~第7章~
パリの「エスコフィユ」の、2つ星レストラン。
かつて、パリの「エスコフィユ」で、2つ星を獲得していた、木村拓哉さんが演じる尾花夏樹が、パリでの日仏首脳会談の昼食会で提供した料理に、
アレルギー素材が入っていたことから、傷害事件まで引き起こした尾花夏樹でしたが、このままでは終われない、と言う強い思いが『グランメゾン東京』の開業に繋がっています。
ミシュラン3つ星への挑戦。
尾花夏樹の腕と舌のセンス。
主人公の尾花夏樹は、自分の腕と舌のセンスに、絶対的な自信を持っていて、料理のためなら、どんな犠牲もいとわない人物です。
彼はおいしい料理を作るためには、どんな仕事に対しても、妥協は許しません。
料理に妥協を許さない、木村拓哉さんが演じる尾花夏樹が、こんなことを言っています。
尾花夏樹の仕事の流儀。
尾花夏樹の言葉。
「料理を作るのに、何時間掛けたと言った事は関係ない。お客さまが、おいしいと思って、味わって頂くことがすべてだ。」
またある時、料理に対する、絶対的な自信から、こんな風に言い放つのでした。
「三ツ星、狙うなうんだったら、自分で本物を生み出すしかねえんだよ」。
この尾花夏樹の一言に、是が非でも、この『グランメゾン東京』を、三ツ星レストランにしてやると言う、強い意思が表れていると思いませんか。
これ程までに、尾花夏樹が強い思いを持っている3つ星とは何なのでしょう。
レッドミシュラン。
「ミシュランガイド」。
ミシュランガイドは、フランスのタイヤメーカーである、ミシュラン社から、出版される様々なガイドブックで、通称「ミシュラン」と呼ばれています。
レストランの評価を星の数で表す、レストラン・ホテルのガイドブックで、装丁が赤色であることから、レッドミシュランと通称されています。
このガイドブックは、日米欧各国の様々な地域で、合計で年間100万部を発行しています。
このガイドブックは、近年ヨーロッパでは、影響力が低下して来ており、日米のマーケットに積極的に進出しているのです。
「レッドミシュラン」の他に、旅行ガイドブックとして「グリーンミシュラン」や、自動車旅行向けの地図があります。
パリ万博の1900年に刊行。
ミシュランガイドのいきさつは、パリ万博が1900年に開催されました。その頃から、モータリゼーションの時代になって来ていたようで、
その時、自動車運転者向けのガイドブックを、ミシュラン社が作りました。
そのミシュランガイドには、郵便局、電話、ガソリンスタンドなどが書き込まれていて、自動車旅行の活性化により、タイヤの売れ行き増加を、目論んだものだったです。
ミシュラン3つ星の、評価と検証。
3つ星評価の誕生。
1926年に、料理を提供するホテルを、星印で格付けする方式を開始しました。
当初は1つ星から始まり、それが2つ星になり、1931年に3つ星に分けて採点するようになってゆき、その調査は、ミシュランの社員が匿名で調査をしていたのです。
ミシュランガイドの対象先は「フランス版」に続き、1956年に「北イタリア版」が発行され、その後「ベネルクス版」「スペイン版」が発行されて行きました。
2005年に「ニューヨークシティ版」が発行され、その後「ラスベガス版」「ロサンゼルス版」「サンフランシスコ版」が発行されました。
日本では、2007年に「東京版」が発行され、その後「横浜・鎌倉版」、2009年に「京都・大阪版」などが発行されてゆく事になったのです。
ミシュランの影響力。
その星の効果は絶大で、星1つ獲得で、その店の売上は30%増加すると言われています。
また、タイヤの売上も、ある国でミシュランが発行されると、ミシュランタイヤの購入者が、3%増えると言うそうです。
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3つ星レストランの称号。
ミシュラン3つ星の定義とは。
では、尾花夏樹が執念を燃やして挑戦している、3つ星の定義とは何なのでしょう。こんな基準で、星の区分がなされているようです。
