趣味の友達との付き合いは、名刺や肩書がいらない世界。

 

趣味の釣りをしながら考えた。

 趣味は仕事のストレス解消になるのでしょうか。ウィークデーは忙しく働き、週末に好きなことや、好きな趣味で過ごすことで、リフレッシュになると言います。

 よく「週末は趣味に集中して、ストレス解消になりました」と言うような人がいますが、本当なんでしょうか。趣味も高じると、結構ストレスが溜まると思いませんか。

趣味の仲間は、自分の仕事を知らない人。

趣味の友だちは、普段の生活では会えない人。

 でも、人生に於いて、自分に合った趣味を見つけることは、大切な事だと思います。

 趣味を通じて、普段なら絶対に、出会えないような人と、会う事が出来ます。違う意見を聞けるんです。

 釣りの世界では、名人と呼ばれる人がいます。圧倒的な釣果を残し、人が釣れないようなシーンでも、魚を引っ張り出して見せるのです。

 その人はテレビに出ていたり、多くの釣りのDVDを出したりしていて、名人と呼ばれていました。

名刺も、肩書の要らない世界。

自分の肩書を知らない人々。

 そんな名人とも、釣りを通じて知り合い、名人の釣り方を伝授され、その方のお宅に、宿泊させて頂いた事もありました。

 先日は、釣り場で中学生の男子生徒と出会い、釣り談義を1時間以上もしてしまいました。

 この年になって、中学生と話す機会は、まずありません。凄い刺激になりました。

 世代も、10代から80代まで、いろいろな人たちと釣り場で出会います。

 そんな人たちとは、仕事の話はしませんし、私の肩書も知らない人たちと、釣りの事だけ話しています。それが、凄く良いのです。

 1年に1度、解禁の日に、何年も出会う人がいます。何だか気が合って、釣りをそっちのけで話し込み、そして、また来年会う、約束をして別れます。

自分だけの飛びっきりの時間。

趣味の時間は、頭を空っぽにする時間。

 忙しく仕事をする中で、私も週末に備えて、道具の準備をしたり、車での移動経路を考えて、週末を待っていました。

 たぶん、そうやって考えている間が、一番楽しい時間だったように思えます。

 実際、釣り場までの2時間程度の車中では、始めのうちは、あの流れのあの場所では、 どんな仕掛けが有効かなど考えて、時を過ごしていますが、

 しばらくすると、先週の仕事の案件は、本当はこうすれば良かったんじゃないか、もっと違った、やり方があったんじゃないのかと、考えることもありました。

 お客様への対応の仕方、同僚や上司との付き合い方、様々な雑事の処理などの事を、思い出している事もあったのです。

 趣味をしながら、そんなことを考えるようじゃ、まだまだ、修行が足りないかもしれません。

 車の中は、一人になれる空間で、自分と向き合える、数少ないオアシスで、様々な事を、自分自身で、棚卸していたかもしれません。

人生や、仕事で絡まった糸はどうする。

絡まった糸は、どう解く。

 現場に着いて、いざ、釣りを始めると、釣りの最大の敵は風です。

 少しの風でも影響を受け、ちょっと強風が吹くと、ラインが流され、釣り糸がこんがらがったり、木立や草むらに、絡んだりしてしまいます。

 そんな時、絡まった釣り糸を解きながら、仕事も同じだと思っていました。

 自分の思いどおりには、得意先との交渉事は進みませんし、上司や部下との意見の違いもあります。

 でも、どこかに糸口を見つけて、絡まった糸を、解決しなければなりません。

絡んだ糸を解くのは、仕事も人生も同じ。

人生での、絡まった糸はどう解く。

 人生もそうでしょう。いつも、こんがらがった糸を解く、そんな雑用に追われていませんか。

 なかなか、自分の思い通りには、事が進めません。

 貯金もそうですよね。貯めなくちゃと分かっていても、なかなか行動に踏み出せなかったり、弱い自分を変える事も出来ないで、巡って来たチャンスを、逃していませんか。

 釣りの場合は、どうしても、こんがらがって解けない場合は、釣り糸を元からチョン切って、

 新しい釣り糸に付け替えれば、釣りを再開できますが、仕事や、人生や、貯金ではそうは行きません。

 根気よく、時間を掛けて解決するしかないんです。

 特に人生の中で、必要になるお金は、貯金として確保しますが、それには、時間を味方に付ける方法を、早く見つける事が、大事じゃないでしょうか。