近江商人の「三方よし」。
近江商人の「三方よし」は、江戸時代~明治時代にかけて、
今の滋賀県の近江を拠点として、他国へ行商をしていた近江商人が、規範としていた考え方です。
「売り手よし」「買い手よし」「世間よし」と、商売は誰か一方が儲かったり、満足したのでは良い取引と言えず、
この三者が満足してこそ、長続きする商売だとしています。
近江商人の底力。
近江商人から発展した企業。
そして、その中心にいた人物が、伊藤忠兵衛、そうです、現在の、伊藤忠商事の創設者です。
そうした考えを持った、近江を拠点とする、100年以上続く企業が多くあります。
高島屋、大丸、西川産業、伊藤忠商事などの企業です。
近江商人が行っていた規範は、今でも、会社経営の根幹を成すものです。
近江商人の基本的な考え方。
近江商人の規範とCSR。
その考えは、こんな規範で、今でも、商売の基本的な考え方です。
◆社会貢献~商売をして利益が出れば、その一部を地域の社会貢献にあてる。 地域と共に成長すると言う考え方です。
◆人のために奉仕~人に喜ばれること。人の役に立つことは、商売の基本です。
◆品質の良い物を~外見にこだわるのでは無く、本当に良い品は顧客を呼ぶ とした精神です。
◆アフターサービス~長くお客さまと取引する基本です。
◆信用 ~信用なくして、商売は成り立ちません。
◆付加価値 ~付加価値のある商品・サービスは、他社の追随を許しません。
◆正札商売~今の百貨店の販売スタイルの確立です。
◆損益を正しく評価~キチンと利益が出る商いをする。
◆景気が悪い事を言い訳にしない 。
仕事の根本は、人の役に立つことをする事だと思います。
仕事の対価はお金です。そのお金を払ってくれるのは、お客さまです。
お客さまが満足してくれる、喜んで頂けるからこそ、物が売れて、サービスが利用されるのです。
今の自分の仕事は、お客さまに満足して貰えているのか、
お客さまの信頼に応えられているのか、本当に良い物を提供できているのか、
たぶん、その答えが見つかった方は、給与や売上が、上がっている方だと思います。
近江商人の規範は、現在のCSRと、通じるものがあります。
近江商人の「三方よし」を考えよう。
人の役に立つことをする。
近江商人の『三方よし』に、商売の極意ありました。
サラリーマンでも、事業者の方でも、物やサービスを売ったり、提供する事で、対価としてお金を得ています。
仕事の根本は、人の役に立つことをする事です。
そして、仕事の対価はお金で支払われます。そのお金を払ってくださるのは、お客さまです。
だから「お客さまにも」「自分にも」「社会にも」対等な利益が生まれて初めて、良い仕事をしたと、言えるんじゃないでしょうか。
私たちが行っている仕事や、事業は、人の役に立っていなければなりません。
でも役に立っているだけでは、他の人と差がありません。その先を行かなければ、真の仕事と言えないんじゃないでしょうか。
CSR.
社会的貢献。
たぶん、その先に、何かがあるんです。
それは、仕事を通じての社会的貢献(CSR)なのか、もっと利益を出す仕事をする事なのか、
それらを全部ひっくるめて、
クライアントにも、ユーザーにも、世間にも、信頼してもらえる仕事をする事に、尽きるんじゃないかと思います。
礼節をわきまえる、嘘をつかない、納期を守る。
こんな基本的な事柄が、信頼を掴む源泉で、これを長く続ける事が、信用に繋がるのだと思います。
伝統に裏打ちされた精神に価値がある。
老舗の価値。
よく老舗と言う言葉を使いますよね。長くその場所で、先祖代々同じ仕事を、脈々と続けて来たことが、
その地域で信頼され、その地域を代表する、お店や事業になっています。
そこには、先祖の教えとして、礼節をわきまえる、嘘をつかない、納期を守るような、
その家ごとの家訓のようなものが、受け継がれて、いるんじゃないでしょうか。
創業当時からの事業を継承して、人や地域に認められ、長く続ける事に意味があり、
その長い伝統に裏打ちされた精神に、価値があるんだろうと思います。
お金の事を考える事は重要な事ですが、
利益や報酬は、どれだけ、人の役に立つことをして来たことの後に、ついてくるんじゃないでしょうか。
私も、目先のお金にとらわれる事なく、仕事に打ち込みたいと思っていますが、なかなか、その道のりは厳しいです。
「滋賀県を拠点に財を成した、近江商人の『三方よし』に、商売の極意あり。」への1件のフィードバック
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