半沢直樹あらすじ金融庁検査黒崎駿一(片岡愛之助)のキャスト



『半沢直樹』金融庁検査官(黒崎駿一)片岡愛之助が凄い。

半沢直樹は、第一部で西大阪スチールの債権回収を無事成し遂げ、東京中央銀行本部の営業第二部次長に栄転し、それから1年が経過していました。

半沢直樹は数十人の部下を率いて、自らも最前線で活躍していたのです。

半沢直樹まとめ記事エッセンス一覧


東京中央銀行が合併で誕生。


産業中央銀行と東京第一銀行が2002年合併。

東京中央銀行は、2002年に半沢直樹や、同期の渡夏利、近藤、大和田常務、岸川部長浅野支店長らが属していた、旧産業中央銀行と、中野渡頭取らの属していた、旧東京第一銀行が、

バブル崩壊後に、多額な不良債権を抱えていた銀行の事情から合併することで、窮地を打開するために統合をしていたのです。

その結果、東京中央銀行はメガバンクとして、国内第3位の大手銀行になり、日本三大銀行の一角を、占めるようになっていたのです。

しかし、その内部では、派閥争いが絶えず、部署ごとに、旧派閥の名残が消えていませんでした。

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『半沢直樹』第二部東京本店編。



金融庁検査と伊勢島ホテルの株損失。

そんな中で、『半沢直樹』第二部の「東京本店編」では、金融庁検査が2週間後に迫る中、

直近に融資した200億円の、大口取引先伊勢島ホテルが、株の運用に失敗し、120億円の損失が発生したことが露呈します。

この損失の原因を作ったのは、伊勢島ホテルの専務の羽根夏子で、社長に無断で株の運用を行い、莫大な損失を出したのです。

しかし、ライバル行の白水銀行では、この損失を事前に見抜いており、直近の100億の融資を、実行せず回避していたのです。

この株の損失については、伊勢島ホテルの元経理部長の戸越が内部告発し、東京中央銀行と白水銀行に、この事実を知らせていましたが、

東京中央銀行では、この事実を、京橋支店長の貝瀬や、歴代支店長だった、岸川、大和田常務、などによって、握り潰されて200億円の新規融資を実行していたのです。

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金融庁検査官黒崎駿一に備える半沢直樹。




どうしたら貸倒引当金を積まずぬ済むのか。

頭取の中野渡謙(北大路欣也さん)は、半沢直樹に、ホテルの再建担当を任命します。

伊勢島ホテルの経営再建案が、金融庁に認められなければ、1,000億円以上の膨大な貸倒引当金を計上しなければならず、

そんな状況になったとしたら、銀行の経営状況は厳しい局面を向かえる事になるのでした。

と言うのも、貸倒引当金は当期の利益から計上されるため、1,000億円もの貸倒引当金を計上した場合には、

東京中央銀行が、赤字転落にも成り兼ねない、状況を意味していたのです。

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伊勢島ホテルを債務超過にさせないために、再建策に苦労する半沢直樹、

しかし、その裏で再建策を阻止しようと、手を回す大和田常務の存在が、明らかになって来るのです。

「銀行は人事がすべて、…どこかの誰かが伊勢島ホテルの内部告発を握り潰した。伊勢島ホテルを再建してみせる!」

「あなたには分からないでしょうね。土下座をする人間の苦しさ、哀しさが」「私に土下座して詫びてください」



片岡愛之助の金融庁検査が始まる。




東京中央銀行に乗り込んだ片岡愛之助。

金融庁検査初日、金融庁検査の主任検査官黒崎駿一(片岡愛之助さん)が、東京中央銀行にやって来ました。

そして、迎えに出ていた半沢直樹を見つけると、近づき対決姿勢を見せるのでした。

黒崎駿一は「120億円の補填案示しなさい…それが出来ないなら、破綻懸念先よ…」

このままの状態であれば、伊勢島ホテルは債務超過になってしまい、銀行は債務者区分の変更を、迫られる事態になってしまうのです。

金融庁検査のヒアリングで、追い込まれた半沢直樹は、伊勢島ホテルの社長に対して、

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伊勢島ホテルは債務超過になってしまう?


債務者区分の悪化は引当金計上になる。

「唯一、御社を救う方法は、フォスターの資本を受け入れてください」として、アメリカ最大のホテルチェーンの傘下に入ることを提案します。

金融庁検査の終盤で、伊勢島ホテルの社長が、半沢直樹の提案を受け入れます。

これによって、伊勢島ホテルは実質破綻先へ、債務者区分されるのを免れ、東京中央銀行も1,000億円の、貸倒引当金を積まずに済んだのでした。

しかし、金融庁検査の主任検査官黒崎駿一(片岡愛之助さん)は、あのいやらしいもの言いで、

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地下2階の倉庫に疎開資料が!


東京中央銀行本社地下2階の倉庫室。

東京中央銀行の地下2階の倉庫に、半沢直樹が隠した疎開資料があることを、何者かから聞き出し、案内するように命じます。

この疎開資料が見つかれば、東京中央銀行の重要機密が暴露され、東京中央銀行の窮地は明白な状況でした。

そして、倉庫の扉が開かれると、そこには、数個の段ボールが置かれていたのです。絶体絶命の窮地!

