船越英一郎2021年『家栽の人』続編・植物を愛する判事の名言




船越英一郎2021年『家栽の人』続編・第2弾植物愛判事の名言

2021年9月29日、テレビ朝日系ドラマスペシャル『家栽の人』の続編・第2弾が放映されました。

これは、1987年~1996年の約9年間に渡って、小学館の「ビックコミックオリジナル」に掲載されたコミック(原作者は毛利甚八さん。画は魚戸おさむさん)を実写化したものです。

掲載終了から25年経った今もなお、人間の本質を描いた名作として、語り継がれています。



『家栽の人』第2弾!2021年9月放送。


船越英一郎主演ドラマ。

『家栽の人』は、2020年5月に船越英一郎主演でドラマ化し、大きな反響を呼びましたが、

その第2弾・続編として、2021年9月29日に、待望の第2弾が放映されました。

作品の主人公の桑田英雄(船越英一郎さん)は、人間を愛し、植物を慈しむような、

植物が大好きで、愛する草花を少しでも多く、植えたいと思っているような人なのです。

あらゆる草花に精通し、昼休みも寸暇を惜しんで園芸に精を出し、草花と過ごす時間を何よりも、大切にしている人です。

今風に言えば「植物オタク」のような、変わり者の家庭裁判所の判事です。

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ドラマの舞台は群馬県前崎家庭裁判所。


ドラマは、群馬県前崎市の家庭裁判所を舞台に、植物好きな桑田判事が、道を誤った人たちの、更生を支える姿を描いています。

家事審判では、関係のこじれてしまった、家族や夫婦に、かつての自分たちを思い出すことの大切さを語り、

少年審判では、ただ断罪するのではなく、どうすれば少年が立ち直れるのか真剣に考え、彼らを見守り育てようとするのです。

植物をこよなく愛する桑田判事は、言葉を発しない草花たちの、はかなくもたくましく生きる姿に、家族の生きる姿を重ねます。

そして、「枯れたように見える植物も、根がしっかりとしていれば生き返る」

そんな信念を抱き、傷ついた人々へに、やさしく手を差し伸べていきます。

今回のドラマスペシャル『家栽の人』では、離婚調停に臨む妻、宇田川杏奈役として、観月ありささんが特別出演しました。

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「少年審判」と「離婚調停」事案。


今回は2つの事案が同時並行してドラマが進みます。

1つは、「少年審判」で、ラーメン店で、どんぶりに唾を吐いたことを店主に注意され、店主を殴った少年の事案です。

彼は以前にも事件を起こしていて、その時は不処分の決定でしたが、今回は保護観察期間で、事件を起こしてしまったのです。

もう1つは、「離婚調停」です。宇田川杏奈(アンナ)役として、観月ありささんがファッション雑誌の編集長として登場します。

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妻はファッション誌の編集長。


彼女は有名ファッション誌の編集長で、東京でその地位も所得も得ています。

彼女の夫は、元売れっ子のカメラマンでした。そんな姿に惹かれ、彼女の方から交際を望み結婚したのですが、

その後、写真の仕事にお呼びが掛からなくなり、仕方なく、実家のある群馬県前橋市に戻り、家業の写真店を継いだのでした。

しかし、店は閑古鳥が鳴いていて、そのため、道路工事の仕事などをして、生活を支えています。

彼女は、娘が3歳の時に別居し、東京で寸暇を惜しんで努力し、現在の地位を得ていたのでした。

そして彼女は、この離婚調停で娘の親権について争っています。

そんな争いに翻弄される、家庭裁判所の調査員たちに対して、

桑田判事は「さやかちゃんと、じっくり話してみてはどうですか」と優しい言葉を投げかけたのです。

そして、「根がしっかりしていれば、生き返ると言うことなんです」と話します。

その後、司法修習生の樋口日向子(足立梨花さん)は、宇田川写真館に行ってみると、

そのショーウインドーに、宇田川一家3人の写真が飾られていて、その背景に沈丁花(ジンチョウゲ)の花が映っていたのです。

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なぜ少年はスーツを着ていたか?


「少年審判」は、その後の調査で、ラーメン店の店主から、

「どんぶりに唾を吐いた時、少年はスーツを着ていた」と言う証言があって、桑田判事の注意を惹きます。

そして、桑田判事は「失敗する子には、何度でも付き合ってあげましょう」と、言い放ったのでした。

更に、ラーメン店の店主の証言で「どんぶりには血が混じっていた」と言うのです。

何故そうなったかと言うと、少年は更生を誓っていました。

そのため、就職先を探していて、その日は就職面接日でした。

その就職先に向かう途中で、昔の悪い仲間たちに出会ってしまい、彼らは少年が更生してゆく姿を許せなかったのか、

暴力でそれを阻止しようとした為だったのです。

「俺は同じ過ちを繰り返したくないんだ」と、自分の心情を吐露した少年でした。

少年審判の最終日。少年は戸張調査官の退出を希望しました。戸張調査官は、真剣に少年と向き合って来たのです。

「どうして、戸張調査官の前では、話したくないんですか?」

「お節介なんだ、あいつは、俺はまた裏切っちまったんだ。戸張さんはまるで親父みたいだった」と言うと、

少年は本当のことを話しだしたのです。

それを見た裁判所の職員は「桑田判事は、罰ではなく、チャンスを与えて呉れたんですね」と、囁いたのでした。

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「離婚調停」が「離婚訴訟」へ!


「離婚調停」は難航して、妻の宇田川杏奈は、離婚訴訟の提訴をしました。そして、彼女の友人の敏腕弁護士が来たのです。

その弁護士は、夫が如何に所得がなく、以前、娘のさやかちゃんが緊急搬送された事を持ち出し、

虐待があったのではないのかと、厳しく夫を責め立てるのでした。

桑田判事は言います。「私たちの知らないところで、咲いている花もあるんです。そのことに気づく人間でありたいものです」

そんな中で、司法修習生の樋口日向子(足立梨花さん)は、娘さんとの面会交流を提案します。

面会交流のために、家庭裁判所に来た宇田川杏奈が躊躇していると、司法修習生の樋口日向子が言いました。

「娘さんが、ずーっと母親を嫌ったままでいいんですか!」

その面会交流に、娘のさやかちゃんは来ませんでした。友だちの男の子2人一緒に、電車に乗り東京へ行ったのです。

さやかちゃんが行った場所は、宇田川杏奈の自宅の前だったのです。そこで、泣いているところを警官に保護されたのでした。

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欲しいのは親権か?娘の心か?



そこで、桑田判事が言います。

「あなたたちが取り戻したいのは、親権ですか? それとも、娘さんの心ですか?」

娘さんが、家庭裁判所の温室ルームにやって来ました。そこには吉田造園から貰った、沈丁花が咲いていたのです。

「きょうは、ママも匂いがする…」

離婚訴訟の判決日、判決前に桑田判事は、

「あの子を育てているのは、両親だけではないんですね。何か言う事はありませんか?」

すると、妻の宇田川杏奈は、

「訴訟を取り下げたい。私は、夫と出世争いをしていただけかもしれません。取り戻したいのは、娘の心です」と言いました。

最後に桑田判事はこう言います。

「娘さんはこの町で生まれ、この町で育ちました。小さな光を見つけるお手伝いをしただけです」

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