大自然の暮らし。
大自然の中で、ゆっくり暮らしたいと、思ったことありませんか。
森に差し込む朝日を浴びて目覚め、自然に身をゆだねる生活をし、降り注ぐ、満天の星明かりを見て眠る、そんな日々はどうでしょうか。
丸太小屋で暮らし、山菜を摘んだり、菜園で野菜の自給自足をしたり、
川で鱒を釣って燻製にしたり、間伐材で木工をしたり、斧で薪割して冬に備える。
大自然と向き合う暮らし。
薪ストーブの前で、本を読む生活。
寒くなれば、薪ストーブに火をつけ、暖を取りながら食事の支度をする。
空いた時間で読書をしたり、好きな楽器を奏でて見たり、絵を描いて見るのも、良いのではないでしょうか。
そんな、憧れの思いをしている方も多くいるようで、アウトドアブームが続いていて、
キャンプや、もうちょっと贅沢な、グランピングが、大人気だと言います。
でも、自然は過酷です。時には嵐を、極寒を、そして熊や、猪、猿などの動物たちが、牙をむく事だってあるのですから。
人間は本来、自然の中で暮らしていて、そんな憧れが、私たちのDNAの中にあるのでしょうか。
自然を追求した「お金の名言」。
そんな大自然の森の中で、自然を追求した人の、お金に関する名言があります。
アメリカの作家、詩人、思想家、博物学者のヘンリー・ディヴィット・ソローです。
37歳の時に出版した本。
ソローの生い立ち。
彼は、1817年に、マサチューセッツ州コンコード市で生まれました。
ハーバード大学を卒業しましたが、生涯を通じて、定職に付かなかったようです。
そんな彼が、27歳の時に、ウォールデン池畔の森の中に、丸太小屋を建て、自給自足の生活を、2年2ヵ月間送りました。
その経験を生かして、代表作『ウォールデン森の生活』を、1854年、彼が37歳の時に出版しました。
『ウォールデン森の生活』
『ウォールデン森の生活』は、池畔の丸太小屋での体験をまとめたもので、
その思想は、後の時代の詩人や作家に、大きな影響を与えました。
その著書は、自然や湖、動物などの描写の他に、人間の精神、哲学、社会環境など、幅広く言及しています。
ソローの作品は、人間と自然をテーマにしたものが多く、ネイチャーライティングの系譜に属するようです。
彼はアメリカに於ける、環境保護運動の先駆者となり、アウトドアの愛好家などから慕われています。
著書『森の生活』は、日本では1911年(明治44年)に、既に、翻訳され出版されました。
この本は、アウトドア派にとっては、必読書の古典になっています。
/シンプルに暮らそう!ソロー『森の生活』を漫画で読む / 原タイトル:Thoreau at Walden[本/雑誌] / ヘンリー・デイヴィッド・ソロー/文 ジョン・ポーサリーノ/編・絵 金原瑞人/訳 |
ネイチャーリスト、ソローのお金の名言。
ヘンリー・ディヴィット・ソローの言葉。
「楽しみに金の掛からない人が、最も裕福である」
この言葉の裏には、確かに多くの人が、生活や、楽しみのために働き、働らいて得たお金で、生活や楽しみを甘受しています。
自分の楽しみのために、高級時計や、高級外車、ブランド品を買い求めているのかも知れません。
そのために働いて、お金を得ている場合もあるでしょう。
ブランド品などは、自分を誇示するためや、人との差別化のために持つようになる、
そんなお金を持つ魔力に、ソローは疑問を持ったのでしょう。
だから、ネイチャーリストとしては、お金の掛からない楽しみを、求めていたのかも知れません。
彼の死後、彼の評価は高まり、
1930年代~1940年代に掛けて、アメリカのノンフィクション文学の、最高峰の一つと称されました。
森に住むことの意味と理由。
何故、ソローは森に住んだのか。
何故、ソローは森に住んだのでしょうか。それは、ソローが深く生きると強く望んだからです。
深く生き、暮らしの神髄を、求めていたのかも知れません。
森での生活は「生きるための実験」だったのです。つまり、簡素な暮らしの実験だったのです。
自給自足で暮らし、余暇と言う自由な時間を、とても大切にしていました。
その時間を利用して、散歩、読書、自然観察、知人、訪問者との交流を楽しんでいました。
彼は森にいながら、孤独ではなかったのです。
自然と共に暮らし、深く生きたのです。それは、効率化や便利さを追求する、現代社会に対する挑戦だったのでしょうか。
森の生活と文明の恩恵。
現代社会の恩恵と反動。
大量生産、大量消費に支配されずに、簡素で暮らすことで、自由に生きられることを、証明して見せたかったのでしょう。
現代社会では、スイッチ一つ入れれば、電気がつき、ガスがつく、水道が出る、
そんなインフラの整備された環境で、私たちは当たり前のように暮らしています。
そして、それが文明の発展の恩恵だと信じています。
でも、その反面、大量生産、大量消費が、始まった産業革命以降の社会は、全てのモノが画一化され、
その枠に合わない人にとっては、とても住みにくい社会になったのかも知れません。
そんな、社会に対して彼は、一つの警告を発していたのかも知れません。
ソローは、自然を心ゆくまで、愛し、慈しみ、楽しみ、そして、その無償の幸福感に浸っていたのでしょう。
だから、「楽しみに金の掛からない人が、最も裕福である」と言ったのでしょうか。
「【お金の名言】大自然で暮らしたソローの理由『森の生活』。 」への6件のフィードバック
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