斎藤道三(本木雅弘さん)と、嫡男、高政との亀裂は決定的なものとなり、道三は高政との戦いを決めたのです。
そして、明智光秀にこう申したのです。
道三が負け戦を選択。光秀も苦渋の選択。
光秀も道三に加勢。
「人の上に立つものは、正直でなければならない。偽りを述べる者は、人を欺く、国を欺く。決して国は穏やかにならぬ。」
「大きな国になれば、誰も手出しは出来ぬ。」「それをお前がやれ、わしは美濃一国で終わってしまった。」
「でも、信長と言う男は面白いぞ。信長となら、そなたもやれるかもしれぬ。」
「誰も手出しが出来ぬ大きな国を、さらばじゃ。」と、道三は言い放ち、戦いに出掛けたのです。
十兵衛は苦悩します。既に、叔父の明智光安は道三側に馳せ参じていたのです。
そして、考えに考えを重ねた結果、「鎧の用意を!」と、発し、兵士を集めた光秀は、「敵は高政さま!」と言い放ったのでした。
気を揉む信長に対して帰蝶は愚か者じゃ!
一方、尾張では信長が気を揉んでいました。
劣勢の道三を手助けしたいとして「親父殿には借りがあるのじゃ」「わしは鶴山へ行く、助けに行く。」と発すると、
帰蝶は「みんな愚か者じゃ!」と顔を曇らせるのでした。
序盤の最大クライマックス長良川の戦い。
道三勢2,000人、高政勢12,000人。
そしてついに、『麒麟がくる』序盤の最大のクライマックスが訪れるのです。1556年(弘治2年)「長良川の戦い」が起こるのです。
長良川を挟んで、北岸本陣に道三勢2,000人、南岸本陣に高政勢12,000人。
高政は家臣からの道三の処遇を聞かれ「殺すなよ、生け捕りにせよ。」と発したのです。
道三が、負ける戦いに挑むわけは何なのでしょう。そこには、道三なりの狙いが隠されていたようです。
高政に、華々しい勝利を与えないと言う、執念があったのかもしれません。
父親殺しの汚名を着させようとしているのでしょうか。そこに、転んでも只では起きぬ美濃のマムシがいたのです。
長良川の対決が始まる。
早朝に戦いが動き出します。戦いは一進一退で膠着状態でしたが、高政自らが道三勢に押し入り、勝敗は決定的となります。
しかし、最後の最後まで正気を失っていない道三は、隙あらば最後の一突きで、高政を仕留めようと狙っています。
そして、道三が動き出し、高政勢の本陣に一人で突撃し、「高政、一騎討じゃ、」それに対して高政は「負けを認めよ。」
「命までは取らぬ、我が軍門に下れ」それに対して道三は「己を偽り、人を欺く者の軍門には下らぬ」と応戦。二人は戦いを始めました。
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「高政、そなたの父の名を申せ、そなたの父の名を申せ」、それに対して「我が父は土岐頼芸様、土岐源氏の棟梁ぞ!」と高政は答えると。
「我が子は、この美濃をかすめ取るのか」「そなたの父はこの斎藤道三じゃ、成り上がり者の道三じゃ」と、吠えたのです。
斎藤道三の最期。
そして、最後の瞬間がやって来ます。
高政と一騎討を最後まで望んだ道三に対して、高政は「この者を討て」と命じ、一騎討を放棄したのでした。
その結果、道三は兵に槍で突かれ、最後は高政の胸の中で最期を迎えるのでした。
道三の死後に駆け付けた光秀は、高政と対面します。すると高政は「親殺しの汚名の罠にはめられた」と言ったのでした。
そして、反逆した光秀に対して、不問に付すので「わしの政(まつり)を助けよ」と放ちますが、光秀はそれに従わず去ったのです。
これは、明智の荘の取りつぶしを意味したのです。
そして明智荘に戻った光秀には高政勢が迫って来ていたのです。そして、時間の無い中で、越前に向かうのでした。
道三が目指していた美濃の国は。
斎藤道三は、一介の油売りだった、亡き父と共に、親子二代で美濃の国盗りを狙う、戦国下剋上の代名詞ともなった男です。
そして、道三はどんな美濃の将来を見据えていたのでしょう。
「大きな国になれば、誰も手出しは出来ぬ。」そうすれば、他国から攻められる事もなくなり、平和な時代が来ると言う、思いを抱いていたのでしょうか。
道三は信長と出会い、美濃の将来や、新しい時代が近づいて来ることを、感じていたのでしょう。
次の世代に何を残し、何を進めてゆくか考えた時に、一旦は家督を譲った嫡男高政に対する不信感が、増幅して行ったのかもしれません。
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そのことで、お家騒動が道三の人生も、そして家臣たちの人生も、農民たちの人生も、変えて行ってしまうのでした。
こうして「道三ロス」が、生まれ、そして、高政には、その後の歴史の中で、永遠に父親殺しの汚名が付きまとうのでした。
そして、越前に生き延びる光秀は、どうなってしまうのか。明智家の再建は、はたしてあるのでしょうか。
「『麒麟がくる』ネタバレ感想第17話.長良川の対決で道三ロス。」への3件のフィードバック
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