹事長!やりなさい。国民のために、やってください」
◆大和田暁(香川照之さん)
半沢の宿敵である大和田ですが、前作では、常務でしたが、半沢直樹から妻の事業に対する救済に加担し、悪事を追求され、役員会で屈辱の「土下座」を強いられ、
一時は、銀行員生命を絶たれたかと思われましたが、中野渡頭取の恩情で、平取締役に残る事が出来ました。
このため、頭取には深い恩があるとしています。
続編では、半沢直樹に対して、ある時は味方として何度か登場しています。
「おなしゃす」や「おしまいDeath!」など、演じる香川照之さんの強烈な顔芸と、アドリブも相まって、強烈なキャラクターとなっています。
7年振りに、半沢直樹と再会したのが、東京中央銀行の本店の大階段でした。
「これはこれは半沢君じゃないか。それ(紙袋)は伊佐山君からのお使いかな?大型買収は召し上げられて、代わりにゴミ案件か。悲しいねぇ~。」
「子会社の手柄は親会社のもの、親会社の失敗は子会社の責任。」
「銀行とはそういうところだ。しかも君、その責任を取らされて飛ばされるそうじゃないか。」
「1度ならず2度までも出向とは、君も運のない男だ。何なら、私が何とかしてあげようか?」「私から人事に口を利いて“やって”もいい。ま、ま、君の態度次第だがね~」
「はい、残念でした。そんなものは守れませんっ! 組織に逆らったらどうなるか、君が一番よく分かっている筈だ。」
「私はどんな手を使っても生き残る。だが君はもう、おしまいです。お・し・ま・い・DEATH!」
半沢直樹が、あれだけの功績を残したのにも関わらず、東京セントラル証券へ出向になって、更に、ゴミ案件の入った紙袋を下げているシーンで、
半沢直樹に対して、お前は出向、俺は本店で役員と言わんばかりの、容赦ない攻撃を浴びせ掛けました。
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半沢直樹が、大和田の力を借りたいと頼んだ時に、
「子会社のお前なんかと、誰が手を組むか! 死んでも嫌だね」
「おまえに? 1つ、大事なことを忘れていないか? 私の協力が欲しいんだろ? なら、それなりの態度ってものがある。小学生でも知っているよ。
人にものを頼む時の(右手の指を折って数えながら)大事な、大事な7文字だ。『お・ね・が・い・し・ま・す』だろ」
これに対して、半沢直樹は指を3つしか折りませんでした、そのため、その3文字は何だったんだろうと、SNSでは話題になったそうです。
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そして、紀本常務の悪事を追求するシーンでは、半沢直樹と連携して、まるで歌舞伎の、掛け声のようなシーンが見られ、半沢直樹の、援護射撃をしたのですが、
それは、紀本常務を追い落とそうする、自身への利害と合致していて、半沢直樹に協力したように思われました。
「さあ、(紀本常務への)義理立てを取るか、年(収)1000万の上乗せを取るか。どっちだね?」
「さあ」「さあ」「さあ」「さあ」「どっちだ!」
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半沢直樹と大和田が手を組むなんてと、思っていましたが、お互い双方の利益が合うのであれば、どんな事でもすると言う、正に下剋上のような展開でした。
「どうだろう、改めて私と手を組まないか?」
「この世で一番、お前のことが嫌いなんだよ」
「心配なのは頭取だ! 参考人招致などというバカげたものを止めるためにも、何がどうなっているのか、早急に真相を掴む必要がある。
そのためには猫の手だろうと犬の手だろうと、半沢の手だろうと借りなければいけないのだ。お前だって、これ以上、先に進むことができない筈だ」
「お……。お……。おねしゃす」
チャッカリ者の大和田らしい行動が、スマホで証拠写真を撮っていたのでしょう。
「私の携帯に何故か分からないが、こんなものが写っていた」
最終回、最後のシーンは、役員会議室で大和田と対面します。
「自分一人で逃げようたって、そうはさせないよ」「死んでもヤダね。もうこの銀行はおしまいだ」
「私は出来ると信じている」
「そこまで言うんだったら、お前が最後まで、責任を取れよ」
「沈没寸前の東京中央銀行を立て直してみろ」
「頭取になるしかねえ。それなりの正義を見せろ。」
「受けてたて、受けてたて」
「今度こそ、叩き潰す、上等だ、やれるもんならやってみな!あばよ…」
