相棒Season20で、反町隆史さんが演じる、右京さんの相棒役・冠城亘が卒業します。
その最終回となる「冠城亘最後の事件―仇敵」が前後半の2週に渡ってスペシャルが放映。
どんな形で、冠城亘が卒業するのか注目されていました。
そして、冠城亘最後の事件で、冠城亘がどんな活躍をして、どんな結末が待っているか、話題を集めていたのです。
相棒20最終回スペシャル前篇「冠城亘最後の事件~仇敵」
8年前、国家公安委員長・鑓鞍兵衛を襲撃した男が出所しました。
彼は再び鑓鞍を狙うのか!? 総選挙を目前にさまざまな思惑が入り乱れる中、仇討ちを阻止すべく特命係の二人が動き出します。
冠城亘に恋人が出来た?
特命係の右京さんは、最近、冠城亘に恋人が出来たのではないかと勘繰っていました。
それは、冠城亘がこのところ、そそくさと帰ることが多くなったばかりか、
「野暮用」と言う名目でサイバーセキュリティ対策本部・青木年男との約束を、2度もすっぽかしていたからです。
同じ頃、国家公安委員長・鑓鞍兵衛〈やりくら・ひょうえ〉(柄本明さん)の元を、
法務省法務事務次官・日下部彌彦(榎木孝明さん)が訪れ、公安調査庁が入手した不穏な情報をもたらしていました。
それは、かつて鑓鞍を襲撃し、SPの津崎真茅(野波麻帆さん)らに阻まれた男である、
京匡平〈かなどめ・きょうへい〉(本宮泰風さん)が刑期を終えて出所したと言う情報です。
京は、書生として世話になっている、東京郊外・奥多摩の旧家・王隠堂〈おういんどう〉家に仕えていて、
鑓鞍兵衛に、深い恨みを抱いていました。
それは、8年前、衆院選に立候補した、王隠堂家の長男・鷹児(青戸昭憲さん)が、鑓鞍の秘蔵っ子と言われながら、
選挙の出馬直前になって、鑓鞍からいきなり党の公認を外されて落選し、その後、無念の死を遂げたからです。
鷹児の“仇敵”として鑓鞍を憎む京は、獄中で同房者に、再襲撃を宣言していたと言うのです。
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片山雛子への刺客。
鑓鞍兵衛は総選挙を控え、国会議員への返り咲きを狙う、片山雛子(木村佳乃さん)に対し、自ら刺客となるべく、
選挙区を山梨から、東京7区への“国替え”を準備していました。
その理由を、鑓鞍兵衛は「息の根を止めたい候補者がいるんでね… …」と漏らしたのです。
一連の情報をつかんだ右京さんは、京がリベンジを狙うなら、選挙戦の最中に違いないと睨みます。
そんな中、鷹児の父で、王隠堂家の当主である鷹春(勝野洋さん)が、所轄署に逮捕される事件が起きます。
鷹児の妹・美馬(酒井美紀さん)が、父・鷹春と京が、鑓鞍への仇討を企てていることを案じて、交番に相談したところ、
それに気づいた鷹春が、交番にやって来て逆上し、
警官の目の前で、持っていたステッキで、娘に手を上げ、公務執行妨害と傷害容疑で、逮捕されてしまったのです。
内調のトップとなっていた社美彌子(やしろみやこ)も、
自らを内調のトップに押し上げてくれた恩人・鑓鞍兵衛の危機に、情報を集め始めます。
公安調査庁の久角という男に会い、情報を聞き出していると、
思いもよらないことを言われたのです。「お嬢さん、おいくつになりました?」… …
事件を未然に阻止すべく、右京さんと冠城亘は京に接触しますが、
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冠城亘の“「パパ活」の怪文書!
