~第5章~
『グランメゾン東京』危機に直面。
日曜劇場の『グランメゾン東京』は、第5話で大きな危機に直面する事になりました。
その発端になったのが、リンダ・真知子・リシャール役の冨永愛さんです。
リンダは、フランス人の父と、日本人の母の間に生まれ、父の影響を幼少期から受け「食」に関する造詣が深く、現在はグルメ雑誌『マリ・クレール ダイニング』の編集長をしています。
リンダは、プレオープンに来店していました。そして彼女は、尾花夏樹の元恋人だったのです。
『マリ・クレーク ダイニング』
グルメ雑誌『マリ・クレーク ダイニング』の酷評。
グルメ雑誌『マリ・クレール ダイニング』の編集長、リンダは、『グランメゾン東京』の料理を、絶賛しましたが、
かつて、パリの「エスコフィユ」で、2つ星を獲得していた、木村拓哉さんが演じる尾花夏樹が、パリでの日仏首脳会談の昼食会で提供した料理に、
アレルギー素材が入っていたことから、傷害事件まで引き起こした尾花夏樹が、
『グランメゾン東京』のシーシェフをしていると、リンダが酷評したことで、マスコミから、尾花夏樹が追及されることに、なってしまったからです。
フードフェスへ出店。
尾花夏樹にも、「フードフェス」で変化の兆し。
主人公の尾花夏樹は、自分の腕と舌のセンスに、絶対的な自信を持っていて、料理のためなら、どんな犠牲もいとわない人物で、
他人の意見を聞き入れる耳を、持っていません。そして、どんな仕事に対しても、妥協は許しません。
そんな、尾花夏樹でしたが、お客さまのキャンセルが多発したことで、「フードフェス」に出店して、カレーを販売しようと行動を起こしました。
「フードフェス」では、長蛇の行列が出来るほどの、注目を集めましたが、
ここでも、過去に傷害事件を引き起こした、尾花夏樹がいるようなお店は、「フードフェス」に出店させららないと、断られてしまうのでした。
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『グランメゾン東京』危機的状況。
こうして、レストラン『グランメゾン東京』は、閑古鳥が鳴くような状況となり、危機的状況に陥るのでした。
こんな状況で、果たして資金繰りは「大丈夫なの?」と誰もが心配する筈です。現在の資金繰りがどうなっているのか、検証して見ました。
『グランメゾン東京』の資金繰り。
借入金額5,000万円。
城西信用金庫からの借入は、不動産担保で4,500万円、信用で500万円の合計5,000万円で、返済期間は5年間です。
金利が2%と仮定すると、毎月の返済額は、84万円、利息は8.2万円の合計92.2万円を、毎月返済をしなければなりません。
但し、創業資金の場合は、事業が軌道に乗るまでの間、約6ヵ月間は、元本返済の据置が出来るのが一般的です。
この据置措置を使っていれば、利息の8.2万円を、毎月払って行けば、6ヵ月間は利息だけで済むのです。
5,000万円の内、4,500万円は設備資金(賃貸物件の保証金、敷金、礼金を含む)に、500万円を運転資金に、使うのではないかと思います。
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運転資金は、企業経営の血流。
運転資金で利用出来るのは500万円?
そうすると、この運転資金の500万円で、どれくらいの期間、レストラン経営の維持が、出来るのでしょうか。
1人当たりの平均売上が25,000円、原価率35%、1人当たりの利益3,000円、稼働率80%で、1日当たり、90,000円の利益計算でした。
そうすると、1日の来客数が30名と予想されます。1日75万円の売上で、9万円の利益ですから純利益率が12%となるでしょう。
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飲食店の経費を考える。
一般的な飲食店の経費。
一般的な飲食業の経費は、原価30%、人件費30%、諸経費12%、初期条件(家賃、減価償却費、支払金利)18%、利益10%なので、おおよそ利益率は、同条件に叶っています。
1ヵ月25日営業とした場合の売上高は、月1,875万円×年間(12)=年間22,500万円となることが、机上では予想されます。
そうすると、月商1,875万円の30%が原価率とすると、563万円の仕入原価が掛かるでしょうが、
お客さまが来店されない状況ですので、これほどの、仕入金額にはなりません。
しいて言えば、プレオープンの来店者、24名分の原価18万円は掛かった筈です。
また、仕入資金の決済を買掛金ですれば、1ヵ月後程度の資金支払いが延ばせますが、
万一、決済日に、支払いが出来なければ、信用を失墜して、次からは、現金決済でなければ、食材の仕入れは出来なくなる事で、資金繰りは厳しくなります。
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固定経費は、黙っていても掛かってしまう
固定費支出の最大は家賃。これが分からない。
固定費の大きい支出は家賃でしょう。目黒区の平均家賃相場を調べると、坪当たり26,651円になっています。
『グランメゾン東京』は1階、2階を使っていて、最低でも50坪はあるのではないでしょうか。
仮に、レストランの面積が50坪として計算して見ると、
26,651円×50坪=133万円を、毎月支払って行かなければなりません。また、これ以上の面積であれば、更に経費の増大は否めません。
しかし、不動産は相対取引が原則で、あの物件が長く放置されていて、賃貸物件のオーナーさんが、早く入居して欲しいと思っていたら、格安の賃料で決まる場合もあるからです。
このレストランの面積が、ハッキリ分からないところが、試算をする上で、難しいところです。大きな額の経費の掛かるところなので、チョット困ってしまいます。
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資金繰りは大丈夫?
いずれにしても、運転資金として用意出来る資金が500万円なので、かなり厳しい状態であることを、認識しておく必要はあるでしょう。
只、飲食店の良いところは、営業したその日に、資金が回収出来るところです。
但し、キャッシュカード決済になれば、若干時間が掛かるかもしれませんが、資金回収は確実で問題ないでしょう。
これが、製造業などの場合では、回収が3ヵ月後で、半金半手などと言うところもあるようで、そのような業種に比べれば、現金回収率と、回収期間が短いことは、飲食業の有利なところです。
ですから、出来るだけ早く経営を軌道に乗せて、恒常的に来店客を誘致させることが、『グランメゾン東京』の最重要課題となる筈です。
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