そう言うと、大和田は半沢直樹が提出した辞表を破り捨て、銀行を去ったのでした。
結構、大和田って、いい奴だったんだと、最後の最後で感動しました。
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◆伊佐山泰二(市川猿之助さん)
続編から登場した、東京中央銀行の証券営業部長です。
半沢直樹が出向した、東京セントラル証券へ、大手IT企業の電脳雑伎集団から、1,500億円の大型買収の、アドバイザー依頼が舞い込んで来ます。
これを知った伊佐山泰二は、子会社の案件を、親会社が横取りしようとたくらみ「時間外取引」で一旦は、成功しますが、
半沢直樹の逆襲に遭い、電脳雑伎集団が買収先としていた、IT業界の雄の、若きカリスマ社長の瀬名洋介(尾上松也さん)が率いるスパイラルに、逆買収されてしまったのでした。
半沢直樹に計画を潰され、激怒した伊佐山が叫びます。
半沢直樹の目の前で、まずは口パクで(詫びろ)とポーズ。そのあと「聞こえない?詫びろ、詫びろ、詫びろ……!」とまさかの8連発で怒り狂うシーンが印象的でした。
半沢直樹 1 オレたちバブル入行組 (講談社文庫) [ 池井戸 潤 ]
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「どんなにイキがろうが、どの道、おまえはセントラルからも追い出される。銀行員は人事には逆らえない。半沢、おまえ、もう、終わりなんだよ」
「セントラルが抱えている、銀行からの案件はすべて引きあげさせて貰おう」
「自分がどんなにバカなことをしでかしたか、その身をもって思い知るがいい」
「黙ってないで頭の1つも下げたらどうなんだ」「聞いてんのか?」「詫びろ!」
「詫びろ、詫びろ、詫びろ、詫びろ、詫びろ、詫びろ半沢!」
半沢直樹 2 オレたち花のバブル組 (講談社文庫) [ 池井戸 潤 ]
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大和田の側に付いていると見せかけ、副頭取側に付き、自分の出世欲の表れが、今まで大和田へのうっ憤として、はじけた瞬間でした。
「お前の土下座のせいで、どれだけ煮え湯を飲まされてきたことか。土下座野郎!」
「どんなにイキがろうが、どの道、おまえはセントラルからも追い出される。銀行員は人事には逆らえない。半沢、おまえ、もう、終わりなんだよ」
「半沢、お前の負け!」
あんな、口汚く罵る(ノノシル)人物が、組織の中で上司にいたら、とても耐えられないような、薄笑いを込めた、罵りようでした。
半沢直樹 3 ロスジェネの逆襲 講談社文庫 / 池井戸潤 イケイドジュン 【文庫】
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◆黒崎俊一(片岡愛之助さん)
国税庁から金融庁へと異動しました。ヒステリックな言い回しと、部下の股間掴みが印象的な黒崎駿一は、例え相手が政府高官でも容赦なく、不正を明らかにしようとします。
しかし、その結果、政府側の逆鱗に触れてしまうことになり、金融庁から去るシーンでは、
部下に慕われている姿が映し出され、こんなに部下に慕われていたなんてと驚きました。
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「随分と『おイタ』してるんじゃないの?」「アタシが代わりにお仕置きしてあげる。只今より、検査を行います。よ・ろ・し・く・ネ」
半沢直樹のデスクのパソコンを見て、「これ、直樹のよね」
「直樹がね、ネットでおちおちかくれんぼ どんなに上手にかくれても、私が…」
「半沢、やって呉れたわね!」「それはもういい、行くわよ、また、会うわよ」
「あなた、いたの?さては電脳の粉飾を見破ったおかげで、こっちに返り咲いたってわけね。あたしと一緒!」
「急遽、呼ばれちゃってね。正直いい迷惑だったんだけど、あなたが担当者だなんてね~。おかげで、ファイト満々よ!」
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「150億円の追加融資したわよね。…あなた方の目は節穴なよ」
「おたくが無駄に政府を怒らせたせいで、徹底的にやらせて貰うから!」
「(不正を暴けるのは)あなたしかいないのよ」と投げかけ、更に、「あなたのことなんて大っ嫌い! だから、最後まで大嫌いなあなたでいてちょうだい」
「それじゃ、お世話になったわね」「伊勢志摩ステートを調べなさい」