その矢先、冠城亘についての“「パパ活」の怪文書”が、警視庁内にばらまかれる事態が発生したのです。
冠城亘は「いとこの娘」と弁明しますが、周囲の疑惑は深まるばかりです。
右京さんは亘の姉・冠城由梨(飯島直子さん)に連絡を取り、「いとこの娘」ではないことを知ったのです。
右京さんが勝手に姉と連絡を取ったことを知った亘は、「僕のプライベートのことなんてほっといてくださいよ!」と言うが、
右京さんは「ほっとけませんよ! 相棒が不名誉なパパ活疑惑をかけられているのですから!」と声を荒らげて反論すると、
冠城亘は、「思い当たる少女が一人いる」と告げたのです。
そんな中で、動画サイトに、京が衝撃の告白をしていたのです。
「自分こう見えて前科者。鑓鞍兵衛を殺そうとしてしくじった間抜け」として、犯行計画を露わにします。
京の鑓鞍襲撃計画が真実味を増し、警察は警戒を強化します。
鑓鞍の警備も厳重になりますが、鑓鞍はなぜか、8年前の事件で、鑓鞍を守って、九死に一生の重傷を負い、
その後、現場に復帰し、班長に出世していた津崎真茅(野波麻帆さん)を、再びSPに指名したのです。
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謎の少女マリアの存在。
前篇のラストで、冠城亘が、中学校の校門で一人の少女を待っていました。その少女はM・マリア。
少女は、仲間由紀恵さん演じる社美彌子(やしろみやこ)の娘だったのです。
そしてM・マリアは、社とロシアスパイのヤロポロクの娘です。
冠城亘は、彼女が下校するのを、警備するように車で送っていたのです。
車に乗ると少女は「ママが噴火している」とSNSのメッセージを見せます。
そこには社美彌子からのメッセージ「冠城亘とどういう関係?」
そして二人が向かったのは、デパートの屋上らしきところでした。そこで待っていたのは、社美彌子でした。
SNSのへ質問に、マリアは「姫と家来」。
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相棒20最終回後篇「冠城亘最後の事件―特命係との別離」
社美彌子から、娘・マリアとの関係を問われた冠城亘は困惑します。
するとマリアが、卒業と入学のお礼で、自分から冠城亘に連絡したと答えて呉れたのです。
それに対して、二人の関係に全く気付かなかった社は、怖い顔で迫ります。
「ママンが忙しいから、私が暇な姫をエスコートしてるだけですよ」冠城亘のその言葉に、社はさらに怖い顔で言ったのです。
「娘が世話になったことは、素直にお礼を言う。でも二度と、私をママンなんて呼んでごらんなさい。承知しないわよ!」
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「俺、消されるかもしれません」
その後、冠城亘は「こてまり」で、右京さんと合流します。すると驚くべきことを冠城亘は言うのでした。
「右京さん、俺、消されるかもしれません」
「はい?」
「何しろ相手が相手ですから・・・」
「なるほど。向こうがその気になれば、有り得ないことではないかもしれませんね。その君を消し去りかねない、恐ろしい組織を利用するというのはどうでしょうね〜」
そして翌日、右京さんと冠城亘は王隠堂家に向かい、
内閣情報調査室が、京(かなどめ)と鷹春を狙っているので、警護させて欲しいと申し出たのです。
国家公安委員長・鑓鞍兵衛(やりくら・ひょうえ)(柄本明さん)への、再襲撃計画に端を発し、
鑓鞍兵衛を狙う男・京匡平(かなどめ・きょうへい)(本宮泰風さん)が、投稿した告発動画によって、
王隠堂家を監視していた、伊丹憲一(川原和久さん)ら、捜査1課の行動が問題となります。
更に、このことが片山雛子(木村佳乃さん)と、議席争っている鑓鞍兵衛にも、打撃必至の状況となってゆくのです。
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“パパ活”の疑惑の怪文書。
何か事情があると踏んだ、右京さんの追及で観念し、騒動の収拾に動き出します。
そんな中、京と王隠堂鷹春(勝野洋さん)が、鑓鞍兵衛の襲撃を目論んでいる件について、
一計を案じた右京さんは、捜査一課を巻き込み、意外な方法で美馬 (酒井美紀さん)たちが暮らす王隠堂家に接近します。
