杉下右京の博学。
警視庁特命係の杉下右京は博学で、博識高い人物です。
彼のその博学はどこから来て、どんな事をして来たら、あのような博学になったのでしょう。
杉下右京は、東京大学法学部を首席で卒業しました。
成績は相当優秀だったようです。
大学在学中に、イギリス留学を経験していて、右京さんのイギリスへの思い入れは、学生の頃から芽生えていたようです。
国家公務員Ⅰ種試験合格。
国家公務員Ⅰ種試験に合格し、大学卒業後に警視庁に入庁しました。
国家公務員Ⅰ種試験合格者は、採用時点で警部補となり、研修などを経て、自動的に警部へ昇進します。
しかし、右京さんは、入庁以来、警部と言う階級に留まっており、極めて特殊な存在らしいのです。
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杉下右京はホームズ並みの博学の持ち主。
洞察力と切れすぎる頭脳の持ち主。
彼の博識と深い洞察力、その切れすぎる頭脳、冷静沈着な行動により、難解な事件を解決に導くのでした。
右京さんの博識は、文学や芸術にも詳しく、ユーモアとセンスがあり、冷静沈着で頭脳明晰の持ち主です。
まるで、シャーロックホームズや、エルキュール・ポワロのような、探偵の心を持った刑事なのです。
時々、何を考えているか分からない行動で、時には変人扱いされる事もあります。
ロンドン留学の経験から、英会話も堪能で、時に、流暢な英会話を披露します。
外国人相手に、ネイティブ並みの発音で、周囲を圧倒させています。
右京さんは、紳士的な態度で人と接し、誰に対しても敬語を使って、丁寧に接しています。正に、ジェントルマンです。
【関連】
シャーロックホームズの『緋色の研究』の探偵事務所は、ベーカー街221B。
犯罪を絶対許さない杉下右京。
真実の追求と正義を貫く姿勢。
そして、犯人がその犯行を認めない時に、その犯人に対して激しく激昂し、激情的になります。
これは、どんな理由があるにせよ、犯罪を許す訳にはいかないからです。
右京さんは、真実の追求と正義を貫く意思は、人一倍強いのでした。そして、保身や隠蔽を最も嫌うのでした。
洞察力と記憶力に優れていて、一目見ただけで電話番号を覚えたりするシーンが、よく出て来ます。
また、円周率を暗記しているようです。
右京さんの信念は「人は犯した罪を、法で裁かれなければならない」としています。
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ワイン、チェス、紅茶の博識。
杉下右京の博学の領域。
右京さんの博学の領域は、ワイン、手話、方言、マジックに始まり、複数の外国語を理解し、
小説の執筆、ピアノ、チェス、落語、クラッシック音楽の鑑賞、紅茶と多岐に渡っています。
それを証明するように、右京さんは、特命係の部屋に、紅茶のセットを持ち込み、
更に、10客ものティーカップコレクションも持ち込んでいます。
彼のデスクの左手には、ガラスのチェスがあり、よく、特命係の部屋で、対戦相手を探しては、チェスを楽しんでいます。
窓際にはオーディオセットとヘッドホンが置かれ、いつでもクラッシック音楽を、楽しむ準備が出来ています。
そして、クラッシックの造詣は並外れて深いのです。
こんな博識や趣味が、時に偏屈なインテリや作家たちに、気に入られる要素があるようで、
エピソードには事欠かない人物なのです。
杉下右京のブリティッシュスタイルの装い
右京さんの装いにもこだわりがあり、3つボタンのシングルスーツ、
またはスリーピースが定番で、いわゆるブリティッシュスタイルの装いがお好みです。
そして、サスペンダー姿が印象的ですし、冬には、テーラードカラーのチェスターフィールドコートを着用します。
何故、杉下右京はコートを脱がないのか?