半沢直樹がもうだめだ!と言うような仕草で目をつむります。しかし、段ボールの中から出てきたのは、クリスマス用の仮装衣装だったのです。

歯ぎしりする金融庁の主任検査官黒崎駿一(片岡愛之助さん)、こうして金融庁検査を無事乗り切ったのでした。

実は倉庫の中には、機密文書の段ボールが合ったのですが、そこまでは分からず、難を逃れたのでした。


金融庁検査局の黒崎駿一(片岡愛之助さん)は、第一部では、大阪国税局査察部(旧大蔵省銀行局検査官)で、切れ者のエリート、少しヒステリックな性格で、オネエ言葉で厳しい指摘を繰り出しています。

激高すると、部下の急所を鷲掴みし、金切り声を上げているのです。暗算が得意で、そんなシーンがありました。

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半沢直樹の自宅の疎開資料が心配。




黒崎は部下に捜査させリモートで中継させる。

貝瀬支店長と古里が、伊勢島ホテルの一件を扱った文書を、半沢直樹が見つけ出し、自宅のクローゼットに隠した、いわくつきの疎開資料を、

不意打ちを喰らわすように、自宅に金融庁の調査員を向かわせ、家宅捜査を始めさせるのでした。

「自宅に疎開資料があると内部告発があったのよ!」しかし、何も出て来ませんでした。

そして、妻の半沢花は、自宅を荒らした調査員に対して謝罪を求めたのです。

その光景を見た黒崎は悔しがり、半沢直樹は「えぇ!自慢の妻です。」と目を細めたのです。

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金融庁検査は抜き打ちでやって来る。

銀行員はいつ検査が来ても大丈夫なように緊張している。

金融庁検査は、ある日突然、銀行のとある支店に、銀行員が出勤する前にやって来ます。

そして、銀行員が出勤して来ると同時に行内に入り、デスクが施錠してあるか、顧客の情報が放置されていないかなど点検をし、

その後、大金庫を開けさせ、金庫内の格納状況を点検し、整理整頓され、正確な事務をしているか点検します。

そして、前日の勘定と現金が一致しているか点検をした後、預金・融資・営業の3部署を通常は1日掛けて、徹底的に検査するのです。

その後は、銀行の本部で、貸出債権の健全性を確かめるラインシート(貸出先1社毎の融資・預金残高、融資金の明細、決算書の内容が把握出来るように一覧にしたもの)の、抽出基準を決定し、

その作成を銀行側に依頼します。そして、ラインシートが出来上がると、半沢直樹が行っていたような、債権のヒアリングを実施するのです。

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バブル後の金融庁検査に変化が。

自己査定を定期的に実施し、適切な引当金を計上する。

バブル崩壊後から、金融庁の検査体制は変化しました。それまでは大蔵省財務局が、金融庁検査時に不良債権を分類していたものを、

「自己査定」として、各金融機関が金融庁の検査マニュアルに従い、独自で作成した「自己査定検査マニュアル」や「自己査定要綱」を作り運用しているのです。

そして、債務者を「正常先」「要注意先」「破綻懸念先」「実質破綻先」「破綻先」の5つに分類し、「要注意先」については、毀損率で計算した額を、

「破綻懸念先」については、担保・保証分を控除した額に対して、その50%の個別貸倒引当金を計上しているのです。



更に「実質破綻先」「破綻先」に対しては、担保・保証分を控除した額に対して、その全額を個別貸倒引当金として計上しているのです。

だから、金融機関は引当金をしてまでして、経営状態の悪い融資先に融資はしないのです。

それを知りながら、伊勢島ホテルに融資をしたことが、金融庁に判明してしまえば、東京中央銀行の融資姿勢を問われると共に、

頭取の責任問題、関係者への厳しい処分、個別引当金の計上、

それが原因で、信用失墜は避けられず、預金の流失など、銀行経営にとっての悪影響は、果てしないものになった、ところだったのです。

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半沢直樹 アルルカンと道化師 [ 池井戸 潤 ]

ここで「半沢直樹 アルルカンと道化師」の紹介。

この作品は、一作目『オレたちバブル入行組』より以前の話です。東京中央銀行大阪西支店で、融資課長を務める半沢直樹のもとへ、

大手IT企業が、業績低迷中の美術系出版社を、買収したいと言う案件が持ち込まれます。

目先の自分の利益だけを考えて、強引に買収案件を進めようとする、大阪営業本部や、上司の支店長に抵抗し、

不可解な買収の理由を追求し、困っている、美術系出版社を守ろとする半沢直樹の、正義感と諦めない姿は、これぞ半沢直樹と言う姿です。

物語では、ある絵画作品が鍵となります。その絵で、一躍、世界的に有名になった画家の、知られざる苦悩や、その絵に隠された秘密が、買収劇に奥行きを与えます。

アルルカンの絵は「この絵を見ているあんたがピエロや、とでもいいたいんちゃうか」と、評されますが、謎に包まれた物語は、登場人物を翻弄するのです。

半沢直樹の「世の中の事象には表と裏があって、真実は往々にして裏面に宿る」と発する、言葉が印象的です。



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