「モノが売れない時代になった」と言われて、久しく時間が流れています。
それでも常に行列の絶えないお店があり、成長し続ける会社があり、結果を出し続けるビジネスパーソンがいます。
商品の「値段」や「質」が、ほとんど変わらなくても、売れる人と売れない人がいます。その違いは何なのでしょう。
『かばんはハンカチの上に置きなさい』
数年前にベストセラーになった、川田修さんの『かばんはハンカチの上に置きなさい』と言う本があります。
著者の川田修さんはプレデンシャル生命、2,000名のトップセールマンです。
そんな彼が、日頃やっていたのが、お客さまへ訪問した時、鞄をハンカチの上に置く事だったのです。
外出先では、いろいろな場所に鞄を置きます。電車の中、レストラン、トイレの中かもしれません。
そんな鞄を、お客さまの所に持ち込むのですから、それなりの気配りが必要なのです。
かばんはハンカチの上に置きなさい トップ営業がやっている小さなルール [ 川田修 ]
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営業かばんは「靴の底」と同じです。
川田修さんは、保険営業の仕事で、お客さまの家に行く機会が多くあります。
玄関で靴を脱ぐと、リビングや応接室などに通されます。
ほとんどの営業は、部屋に入ると、持っていた営業かばんを床に置きます。
しかし、川田修さんはそのまま置くことはしません。
例えば、駅のホームで携帯が鳴って、重要な電話が掛かって来た場合、電話を取りますが、
メモを取る必要がある場合、持っている営業かばんはどこに置くでしょうか?
地面に置きます。そうなんです、営業かばんは、実は「靴の底」と同じなんです。
営業かばんを持って入って、そのまま床に置くというのは、
お客さまのご自宅に、土足で入っていくのと同じことなのだと言います。
なので、川田修さんは、営業かばんを直に床の上には置きません。営業かばんには必ず、白いハンカチを入れて置くそうです。
客室に案内いただいたら、ハンカチを取り出し、それを自分の座るそばに敷いて、その上にかばんを置くようにしているのです。
すると、ほとんどのお客さまが、びっくりした顔をされて、こうおっしゃいます。
「そんなことまでしなくていいですよ!」
この言葉には、深い意味が2つあります。
1つは「そこまで気を遣ってくれる営業の人に、今まで会ったことがありません」という意味です。
そして、2つ目が重要なのです。
それは、「お客さまは、本当は、かばんの底は汚いと思っている」ということです。
もしそうでなければ、「なぜ、そんなことをするのですか?」と聞く筈です。
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川田さんのお客になりたい!
川田修さんは、お客さまになっていただいた方々に、
「どうしてお客さまになっていただけたんですか?」と必ずお聞きするそうです。
すると「川田さん、うちに来たときにハンカチを敷いてかばんを置きましたよね。そのときに『この人なら……』と思ったんです」と、答えが返って来ると言います。
私たちは、自分のお客さまに、どれだけ配慮をして、どんな感動を与えられているでしょうか。
多くの事務所やご家庭に、多くのセールスマンが遣って来ますが、殆ど、どんな人だったのか覚えていません。
セールスマンが来ると、何か売りつけられるのかと、身構えてしまい、早く帰って呉れないかと思う筈です。
そんな中で、お客さまに感動を与えられる人は凄い人です。
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お客様の靴べらは使いません。
また、川田修さんは、「お客様の靴べらは使いません。お客様の家のものを使うのは、その家に来た「お客様」がすること。
私は訪問者ではあっても「お客様」ではありません。」と言い、
「応接室で待つ時も、たとえ10分待たされても30分待たされても、引いた椅子の前に立ち、決して座ったりせずにお客様を待つようにしています。」とおっしゃっています。
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普通の営業以上の営業でありたい。
普通のビジネスパーソンと、同じ事をしていたのでは、普通のレベルの、営業成績しか得られないかもしれません。
「この人なんか違う」と言う、何かしらの興味や感動を与えられるには、どうすればいいのか?
そう考えた川田修さんは、普通の営業以上の営業でありたい。
そう思って、普通のことを「とことん」極めようと考えているそうです。
営業かばんを、ハンカチの上に置く。
この小さな工夫を始めてから、お客さまに「川田さんのお客さんになりたい」と言っていただく機会が増えたそうです。
更に、お客さまに契約書にサインをいただく時には、気持ちよくサインしていただけるように、
男性用と女性用の、2本のペンを用意しているそうです。
チョットした心遣いですが、それを見つけられるか、そして、実践出来るかが、重要なのでしょう。
トップセールマンの話に、耳を傾けて見ることから、新しい自分が見えて来るかもしれません。
かばんはハンカチの上に置きなさい トップ営業がやっている小さなルール [ 川田修 ]
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