日本の家計の金融資産は、約1,700兆円。
日本人の貯金に関する、こんな調査結果があります。
平成29年2月の金融庁資料によると、日本の家計に於ける金融資産は、約1,700兆円と言われております。
その内の52%(約900兆円)が現預金だそうで、世界でも飛びぬけて、貯金好きな国民です。
そして、その傾向は、買い物する時でも、現金払いが良いと、思っている人が多い傾向に表れています。
日本人の投資は、投資未経験者が80%。
世界各国の家計で、金融資産に占める投資証券割合は。
世界各国の、家計に於ける投資証券の金融資産(間接保有含む株式・投信割合)に占める割合では、
アメリカ45.4%、イギリス35.7%、日本18.8%と、なっているようです。
やはり、日本は各国に比べて、預金が好きな国民なんですね。
日本人は、勤勉で貯金好きの国民ですが、政府が推奨しているように、貯金から投資へとは、なかなか、ならないようです。
投資に向かうには、高いハードルがあるようです。
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投資信託の手数料は結構高い。
銀行の投資信託の窓口販売。
身近な例で言いますと、銀行や郵便局などの金融機関は、殆どの地域にありますが、証券会社となると、そうは行きません。
そんな事から、銀行などの窓口でも、投資が出来るようになっていますが、
主に取り扱っているのは、投資信託の窓販と言われるものです。
銀行は投資信託を販売する事で、銀行の預金残高は減ってしまいますが、
投資信託の販売手数料が入る事から、投資信託の販売を、強化しているのです。
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『貯金から投資へ』
『貯金から投資へ』と政府は叫んでいるが。
政府は『貯金から投資へ』と盛んに叫んでいますが、国民がなかなか動かないので、
そのため、NISA(少額投資非課税制度)や、iDeCO(個人型確定拠出年金)を作ったりして、預金から投資へのシフトを促しています。
日本は、世界でもまれな安心・安全な国です。
几帳面で真面目な国民性が、安全だと信じている預金での、資産形成を望んでいるからこそ、
このような貯金文化を、作り上げて来たんじゃないでしょうか。
取り敢えず銀行や郵便局に、貯金をしておけば、安全と思っています。
だから、金利がこのように低金利になっても、せっせと貯金に励んでいます。
私も子供の頃に、郵便局に行きお年玉で、郵便貯金口座を作りました。
その口座は中学生頃までは、お年玉を入金していましたが、
高校生の頃からは、アルバイトの給料振込口座として、利用していました。
それぐらい、貯金は、日本人の定番に、なっているんじゃないかと思います。
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富国強兵時代の「貯金は美徳」
「貯金は美徳」と言われて来た。
明治以来の貯金推奨で、国民がせっせと、銀行や郵便局に貯金をした結果、
その資金を国や経済界がインフラ整備や、設備投資として利用して、今の日本の繁栄に繋がりました。
私たちは「貯金は美徳」と言う考えを、いつの間にか植え付けられて来たような気がします。
郵便局は地域力を生かしたメガバンク。
郵貯はメガバンク。
幼いころから、お年玉は貯金しましょうと、言われ続けて来ました。そんなお年玉を貯金したのが、身近にあった郵便局でした。
郵便局は全国津々浦々あり、郵政民政化の波に飲まれましたが、今や郵貯はメガバンクなのです。
郵政民営化で郵便局は、日本郵便、ゆうちょ銀行、かんぽ生命の3つの組織に別けられましたが、
日本郵便の赤字を、簡易保険などの収益で、賄っている状態が続いています。
民営化されたのですから、ゆうちょ銀行は、融資を行い収益を上がれば良いのですが、
まだ、その段階に至っていないのでしょうか、投資信託の手数料などで、収益を得ている状態のようです。
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年金事業の資産運用に投資は欠かせない。
投資の現状は、投資未経験者は80%。
日本人の家計に於ける金融・投資の現状は、
投資未経験者の80%が「有価証券の投資は、資産形成に必要ない」と、思っているようです。
でも実際には、公的年金、企業年金、個人年金などの運用には、株式を中心とした、債券運用が欠かせませんから、
自分は必要ないと思っても、社会の仕組みの中では、株や債券が運用されているのです。
企業年金に加入している方の元には、定期的に運用実績が届きます。
ご自分の運用実績よりも、後輩の運用実績の方が、良い事もあるでしょう。
たまにはポートフォリオの見直しを検討した方が、良いんじゃないでしょうか。
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