「これから鬼の征伐に 助太刀するわよ 黒崎が♪」
「ダメ、ダメの、ダメ沢直樹ね。箕部が100%だと言う確証がなけらばダメなの」
「勝負は一度切りよ。やっと掴んだ箕部のしっぽ、絶対に離すんじゃないわよ」
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◆中野渡謙(北大路欣也さん)
旧東京第一銀行出身、いわゆる旧T。沈着冷静で部下の意見を聞きながら、
最終決定は自ら決める頭取で、対立する産業中央銀行との融和を目指す、芯の強いタイプです。
半沢直樹を銀行に呼び戻し、帝国航空再建を指示しており、半沢直樹も信頼しているトップですが、
何やら、箕部幹事長との繋がりも見えて来て、風雲急を告げる場面もありました。
「良く戻って来て呉れた。君にやって貰いたい仕事がある。帝国航空の再建だ!」
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そんな中、第9話では、中野渡頭取、大和田、箕部幹事長の3人がホテルで会食をしているとことに、半沢直樹が奇襲します。
そして3人に対し「この借りは必ず返します!やられたら、やり返す!倍…いや、3人まとめて1000倍返しだ!」と、叫びました。
しかし、半沢直樹のその目は、泣いているように見えました。
1,000倍返しと言う事は、一番の悪党がここにいるのでしょうか。
「君には帝国航空の担当を外れてもらう。出ていきなさい」
信じられません、清廉潔白な頭取が何で、悪党になるのか理解できませんでしたが、
最終回で、それは箕部を油断させる、駆け引きだったことが判明し、頭取の正義を守る姿勢に感動しました。
「君はいずれ、頭取になる男だ。すまなかった。」
頭取を辞任した中野渡が大階段で、半沢直樹に語り掛けます。
「ご苦労だった!君はピカイチのバンカーだった。半沢、さらばだ!」
大階段を下りて去ってゆく中野渡を見送り、頭を下げる半沢直樹でした。
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◆白井亜希子(江口のりこさん)
白井亜希子は、かつてキー局のアナウンサーとして活躍し、それを足掛かりに、政界に進出した野心家です。
議員の中でも国民から多大な支持を得て、半沢直樹も妻、花も白井ファンの一人です。
そんな知名度を生かして、国土交通大臣に抜擢されました。
帝国航空の債権放棄を銀行に強く求めていきますが、政治家としての未熟さも露呈していきます。
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「私は帝国航空を再建する。債権者に対して、一律7割の債権カットを表明する」
「選挙? それは、い・ま・じゃ・な・い。私は帝国航空を改革します」
「私はやると言ったら何でもやるのよ」
「債権放棄じゃダメなんですか?」
思い切り高飛車な、国交大臣である一方で、箕部幹事長(柄本明さん)には、頭が上がりません。
債権放棄に失敗して、箕部幹事長に睨み付けられ、『もう逆んじゃないよ!』と、怒鳴られるシーンは、印象的でした。
あのシーンで、彼女が震え上がっているのは、演技ではないそうで、それほど師匠の柄本さんは怖いらしいようです。
「誰も助けてくれませんよ。説明できないなら、謝罪すべきです」
「幹事長、やりなさい。やってください!」
しかし、最終回で、半沢直樹の妻で、白井大臣のファンである花が、白井大臣に、一輪のキキョウの花を差し出し、
「花言葉は誠実です。この国をお願いします」と、話すと、大臣の胸元に差しました。そして、白井大臣は、誠実を貫き通したのでした。
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◆乃原正太(筒井道隆さん)
大手企業の再建を手掛けてきた有名弁護士で、インテリかつ陰湿な雰囲気で、半沢直樹に汚い言葉で、圧力を掛けて来ます。
政府の意向で、帝国航空再生検討チーム「タスクフォース」のリーダー職を担っていますが、彼のバンカーを見下す姿は、強敵の姿そのものです。
普段、温厚な役が多い筒井道隆さんが、憎たらしく思うほどの演技は大したものです。
「なんだ、その不満そうな顔は。おまえだろ、裏でコソコソ再建案を作ってんのは。
銀行はしょせん、こういう案件についてはトーシロー(素人)なんだからさ、
外で見てりゃいいんだよ。我々のやり方に口出しできるほどのノウハウなんか、どこにもねぇだろうが」
