社長さんの一番の仕事は、万一に備えたお金の準備です。

 

長く続いている会社は、良い会社。

テレビCMで「長く続いている会社は良い会社」と言うフレーズがありました。

会社が長く続けられるには、その商品、サービスが人の役に立つもので、その時代に適用したものでなければ、長く続けられません。

社会が認めて呉れて、社会や人々の役に立つ製品や、サービスを提供出来なければ、長くは続かないでしょう。

お金の用意は社長さんの仕事。

どんなに優れた会社でも、資金繰りに苦労する。

どんなに、優れた商品やサービスを持っていても、事業には浮き沈みがあります。

景気の動向、円高などの為替動向、政府の政策、世界情勢などによって、決算書の業績が如何に良くても、

資金繰りが一時的に悪化する事もあるのです。

そんな時に、資金手当が出来るように備える事は、社長さんの大事な仕事です。

だって他の人には出来ない、大切な仕事なんですから。社長さんが自分の責任で、その仕事に取り組むべきなのです。

社長さんの動向は、社員の関心事。

そんな社長さんの動向を、社員のみなさんは見ています。社長さんの行動に、強い関心を持っています。

社長さんが経理の事や、資金繰りに関心がないとなれば、そのことに関して、社員の方は手を抜いてしまいます。

だから、万一の事態に対応するためにも、そして、安定した経営をするためにも、

金融機関と良好な関係を、築いておく事も重要な仕事です。

決算書は通信簿。

キチンとした決算書で融資可能な状態に。

そのためには、しっかりとした決算書を作り、必ず社長さんが目を通し、

資金繰りの関係で、資金が必要になった時には、金融機関から、借入出来る準備を怠らない事です。

資金繰りは、毎日、毎週、毎月、永遠に発生する、お金の問題です。 だから長く続く会社は凄いんです。

金融機関から融資を受けるには、会社の通信簿である「決算書」を、融資が可能な状態にしておく事が大事です。

銀行の融資審査のポイント。

金融機関はあなたの会社の、ココを査定している。

会社を創業して5年未満なら、創業赤字として赤字決算を認めてくれますが、

それ以上経過すると、赤字決算書の会社は、金融機関の査定で「要注意先」と言うランクに分類されてしまいます。

勿論、要注意先と言うだけで、融資が受けられないと言う事には、ならないと思いますが、事情はこう言う事なんです。

「要注意先」

「要注意先」にならないために。

「要注意先」と言うのは、融資をするに際して、注意を要する先だという事です。

それだけに、金融機関は慎重に審査にあたります。

更に融資をした場合には、金融機関はその融資額に対して、一定額を引当金として、計上しなければならない事になっているのです。

この引当金は融資した会社が、万一倒産した場合に備えて計上するもので、

利益金から計上するため、金融機関としては引当金まで計上して、融資をすべきかどうかと、悩むところとなるんです。

決算書は通信簿。

決算書を見て、赤字の原因を考える。

だから、絶対とは言いませんが、出来るだけ赤字決算をしてはいけません。赤字の原因を見直してください。

仕入れが、高すぎるんじゃないか。経費を使いすぎていないか。

在庫に不良資産が、入っていないかなど、注意するところが沢山あります。

社長さんは決算書を真剣に見てください。

経理のことを、担当者任せにしてはいけません。あなたの会社なのですから、とことん見てください。

上手な見方は、決算書を、時系列に並べて見る事です。

そうすると、前年との差、前々年との差が、浮き彫りになりますから、その原因を見つけて改善するのです。

改善するには、社長さんが、号令を掛けないと進展しません。

だから、社長さんは社内で、誰よりも決算書に、詳しくならなければならないのです。

決算書が改善するように、仕事の仕方、経営を考える。

そして、金融機関からどんな時でも、資金調達出来る環境を作る事こそ、社長さんの大切な仕事なのです。

それには、決算書をキチンと把握し、いつでも、お金が借りやすい、決算書にしておく事が大事です。

無駄を省いて、人材を育成して、モチベーションを上げるなど、いくらでもやれる事はあります。

そして、これらは、社長さんにしか出来ない仕事です。