2022年2月14日にテレビ朝日の「報道ステーション」で、
元テニス選手で同番組のスポーツキャスターの松岡修造さんが、
北京オリンピック・男子フィギュアスケートで、4位となった羽生結弦選手をインタビューした様子が、放送されました。
報道ステーションでの羽生結弦選手。
羽生結弦選手は、松岡修造さんからインタビューを受ける際に、目に涙を溜め、後ろに振り返り、涙を拭っていました。
そして前に振り向き、松岡修造さんのインタビューに応え出したのでした。
松岡修造さん
「羽生結弦さんは、このオリンピックで何を感じた?」
羽生結弦選手
「うーん」と考え込んだ末に、
「正直言っちゃえば、報われない努力ってあるなと。僕は命がけで、このオリンピックの舞台まで本気で練習して来て、
命懸けで演技をした時に、こうやって出来なかったことに関しては、無駄だったなって正直思ってます。悔しいですけどね」
松岡修造さん
「『努力って報われないんだな』と言われた時、正直すごい辛かった。そんな言葉を出す人じゃないから」
羽生結弦選手
「ふふふ…」と笑顔をみせて、「でも絶対信じなかったら、命懸けでなんて練習できない、努力できない。でも僕はそれをやって来たと思える」
松岡修造さん
「言い方は失礼だが、命を縮めるようなことを。4回転アクセルはそこまで賭けられるもの?」
羽生結弦選手
「それくらい僕のすべてだったんですよね。そうじゃないと、あそこまで出来なかったんですよ」
「正直、『おまえ死んでもやれよ』みたいなことを、ずっと言いながらやってましたけど、回んないんですよ、そんな簡単に」と、明かしたのです。
羽生結弦選手
「羽生結弦の体で、羽生結弦の理想とするアクセルを続けた結果としてはあれが全て」
「足首が壊れて、ショートも何の因果かうまくいかなくて、注射打ってもらって、感覚なくなって、それでやっと、あそこまでアドレナリンが出て、火事場の馬鹿力であそこまで行けたんです。僕にとってこんなに整った舞台なんてない」
「僕ははじめて4回転半の基礎点から減点されたジャンプをオリンピックと言う舞台で出来たという事と、僕のプライドを消さない、あのアクセルジャンプでそれが出来たことは、すっごく、ものすっごく誇りに思ってます」
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松岡修造さんは番組で、最後に北京オリンピックで何をつかんだのかを聞くと、
羽生結弦選手が「誇り」と答えたことを明かし、
「彼の怒り、心の炎も感じた。僕はその言葉に誇りを感じたし、より羽生は、より羽生になっていくと信じています」と語りました。
「報道ステーション」で、羽生結弦選手の発言を聞いた視聴は、
やるせない、切ない思いを感じ、彼の言葉が心に深く刺さった方も、多かった筈です。
しかしその後、あの時の演技が、世界初の4回転半アクセルと認定されると、
羽生結弦選手
「自分の中でも最高の4回転半が出来たと思います」と、その後のインタビューで語り、既に前を見て歩き出していたのです。
その後、北京オリンピック最終日に行われた、エキシビションに登場した羽生結弦選手は、
堂々とした演技で、ファンを魅了し、ファンならずとも、ホットした気持ちになりました。
エキシビション終了後、テレビのインタビューで、羽生結弦選手は、大会をこう振り返っています。
「大人になって、人生って報われることが全てじゃないんだなと。ただ、報われなかった今は、報われなかった今で幸せだなと。
不条理なことはたくさんありますけど、少しでも前を向いて歩いていけるように、頑張っていきたいと思います」
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“報われない努力”と言う言葉。
「努力」、これほどまでに、多くの方の人生に、影響を与えて来た言葉はありません。
幸せな人生を送るためには、どんな形であれ、かならず「努力」との向き合い方を、決める必要があります。
しかし、いくら「努力」をしても、報われないこともある事は事実です。
努力することで、当初抱いた目標は達成されなかったとしても、
継続的に努力をすることで、確実に問題解決能力は、成長しているように思います。
努力という姿勢を失わず、様々な事に取り組む事は、当初抱いていた目標は、叶わなかったけれども、決して無駄ではなく、
問題処理能力は格段にアップしているので、異なる願望や目標が出てきた時には、
今まで頑張ってきたものは役立つでしょうし、
それが叶う確率は、何もしてこなかった人に比べれば、確実に上がっている筈です。
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「努力は報われないのか」の言葉・名言
「努力した者が成功するとは限らない。しかし、成功する者は皆努力している」
ベートーベンの言葉。
「点と点がどこかで必ず一つに繋がっていく、そう信じること」
スティーブ・ジョブズの言葉。
「努力しても報われないことがあるだろうか。たとえ結果に結びつかなくても、努力したということが必ずや生きてくるのではないだろうか。それでも報われないとしたら、それはまだ、努力とはいえないのではないだろうか」
王貞治さんの言葉。
「努力は報われますか?」って問われたイチローさんの答え、
「報われるとは限らないですね。もっと言えば努力と感じている状態はまずいでしょうね。その先に行けばきっと人には努力に見える、でも本人とってはそうでないという状態が作れる。そうすれば勝手に報われることがあるんです」
イチローさんの言葉。
「努力は裏切らないって言葉は不正確だ。正しい場所で、正しい方向で、十分な量なされた努力は裏切らない」
東進ハイスクール講師・林修さんの言葉。
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努力は、必ず報われるとは限らない?
賢人たちの言葉を総括してみると、こんな言葉になるんじゃないでしょうか。
“努力は、必ず報われるとは限らない。ただし、努力した事実と経験は消えない。”
では、報われなければ、完全に努力が無駄になるかと言うと、そうではありません。
努力は、報われるとは限りませんが、努力した事実と経験は消えません。
本気になった事なら、努力した分だけ成長出来ることでしょう。
努力を通して、知識や技術を身につけることが出来た筈です。また、報われなくても、大きな成長が得られている筈です。
夢に人生を捧げた時間は、本気で努力した時間であり、血と汗と涙の結晶は、何であれ美しいのです。
だから努力した方が良いのです。
努力は必ず報われるわけではありませんが、努力しなければ、実現の可能性はゼロのままです。
少なくとも努力をすれば、努力した事実と経験は確実に残り、生涯、消えずに残り続けます。
努力をすれば必ず残るものがあるのですから、そういう意味で「努力は裏切らない」と言えなくも無いのです。
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「努力は報われない!羽生結弦選手の名言が深く心に刺さる。」への1件のフィードバック
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