ベストセラーになったビジネス書、『夢をかなえるゾウ』と言う本をご存知ですか?
この本は作家・水野敬也さんが執筆した書籍で、2007年に刊行され、
その後、続編が次々に発行されています。
『夢をかなえるゾウ』の出版推移。
2012年に、第2弾『夢をかなえるゾウ2 ガネーシャと貧乏神』、
2014年に、第3弾『夢をかなえるゾウ3 ブラックガネーシャの教え』。
2020年7月に第4弾『夢をかなえるゾウ4 ガネーシャと死神』が出版され、
シリーズ累計430万部を突破しているベストセラーなのです。
このシリーズで共通しているのは、何か悩みを抱えている主人公の元へ、ガネーシャ(神様)が現れ、物語が展開してゆくのです。
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『夢をかなえるゾウ』あらすじ。
「おい、起きろや」
聞きなれない声に目を覚ました僕は、眠気で思いまぶたをゆっくりと持ち上げた瞬間、眼球が飛び出るかと思うくらいの衝撃を受けた。
なんだ、コイツは!?
(夢をかなえるゾウ1巻-冒頭より引用)
『夢をかなえるゾウ』は、こんな冒頭の一文から始まります。
その主人公は、どこにでもいる普通のサラリーマンです。
彼はこれまでにも自己啓発の本を読んだり、自らを変えようとしていましたが、
三日坊主の性格が災いして、失敗し続けて来ました。
そして、会社の先輩の友人・カワシマが開いたパーティーに出席した彼は、
そこで有名人や、アイドルの友達が、談笑しているのを目の当たりにし、自分の住んでいる世界との差を痛感します。
その夜、彼は泥酔したまま、インド旅行で買った置き物に「人生を変えたい」と泣き叫んだのです。
すると翌朝、枕元に関西弁を話す謎の生物が現れます。それは置き物から、化けて出てきた神様・ガネーシャでした。
主人公はガネーシャに振り回されながらも、夢を実現するために、ガネーシャの課題を行うことになります。
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ガネーシャからの課題。
ガネーシャからの課題の一例をあげると、こんなものです。
・靴を磨く
・コンビニで募金をする
・食事を腹八分目に控える
それは、こんなことで人生が変わるのかと、疑うような内容だったのです。
しかし、その出された課題に取り組んでゆくのでした。
課題:《靴を磨く》
僕が自分を変えるために、ガネーシャから初めて出された課題は、「靴を磨く」ことでした。
靴を磨く作業は、思いのほか気持ちが良かったのですが、こんな地味な作業で、本当に変われるのかという疑問が残ります。
課題:《コンビニでお釣りを募金する》
ガネーシャの教え通り、僕はコンビニで、お釣りの100円を募金しました。なんだか恥ずかしいようなこそばゆい感じだった。
課題:《食事を腹八分に抑える》
教え通りに、腹八分を心掛け、昼食を少し残してみた。
いつもは、昼食後の昼頃眠くなってしまうことが多いのだが、その日は眠くならなかった。
なんだか仕事へのモチベーションも少し上がった気がした。
と、こんな風に課題に対する結果が記されてゆくのでした。
夢をかなえるゾウ3 ブラックガネーシャの教え [ 水野敬也 ]
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課題を身につけることが重要。
そしてこの本では「ガネーシャが与えた課題を実践し、身につくまで継続することが大切である。」 と説いています。
自分が変わることに期待しているうちはいいのですが、時間が経つと「自分は変われない」という考えになり、
それが、いつまでも続いていくのが、変われない理由だとし、継続して実践してゆくのが、大切だとしています。
そして、ガネーシャの出す課題をクリアするたびに、主人公に何かしらの変化があり、
それにより人生が好転したり、考えが変わったりしてゆくのでした。
登場するガネーシャは、関西弁の強い話し方で、いい加減です。適当な事も言う一方で、良いことも言います。
この適当と真面目のバランスが絶妙で、そこが魅力の一つなのかもしれません。
そこで主人公の「僕」はこんな風に思うのでした。
「ダメダメな僕のもとに突然現れたゾウの神様“ガネーシャ”。
なぜか関西弁で話し、甘いものが大好きな大食漢。
そのくせ、ニュートン、孔子、ナポレオン、最近ではビル・ゲイツくん(、、)まで、歴史上の偉人は自分が育ててきたという……。
しかも、その教えは「靴をみがく」とか「募金する」とか地味なものばかり。こんなので僕の夢は本当にかなうの!?」
(夢をかなえるゾウ1巻-より引用)
果たして、ガネーシャの課題をクリアーして、主人公は、自分の人生を変えられるのでしょうか?
