1億円貯まるかな?
億万長者と言う響きには、1億円以上の資産を持っている人と、言う意味が込めれているのでしょう。
私のような一般的なサラリーマンで、生涯で1億円以上の資産を持つことは、出来るのでしょうか。
一般的と言う表現が分かり難いと思いますので、こんな条件で考えて見ました。
サラリーマンで、1億円を貯められる?
一般的なサラリーマンで出来るのか。
学校を卒業して22歳前後で就職し、60歳の定年まで、40年近く勤めて、定年するサラリーマンで、
3,000~4,000万円台の一戸建てか、マンションを、住宅ローンを使って購入し、
子供2人の教育資金(1人1,000万円×2名=2,000万円)が掛かる、サラリーマンと仮定して見ました。
私の周りのサラリーマンたちを見回して見ても、そんな大きな資産を持っている人は、なかなかお目に掛かれません。
居るのは、親の代以前から資産を持って、その資産を受け継いだ人達です。
彼らの資産は、先祖から受け継いだ、土地の価格が資産価値の大部分を占めていて、
その土地を活用して、賃貸用不動産経営をしている人が殆どです。
そんな彼らの中には、会社の給料などは、自分自身の小遣いだと、豪語している、何人かの人に接して来ましたが、
確かに、彼らにして見れば、そうなのでしょう。
サラリーマンで1億円!
一般的なサラリーマンで、1億円は貯まるのか。
そんな先祖からの、資産を持っていない、一般的なサラリーマンが、1億円の資産を、貯められるものなのでしょうか。
誰も、自分の貯金額を、他人には話しません。
会社の同僚たちなら、だいたいの給料額が分かっていますので、
自分と比較して、同じような暮らしをしているんだろうと、憶測して見ることは出来ます。
サラリーマンの生涯賃金。
サラリーマンの生涯賃金は2億円~3億円と言われています。
生涯年収2億円の人が、1億円の資産を持つには、単純に考えると。収入の50%を、貯畜などに回さなければ達成出来ません。
生涯賃金は3億円の人は、収入の33.3%を貯蓄等に回さなければ出来ない数字です。
貯蓄に回せる限度は、収入の20%が限界だと言われています。
貯蓄をするだけが人生では無くて、生活をして行くために使うお金も多々あり、
そんなに多くのお金を、貯蓄に回せる人は少ないと思います。
こんな調査結果があります。
単身世帯の、年代別平均貯金額。
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査〔単身世帯調査〕2017年」によると、
年代別の平均貯金額は、このようになっています。
20代 142万円 30代 589万円 40代 936万円 50代 1,342万円 60代 1,835万円
それでは、どれくらい貯めれらるのか試算して見ます。
1億円貯めるには、毎月いくら貯める?
1億円貯めるための試算。
学校を卒業して、22歳~60歳までの、38年間、
毎月8万円の積み立てをして、利回3%で運用した場合には、約6,791万円が貯まる試算になります。
利回5%で運用した場合には、約10,866万円が貯まる試算になります。
机上では、こんな数字が出ますが、実際はどうなんでしょうか。
預貯金で3%の運用は程遠く、現在の定期預金金利は0.01%、普通預金に至っては0.001%です。これでは利殖とは呼べません。
預貯金以外で考えて、低リスクの国債で試算して見ると。
どんな資産運用するかで差が出る。
運用利回りによって結果が違ってくる。
「変動金利型10年満期・個人向け国債」で運用するとしたら、
40年間で運用した場合に、年0.05%の利回りとした場合、月々約21万円づつ積み立てると1億円になります。
サラリーマンで、月々21万円を、貯金に回せる人は、殆どいません。
この運用金回りが5%なら、月々約7万円づつ運用すると、1億円になる計算になります。
つまり、資産を増やす、一番重要な要素は運用利回りなのです。
月7万円×12ヵ月=84万円×40年間=3,360万円、これに運用利回り5%で、複利運用することで1億円になる試算です。
3,360万円÷生涯賃金20,000万円=16.8%ですから、
貯金が出来る上限の20%以下ですから、貯められるチャンスは、理論上はあるのです。
ただ、若い頃から月々7万円貯める事は、かなり難しいことかもしれません。
例えば初任給20万円の中から、7万円を回すと、給料の35%を貯蓄に回すことになるので、これは難しいかもしれません。
年収で考えて見ても、7万円×12ヵ月=84万円÷年収(ボーナス2ヵ月含む)280万円=30%で、
やはり、若い頃は難しいかもしれません。
ハイリターンには、ハイリスクあり。
ハイリターンは、ハイリスク。
更に、年利5%で運用出来る金融商品があるのでしょうか。
つまり、運用方法を、何にするのかで、貯められるか否かが掛かっているのです。
年0.05%の「変動金利型10年満期・個人向け国債」で、運用した時のリスクが0%としたら、
3%、5%で運用するには、株や債券での運用になるでしょうから、当然リスクが高くなってしまいます。
ハイリターンには、やはり、ハイリスクが付きまといます。
運用利回りが良い不動産。
不動産運用だと、平均8%前後。
では、不動産での運用だと、どうなうるか見て見ましょう。
賃貸不動産の運用利回りは、平均で8%前後だと言われています。
不動産の場合には、購入時の登記費用、不動産取得税に続き、
毎年掛かって来る、固定資産税、火災保険料、更に、修繕費、空室リスク、老朽化リスクなどがありますが、
入居者が居る限り、一定の利回りは確保出来ます。
今の金融情勢の中で、5%の金融商品でリスクの低い商品は難しいかもしれません。
なので、お金を殖やして行くには、毎月貯蓄をして行き、
その貯まったお金を、どのような配分で、お金に働いて貰う事が、重要になると思います。
財産三分法。
財産三分法は、昔から言われている資産管理方法です。
預貯金、有価証券、不動産、これらを上手に組み合わせることで、リスクヘッジを取りながら、
平均5%の運用が出来れば、40年間で1億円を貯められる、可能性はあるでしょう。
不動産は敷居が高いと言うなら、今は、不動産リートなどを活用すれば、運用出来る可能性は出て来ます。
サラリーマンの収入で、1億円貯まるのか?
生涯賃金2億円のサラリーマン。
生涯賃金2億円のサラリーマンの場合、生涯賃金の10%の貯金が出来たとした場合には、2,000万円の預貯金。
更に、自宅の資産価値は、老朽化等で建物価値が毀損するので1,500万円、
退職金が2,000万円支払われるのであれば、5,500万円になるのでは、ないでしょうか。
貯金できた資金を如何に、効率的に利殖出来るかが資産を作る要因です。
更に、配偶者の方にも所得があれば、家族の協力を得る事で、1億円に近づく、可能性はあるかもしれません。
生涯賃金3億円のサラリーマン。
生涯賃金3億円のサラリーマンの場合、生涯賃金の10%の貯金が出来たとした場合には、3,000万円の預貯金。
更に、自宅の資産価値は、老朽化等で建物価値が毀損するので2,250万円、
退職金が3,000万円が支払われるのであれば、8,250万円になるのでは、ないでしょうか。
でも、生涯賃金3億円のサラリーマンは、そうそういません。
こんな人が、貯められるのでは。
サラリーマンで、1億円貯められる人と言うのは、きっと、利殖の勉強を、若い頃からやっていて、無駄なお金は使わず、
サラリーマン人生の、40年間と言う時間を上手に使って、
時間を味方に付けた、投資をした人には、そのチャンスがあるかもしれません。
ただ、机上での空論にならなければ良いのですが。