「主体性のカケラもない!そんなことだから、バブルが弾ければ、こぞって大損するようなバカなことになるんだよ!」
「おめいじゃなくて、頭取に聞いてんだよ、雑魚は、引っ込んでろ!」
なんだか、自分のストレスのはけ口として、罵っているように見えます。子犬がキャンキャンわめいているようでした。
彼の仕掛けた債権放棄は失敗しましたが、彼にとっては、痛くも痒くもないありません。上手くゆけば、自分の手柄にしたかったのでしょう。
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◆箕部啓治(柄本明さん)
箕部啓治は、進政党の幹事長で、政界で大きな影響力を持つ大物政治家です。
彼に反旗を翻す輩に対しては、真っ向勝負でつぶしに掛かります。
幹事長室に置いてある、大きな松の盆栽の、手入れをするシーンがたびたび映し出され、
気になる枝を切り落とすことで、自分に逆らう者は、このように、痛い目に遭わせると言っているようです。
彼に関係するお金の流れは、闇に包まれたままになっています。
しかし、それは10年前に命を落とした、副頭取の事件と関係があるようだし、
更には、伊勢志摩支店で行われた、20憶円の無担保融資が全ての始まりだったのです。
「君は広告塔だ!二度と私に逆らうんじゃないよ!」
「銀行には時効と言うものがないんだよね。どうする、半沢君!」
「半沢君、どうなの。どうなんだ~ ~ よっ!」
「悪いことは言わない。謝っておきなさい。謝りなさい、中野渡さんに。そして私にもだ。小童ー!早よ、やれー!」
そもそも、旧東京第一銀行の伊勢志摩支店が、箕部に対して、何故、無担保で融資をしたのか、
議員だから自分は別だと思い、銀行側も議員は別と言う慣習があったのでしょうか。
そんな忖度が、この物語の始まりのような気がしてなりません。
一番に悪党は箕部幹事長だったのです。
「だったら、しかるべき証拠を見せて見ろ…やめろ、大和田!」
「記憶にないな」
そして、最後は箕部は土下座をすると、逃げるように会場を後にしたのです。
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◆半沢 花(上戸彩さん)
花言葉は誠実です。この国をお願いします。
生きていればなんとかなる。
白井大臣が、半沢直樹の自宅にやって来ます。部屋の中は、妻の花の仕事で使う、たくさんの生花で溢れていました。
白井大臣ファンの花は、一輪のキキョウの花を差し出し「花言葉は誠実です。この国をお願いします」と、話すと、大臣の胸元に花を差しました。
白井大臣が帰った後、半沢直樹は語ります。「出向どころじゃ済まないかもしれない」
それに対して花は、「辞表はサラリーマンの最後の武器」だと言ったのです。
「直樹、いままでよく頑張ったね、お疲れさま。生きていればなんとかなる…」「花…ありがとう」
そして、リンドウの花を直樹に捧げ「花言葉は正義!人事なんかクソくらい」と、放ったのです。
ここで「半沢直樹 アルルカンと道化師」の紹介。
この作品は、一作目『オレたちバブル入行組』より以前の話です。東京中央銀行大阪西支店で、融資課長を務める半沢直樹のもとへ、
大手IT企業が、業績低迷中の美術系出版社を、買収したいと言う案件が持ち込まれます。
目先の自分の利益だけを考えて、強引に買収案件を進めようとする、大阪営業本部や、上司の支店長に抵抗し、
不可解な買収の理由を追求し、困っている、美術系出版社を守ろとする半沢直樹の、正義感と諦めない姿は、これぞ半沢直樹と言う姿です。
物語では、ある絵画作品が鍵となります。その絵で、一躍、世界的に有名になった画家の、知られざる苦悩や、その絵に隠された秘密が、買収劇に奥行きを与えます。
アルルカンの絵は「この絵を見ているあんたがピエロや、とでもいいたいんちゃうか」と、評されますが、謎に包まれた物語は、登場人物を翻弄するのです。
半沢直樹の「世の中の事象には表と裏があって、真実は往々にして裏面に宿る」と発する、言葉が印象的です。
半沢直樹 続編原作 ロスジェネの逆襲・銀翼のイカロス 合本【電子書籍】[ 池井戸潤 ]
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「『半沢直樹2』名セリフ名言集~君の仕事に正義はあるか!」への2件のフィードバック
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