『くまのプーさん』誕生秘話と『プーと大人になった僕』。

 

BUNKAMURAザ・ミュージアム。

『クマのプーさん展』を観るために、BUNKAMURAザ・ミュージアムへ行って見ました。

ミュージアムに行ったのが、2019年の4月の、平日の午前中だったのに、館内は長蛇の列でした。

女性の来館者が、凄く多くて、たぶん、95%ぐらいは女性だったと思います。

年齢層も10代から70代以上の、ご婦人方までいて、プーさんの幅広い人気ぶりを、窺わせていました。

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『クマのプーさん展』。

会場のエントランスと会場内の一部に、プーさんの大型パネルが、展示されていて、カメラの撮影が、可能になっていました。

多くの来館者が、その展示パネルの前で、スマホやデジタルカメラで、プーさんと一緒の写真を撮っていました。

世界一有名なクマ。

世界一有名なクマは、イギリスで1926年に誕生。

世界一有名なクマは、イギリスで1926年に発売された、A・A・ミルンの児童小説で登場しました。

あの愛くるしいイラストは、E・H・シェーパードが、描いたものです。

ミルンの息子、クリストファー・ロビンと、ぬいぐるみのクマとの、冒険を描いたもので、

プーと森の仲間たちとの、100のエピソードが描かれていて、ミルンが40代の頃の作品のようです。

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プーさんたちの、性格描写が魅力的。

主人公たちの性格描写が魅力的です。プーさんは、ハチミツが大好きで、礼儀正しく仲間思いですが、ご馳走には、目がありません。

コブタのピグレットは、プーさんの親友で、ドングリが大好物です。

クリストファー・ロビンは「何もしない事」を、彼の信条としています。

この他、ティガー、イーヨー、森一番の物知りで、読み書きが出来る、フクロウなどが登場します。

プーさんの原型は、1921年クリストファー・ロビンが、1歳の誕生日プレゼントとして、

ハロッズで購入したテディベアを、彼が持っていた事に、由来しているようです。

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アッシュダウンの森。

アッシュダウンの森が物語の舞台。

1925年から、ミルン一家はイーストサセックスの、古農家コッチフォード・ファームを買い取り別荘として、週末を過ごしていたようです。

その田園地帯にある、アッシュダウンの森が、物語の舞台になっているようです。

『プーと大人になった僕』

実写版のプーさん。

最近『プーと大人になった僕』が、初の実写版映画として公開されました。

これには、1928年に続編として出版された『プー横丁にたった家』のラストで、クリストファー・ロビンが寄宿学校に行く事になり、

プーと100エーカ―の森に住む仲間たちに、別れを告げたあとの、ストーリーが展開されています。

クリストファー・ロビンは、プーさんと奇跡的に出会い、大人になって忘れかけていた、大切なものを、見つけ出すストーリーの、ファンタジードラマです。

子供の頃の思いを、持ち続ける事を「少年のような心を持っている」と言いますが、

プーさんは、今でも子供から大人まで、少年の心の大切さを、教えてくれています。

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『くまのプーさん展』で考えたこと。

くまのプーさんの事を、知らない人は殆どいないでしょう。

だけど、1926年に発行され、今でも書店の書棚にある『くまのプーさん』を、読んだ人は、少ないと思いませんか。

たぶんディズニー映画を観たり、テレビで放映される、ディズニーアニメの、『くまのプーさん』を観て知っている方が、殆どじゃないかと思います。

プーさんの世界。

イーストサセックス州の、田園地帯で展開された、プーさんの世界観。

でも、映像の力があったからこそ、プーさんは、世界で一番有名なクマになったのです。

『くまのプーさん展』を観て、原作が醸し出す、1925年当時のイギリス イーストサセックス州の、

田園地帯で展開された、プーさんの世界観に、触れられた気分になりました。  

原作に添えられているイラストは、E・H・シェーパードが描いたもので、

薄い鉛筆で、何度も引いた下絵の数々が、その当時の、空気感を、もたらしてくれていました。

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素朴な味わいをしたプーさん。

そこには、ディズニーのコマーシャルリズムは無く、素朴な味わいをしたプーさんや、クリストファー・ロビン、ピグレットたちがいたのです。

原作者のA・A・ミルンが、何を伝えたかったのか、考えて見ました。

たぶん、幼少期にしか出来ないような経験を、擬人化した、動物たちを登場させ、

彼らの言葉を通して、子供たちに、伝えようとしたのではないかと思いました。

登場人物は個性的です。プーさんは、ハチミツや、コンデンスミルクが大好きで、

食べる事が好き、食べる事が楽しいのですが、独り占めしたり、争ってまで食べる事はありません。

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プーさんの名言。


 「僕はチビでデブだけど、それが自慢さ」


こんなプーさんの言葉に、親近感を抱かずにはいられません。

クリストファー・ロビンは、森の仲間たちの、心の拠り所になっていて、全幅の信頼を寄せられていますが、彼の信条は「何もしないこと」だそうです。

イーストサセックス州の、田園地帯にあるアッシュダウンの、100エーカ―の森で、物語は展開されます。

そこで、彼らのコミュニティが生まれ、彼らの、アイデンティティが、育って行ったんでしょう。

原作者のA・A・ミルンは、『くまのプーさん』と、その続編『プー横丁にたった家』を通して、自分と家族の人生を、重ね合わせていたと思います。

だから、プーさんに、こんな言葉を言わせています。

「人生とは、経験を積むための旅なんだ、解決するための、問題ではないんだよ。」

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