★(1つ星) その分野で特においしい料理。
★★(2つ星) 極めて美味であり、遠回りをしてでも訪れる価値のある料理。
★★★(3つ星) それを味わうために、旅行する価値のある卓越した料理。
このように、かなり厳しい基準があるようです。
3つ星レストランの称号。
フランス2010年版に、掲載された3,453軒の中から、26軒が3つ星になっているようで、ミシュラン掲載店の0,75%のレストランに、3つ星の称号が与えられているようです。
また、通常は、全掲載レストランの、10%~20%が星付きと言われているようです。
そもそも、ミシュランガイドに掲載されること事態、難しい状況でしょうから、これは、かなり称賛に値することなのでしょう。
ミシュラン社員の覆面調査。
ミシュランの調査方法は、ミシュランの社員が、匿名で調査をしているようです。
世界中で約90名の調査員がいるようで、日本にも7名の調査員がいるようで、1日あたり、2~3軒の調査をしているようです。
調査員は身分を隠して、料理を試食し、その後、身分を明かした後で、写真掲載のための料理代を、店持ちで提供してもらい撮影するようです。
フランス人の調査員の、チョット怪しげな動向。
その後、店側からの聞き取り調査を行うようなのです。日本では、フランス人の来店客は、かなり目立つようで、更に、
(1)席に着いた後、お皿をひっくり返しては、しげしげと眺めている。(2)2名で来店し、1人はアラカルト、もう1人がコース料理を注文。
(3)コース料理の数品を省略して欲しいと要望する。(4)電子辞書で食材を調べる。(5)盛んにメモを取る。
こんな事をしているようで、チョット行動がおかしいので、これでは、店側に見破られるんじゃないでしょうか。
ミシュランの本業は、タイヤメーカー。
ミシュランタイヤは売れているの。
日本では、馴染みの薄いミシュランタイヤですが、どれぐらい売れているんでしょうか。
「2017年 タイヤ売上高ランキング」では、
1位 ブリヂストン 売上高 243億ドル 世界シェア14.6%
2位 ミシュラン 売上高 235億ドル 世界シェア 14%
3位 グッドイヤー 売上高 143億ドル 世界シェア 9.0%
このようになっていて、この3社を、世界3強タイヤメーカーと言っているそうです。ミシュランは、ブリヂストンと肩を並べるメーカーなんです。
国内タイヤメーカーの状況。
でも、日本ではほとんど見かけません。国内のタイヤ・ゴム製品全般のシェアは。
1位ブリヂストン(55.9%)、2位住友ゴム(12.5%)、3位横浜タイヤ(9.3%)、4位住友理工(6.3%)、5位トーヨータイヤ(6.0%)となっていて、
この大手5社で、国内シェアの90%を占めていますで、ミシュランが、国内で伸長するのは、難しい状況のようです。
「ミシュラン」の名前はビックネーム。
でも、「ミシュランガイド」により、日本人の頭の中にも、ミシュランという名前が、刷り込まれている事は事実です。
ミシュランの2010年第1四半期の売上に占める、レストランガイドや、旅行ガイドなどの出版物に占める割合は、約1%だそうです。
売上割合1%でもこの「ミシュランガイド」のおかげで、ミシュランは、凄い影響力を持つ会社であることが、証明されるでしょう。
尾花夏樹の挑戦は続く。
尾花夏樹のミシュランへの挑戦。
そして、尾花夏樹も自分と戦いながら、ミシュランへの挑戦を続けているのです。
ミシュラン★★★(3つ星)の定義は、「それを味わうために、旅行する価値のある卓越した料理。」と言うことですから、
尾花夏樹は、卓越したフランス料理を作り出すために、自分の腕と舌のセンスを駆使し、どんな犠牲もいとわず、どんな妥協もせずに、邁進することでしょう。
その「ミシュラン3つ星」の栄誉を賭けて!
「『グランメゾン東京』ネタバレ尾花夏樹ミシュラン3つ星の壁」への2件のフィードバック
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