そこで気になるのが、コート姿で相手先を訪問する姿が映し出されます。
相手先へ訪問して、コートを脱がずに相手と対面するシーンがよく出て来ます。
なんで相手先に訪問して、コートを脱がないのか疑問でした。
相手に失礼にあたると思っていましたが、コートを脱がないということは、
長居をしないとう意味もあるようことを聞いて、分かったような、分からないような、疑問が残りました。
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杉下右京の紅茶の博学。
アールグレイがお好みか。
紅茶はイギリスの伝統を好む右京さんなら、やはり銘柄はアールグレイが、お好みでしょうか。
そして、サスペンダー姿で、ティーポットを高い位置から、ティーカップに注ぐ、定番の光景がたびたび登場します。
右京さんは紅茶ですが、角田課長と初代の亀山薫はコーヒー、2代目の神部尊は炭酸入りのミネラルウォーター、
3代目の甲斐亨はコーラ、4代目の冠城亘は、豆から挽く本格派珈琲党です。
「一日のカフェイン摂取量は、紅茶で足りていますので」と語って、
甲斐峯秋の淹れてくれたお茶を遠慮するシーンは特徴的でした。
シャーロックホームズの博学。
こんな、杉下右京に対して、アーサー・コナンドイルが執筆した、シャーロックホームズは、
杉下右京と、どんな博学振りを見せるのでしょうか。
シャーロックホームズの性格と博識。
シャーロックホームズの性格は、極めて冷静沈着で、行動力に富み、いざ現場に行けば、
地面を這いつくばってでも、事件の一端を見逃すまいと、精力的に行動する人物で、右京さんと、とてもよく似ています。
シャーロックホームズの博識に関しては、バイオリンの演奏に長け、ストラディバリウス製のバイオリンを所有しています。
また、ボクシングの腕前はプロ級らしいのです。
右京さんも、ピアノの演奏に長けていて、クラッシック音楽の鑑賞を趣味にしていて、その造詣はかなり深いようです。
シャーロックホームズは、拳銃の腕前も優れているようで、射撃の弾痕でアルファベットが描ける腕前だそうです。
右京さんも警察官ですから、当然、射撃の訓練は受けている筈です。
【関連】
二人の出身校。
シャーロックホームズの出身校は、はっきりとしないようですが、
ケンブリッジ大学か、オックスフォード大学のいずれかと見なされています。
一方、右京さんは、東京大学法学部の卒業で、二人とも、その国のトップクラスの大学出身者です。
シャーロックホームズは、再三にわたって、ナイトの地位を辞退していたようで、
本人は、肩書が無いのを好むためと言っていたそうです。
何故だか出世しない右京さん。
警察庁入庁以来昇格しない右京さん。
正に、右京さんも肩書に固守しない仕事振りを発揮していて、入庁以来、警部の階級のままです。
でも、官僚社会の日本で、東京大学法学部を首席で卒業し、国家公務員Ⅰ種試験合格者で、
入庁以来、職階が上がらない人物はいるのでしょうか、不思議です。
ワトソンがシャーロックホームズを評価。
『緋色の研究』でワトソンが評していた。
『緋色の研究』の中で、相棒役のワトソンが、シャーロックホームズをこう評価しています。
植物学の知識は多様で、ベラドンナや阿片、特に毒薬には詳しい。
地質学は限定的ではあるが実用性に優れ、化学については造詣が深い。
解剖学については、正確ではあるものの体系的ではないようです。
凶悪事件を熟知しているシャーロックホームズ。
通俗文学については、計り知れない知識を持っており、19世紀に起こった、殆どの凶悪事件を熟知しています。
バイオリンが上手く、日本武術、フェンシング、ボクシングが出来て、イギリスの刑事法の実用的な知識を持つと、評しているのです。
シャーロックホームズにはモデルがいた。
モデルは、作者コナンドイルの恩師。
シャーロックホームズには、モデルがいたようです。
作者のアーサー・コナンドイルの、医学部時代の恩師の外科医が、その人物だと言われています。
その外科医は、病気の診断には、観察力が必要だと説き、
訪れた患者の外見から、病名だけでなく、職業や住所、家族構成までを、鋭い観察眼で言い当てたようで、
作者のアーサー・コナンドイルは、学生時代に、この医師の助手をしていたそうなのです。
シャーロックホームズの推理力。
犯罪界の事情通からも情報を得ていた。
シャーロックホームズの調査の仕方は、徹底した現場観察によって、手掛かりを得て、
自身が記憶している、過去の犯罪事例に関する膨大な知識と、物的証拠に関する科学的見地を融合させ、
更に、犯罪に関する、事情通からの情報を照らし合わせて、事件の推理をするのでした。
杉下右京の推理力。
鑑識課からの情報がものを言う。
杉下右京の調査の仕方は、事件現場の綿密な調査と、捜査一課の供述調書の細部までの読み込み、
鑑識課からの情報を収集し、それらを分析する中で、
右京さんの頭脳に蓄積されている膨大なデータを駆使して、犯人を探し当てるのでした。
やっぱり、杉下右京と、シャーロックホームズは、
その博学や、捜査の仕方、そして、頭脳明晰な記憶が、とてもよく似ていると思いませんか。
杉下右京の腕時計が気になります。
杉下右京はブリティッシュスタイルの、ダークスーツにサスペンダー、
腕に輝くのは、アメリカの歴史と共に歩んで来たブランド・ハミルトンの腕時計です。
1910年~1930年代に栄えたアールデコを取り入れた、クラシカルで趣深いモデル・ボストン(H13431553)。
センターセコンドではなく、スモールセコンドと言うクラッシックスタイルの腕時計で、さりげなくオシャレを演出していて、
何故か!気になって仕方がありません。
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「『相棒』杉下右京と名探偵シャーロックホームズ博学の共通点」への5件のフィードバック
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