ところが、その矢先、右京さんが危機的状況に見舞われ、事態はますます混沌となるのでした。
冠城亘に電話が入り、亘は車から離れます。電話の相手はマリアです。
「ママンが大噴火してる!」
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右京さんに緊急事態。
冠城亘が車に戻ると、監視のために、王隠堂家前で車の中で待機していた右京さん、
そして、捜査1課の伊丹刑事たち3人が、睡眠薬で眠らされる事態となっていたのでした。
更に、王隠堂家の室内では、美馬 (酒井美紀さん)が、
同じように睡眠薬で眠らされ、その隙に、京匡平と王隠堂鷹春は姿を消していたのです。
どうやら、差し入れのスープに、睡眠薬が入っていたようなのでした。
こうした事態悪化で、警視庁警備部の津崎真茅 (野波麻帆さん)は、鑓鞍兵衛の警護を、厳重にせざるを得なくなったのです。
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“パパ活”の疑惑は青木の仕業。
冠城亘は一人で、社美彌子のもとに向かいました。そこで驚きの事実を告げられます。
なんと「パパ活疑惑」の記事を流したのは、青木だったのです。
右京さんと冠城亘は、再び王隠堂家に向かいますが、応答の気配がありません。
門の鍵が開いていたので、勝手に入っていくと、美馬の姿もなく、鷹児の遺影も消えていました。
すると冠城亘に、伊丹刑事から電話が入り、鑓鞍の公開討論会の会場に、鷹春と京が現れたと教えて呉れます。
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黒幕は美馬だった。
そして、電話を切った伊丹から衝撃の言葉が出ます。
「黒幕は美馬だそうだ・・・」
鑓鞍襲撃を企てた黒幕は王隠堂美馬だったのです!
事件の真相は、王隠堂美馬と、警視庁警備部の津崎真茅による、相互復讐計画だったのです。
王隠堂美馬は、鷹児を傷つけた、鑓鞍兵衛の仕返し、
津崎真茅は、鑓鞍兵衛襲撃に際して、身を挺して防いだものの、お腹にいた赤ちゃんを失った復讐だったのです。
そして、犯行寸前のところで、右京さんと冠城亘の働きにより、この犯行は阻止されたのでした。
総選挙結果は、国会議員への返り咲きを狙う、片山雛子(木村佳乃さん)の圧勝でした。
鑓鞍兵衛は、比例区に出ていなかったので、落選と言う結果に終わりました。
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青木は、内閣情報調査室に異動。
冠城亘の“パパ活”疑惑の怪文書を、警視庁内にばらまいていたことが判明しました。
しかし、冠城亘は“友人”の背徳行為をかばい、かつての上司で、内閣情報調査室内閣情報官の社美彌子に、
「青木は手元に置いておけば役に立つ」と推薦していたのでした。
スカウトされた青木は、冠城に嫌みを言いつつも感謝して、
「僕には似合っている」と、内閣情報調査室に異動することを決意しました。
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冠城亘、公安調査庁へ転身。
冠城亘が「俺、警視庁辞めて、公安調査庁移ります!」と右京さんに打ち明けます。
右京さんは「君が羨ましいです。居場所を変えられる、その軽快さが…」と笑顔で伝えると、
冠城亘は「嫌みにしか聞こえませんけど」と笑顔を返しました。
「去る者は追わず、来る者は拒まずでやってきましたが、今回、それを破ろうと思います。もう少し一緒にやりませんか?」と冠城亘を引き留めます。
しかし、冠城亘は「最高のはなむけの言葉です。長い間、お世話になりました」と言って一礼しました。
そして、二人は別の方向へ向かって歩き出しました。
ラストシーンで、右京さんが「こてまり」で、一人熱燗を飲んでいるシーンが流れて、終わりました。
公安調査庁だと、警視庁との繋がりもあるでしょうから、今後も、もしかしたら、冠城亘の姿が見られるのかもしれません。
冠城亘が、警視庁特命係を去った日でした。
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