この物語に登場する「神様」ガネーシャの言葉が、物事の本質を突いているように思えます。
これだけベストセラーになっているのですから、多くの人の心に響く珠玉の言葉が詰まっているのでしょう。
そんな、『人生を変える名言』を、まとめてみました。
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夢をかなえるゾウの名言。
《成功》
「成功しないための一番重要な要素はな、『人の言うことを聞かない』や、そんなもん、当たり前やろ。成功するような自分に変わりたいと思とって、でも今までずっと変われへんかったっちゅうことは、それはつまり、『自分の考え方にしがみついとる』ちゅうことやんか。」
自分の殻を破りたいと思っていても、なかなか変われません。過去の自分に決別するのは難しいことです。
でもそこに、チャンスがあるのです。
近頃は「聞く力」などと言う言葉がもてはやされています。
成功するための秘訣は、多くの人が何を求めているかを知り、それを満たす製品やサービスを提供することでしょう。
成功は身近なところに転がっている場合もあるのです。だから、人の話しを聞くのです。
「ええか?これから自分は成功していくんやろ?そのつもりなんやろ?せやったら、これからはめちゃめちゃ人を喜ばしたり、世の中にとってええことしまくっていかなあかんのやで。それを後ろめたく思てどないすんねん。」
「『ビジネスの得意なやつは、人の欲を満たすことが得意なやつ』てな」
仕事と言うものは、人の役に立つためになる事をすることです。
そのことで、人に喜んで貰ったり、役立って貰うから報酬が発生するです。
「『バカバカしい』とか『意味がない』とか言うてやらずじまいなやつらは、結局そこまでして成功したくないっちゅうことやねん」
「『やらない』という行動を通して、成功したくない自分を表現してんねん」
夢をかなえるゾウ DVD-BOX 女の幸せ編 [ 水川あさみ ]
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《変化》
「食べたいと感じても腹八分で必ずおさえるんや。そうやって自分で自分をコントロールすることが楽しめるようになったら、生活変わってくるで。」
「酒でもタバコでもテレビでもインターネットでもなんでもええ。とにかく一日だけでええからやめてみ。そんで、そのやめた場所に何が入ってきとるか注意深く見てみいや。」
「人はな、わざわざ『○○が欲しい』なんて教えてくれへんのや。人が何を欲しがっているかをこっちが考えて、提案していかなあかんのや。人の欲満たす、いうんはそれくらい難しいことなんやで。」
「知識を頭に入れるだけでは人間は絶対に変われへん。人間が変われるのは、『立って、何かをした時だけ』や」
《幸福》
「お金いうんはな、人を喜ばせて、幸せにした分だけもらうもんや」
「空気を明るくしてくれる人の周りに人は集まるもんやで」
「人は、自分の自尊心を満たしてくれる人のところに集まるんや」
「自分らは、自分にサービスすることばっかり考えとるやろ。自分のエゴや欲を満たすことしか考えとらんやろ。でもな、もっと他人にサービスすること考えて、そのことを自分の喜びにしてかんとあかんで」
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《仕事》
「好きなことするのも大事やけどな、それと同じくらい大事なんは、人がやりたがらんことでも率先してやることや」
「ホンマ自分がワクワクできて自分の持ってる力一番発揮できる仕事、探さんといかんねん。そんなもん、死ぬ気で探さんといかんねん」
「会社が終わったら自由やから遊んでええというわけやないねんで。むしろ逆やで」
「会社が終わったあとの自由な時間ちゅうのはな、自分がこれから成功していくために『自由に使える一番大切な時間』なんや」
「自分の持ってる能力100%発揮して、やっと人より優れた仕事できんのに、嫌々やっとったら絶対小っさい仕事しかでけへんよ」
「頑張ろうと思ても頑張られへん本当の理由、それはな、『頑張らなあかん』て考えること自体が楽しないからなんや。人間は楽しいことやりたいことしかできないようになってるんや」
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《顧客》
「クレーム言うてきたり、大変なお客さんも大事にせなあかん」
大企業の社長が重要視している一つが、クレームだと言います。そのクレームの裏に、
成功のヒントが、隠されている場合があるからだと言います。
成功は身近なところに転がっている場合もあるのです。
「でもお前を愛してくれるお客さんに最高のおもてなしをするんは当然やないか。ええお客さんやからいうて甘えとったらあかんで」
「結果いうんは、自分のためでもあるけど、同時にお客さんのためでもあるやろ」
「自分の仕事が価値を生んでるかを決めるのはお客さん、つまり自分以外の誰かなんやで」
「お客さんの一番喜ぶんはな、『期待以上だった時』やねん」
《その他》
「何かを手に入れるには、相応の代償を払う必要がある」
「一流の人間はどんな状況でも常に結果出すから一流なんや」
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